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Sampleレヴュー


■Jadab (2014年)

中東をテーマとした商品群ですが、顔を隠した女性たちが男性を見るとき、「なんてカッコいいんだろう」という意味でJadabという言葉を使うそうです。だから、男性はこれを使うとそう言われるぞ、というのがコンセプトなのでしょう。女性の気を惹く香りだと。

ウード、キャンディーフルーツブーケ、ウッディノート

以下、Eau Fineのレヴューとなります。香りは確かにウードです。精油そのもののアニマリックさを感じるタイプではなく、合成香料でまとめたオリエンタルウードで、ドライフルーツとハニーがウードに重なっているような印象です。ウードにはローズを合わせることが多い中、こちらの香りはウードを少しこってりと、でもスモーキーさを残してクールに仕立てたという感じです。こってりとしたスモーキーなウッディノートですが、甘さがなかったら少しメンズっぽい印象だったかもしれません。ハニーノートが感じられる香りであるため、ユニセックスなウードと言えるでしょう。キャンディーフルーツブーケとあるほど可愛らしいフルーティーさはありませんし、グルマン系でもありませんのでご注意を。(17/02/2015)


■Fatena (2013年)


古代の異教徒の女神をタイトルとした香りが発売となりました。発売と同時に展示会で香ってきたのですが、新作だということに気づかず、印象をまとめていなかったため、後日改めてのレヴューです。

トップ:ピンクペッパー、フランキンセンス、サフラン
ミドル:ピーチ、カラメル、スズラン、ジャスミン、パチョリ
ベース:ドライウッディノート、ベンゾイン、ナガルモタ、ラブダナム、ペルーバルサム、ムスク、ウード、レザー、バニラ

香りは、フルーティーなオリエンタルで、サフラン調のレザーノートがレジンノートとフランキンセンスと重なった上でピーチに包まれるという、少し個性的だけど可愛らしさもあるフルーティーな香りで、ベースのどっしりとした重いエッセンスはトップからは香りません。ピーチは思ったほど持続をせず、15分ほどで残り香となって薄れていくのですが、そこから顔を出し始めるのがスイートウッディノートとレジンの香りたちですね。ウードは最後まであまり良く分からないのですが、バルサムノートとウッディノートがバニラとムスクに包まれて香っています。ミドル以降は可愛らしいというよりも少しフェミニンな残り香と言えるかもしれませんね。近年の流行は、ファッションフレグランスでもフローラルウッディムスキーだったりしますが、こちらもその雰囲気を保ちつつ、且つレジンノートで彼らしさを表現した、という感じです。(12/12/2013)


■Fam (2010年)

アラビア語で口(マウス)というタイトルを冠したレッドスパイスとパウダリーなウッディノートが絡む香りで、ムガール帝国の天才が生み出した香りだそうです。何かの史実をテーマとした香りなのでしょうか?

サフラン、チリ、フレッシュローズ、ウード、カシュメラン、ローズパウダー、ラバー、ビニールアコード、サンダルウッド、シダーウッド、ミルク、レッドムスク

ラバーにビニールというとあぁ、あんな感じか・・・と想像が付くのですが、それだけではなくローズを前に出した個性的な香りです。僕は合成香料の名前が出てきてしまうのですが、全体的にはとてもローズの強いウード系にまとまっていてモンタルにありそうな香りです。モンタルはシンプルにシンプルに一辺倒で責めてきますが、こちらはもっと繊細にいろいろな香りを配置したクリエイティブなローズウード。それにしても、何故この香りのタイトルが口なのでしょうか・・・。そこがスムーズに伝わるともう少し面白みが増すと思うのですが。(01/09/2011)


■Al Jana (2010年)

エデンの園というタイトルの香りで、水彩画のように淡い香りで描いた楽園の庭。

タイム、レモン、スターアニス、イモーテル、イランイラン、サイプレス、クラリセージ、ヴァージニアシダーウッド、ベチバー、サンダルウッド、トンカビーン

瑞々しいフレッシュフローラルを軸としているのかと思ったら意外にもアニスの甘さが前に出たフルーティーフローラルでした。Claude Andre HebertのBouddhaにアニスを加えたような香りで、彼のラインの中ではとても使い安い香りです。インセンスでもアンバーでもウードでもありませんから。それでもフェミニンに偏ることなくユニセックスにまとめているのが彼らしいと言えそうです。(01/09/2011)


■Kans (2010年)

宝物というタイトルを冠したマハラジャの香り。

サンバックジャスミン、ブルガリアンローズ、ナガモルタ、ウード、インディアンサンダルウッド

とてもインドっぽい香りです。ナガモルタは最近良く使われるようになってきた香料で、カヤツリグサ科の植物です。根から抽出される香りは漢方に使用され、インドや中国ではとてもメジャーな植物なのです。香りは根に相応しい漢方系の香りで、キャロットシードの精油にスパイクナードを重ねたような香りで、その奥にクリーミーなサンダルウッドとジャスミンが隠れている・・・という香りです。漢方系の香りがクセになる方もいらっしゃるでしょうし、そこが苦手だと感じる方もいらっしゃるかもしれません。でも、自然な良さを感じられる香りだと思います。ミドル以降はジャスミンからバトンタッチするようにローズが香りだしてフェミニンな香りとなって落ち着きます。(31/08/2011)

■Burga (2010年)

血潮のように溢れ出す神秘な香りの液体。寺院から漂う墨とインセンス。タイトルのブルカはイスラムの女性の外衣のことです。

ジャスミン、ローズ、ブラックヴァイオレット、カルダモン、セージ、レザー、ベンゾイン、ミルラ、ブラックインク、ラバー、ブラックアンバー、チークウッド、パチョリ、ガイヤックウッド

いろいろと香るのですが、少しフェミニンさを持ったレザーアンバーという感じでしょうか。フローラルノートの中ではローズが効いていて、アンバーローズにレザーが重なる感じでミドルノートが続きます。個性的な部分を保持しつつ、それでも使い安い香りとしてまとまっていますので、インセンス系がお好きな方にも軽いアンバーフローラルやオリエンタルな香りがお好きな方にもフィットすることと思います。ファッションフレグランスもこれくらいの個性を打ち出して作られる日が来ると良いのですが・・・。(31/08/2011)


■Haji (2010年)

The Sage(賢者)というタイトルの香り。Hajiとはメッカ巡礼を行った人に対する敬称のアラビア語なのだそうです。だから賢者という意味になるのですね。

ベルガモット、キャンディーマンダリン、スターアニス、ローズウッド、オスマンサス、リコリス、ジンジャー、パチョリ、トルーバルサム、タバコリーフ、ベチバー

肌に乗せた瞬間はいわゆるフルーティーフローラルなありがちの香りが広がったのですが、すぐにオスマンサスのクセが出てきます。これ調合香料のオスマンサスが結構強く出ています。決してオスマンサスが軸となっているわけではないのですが、オスマンサスを再現する際の香りたちが渋めなウッディノートと共に甘く香るのです。可愛らしいフルーティーフローラルなのではなく、パチョリやバルサムノートが効いたオリエンタルさを持った香りで、決して使いにくい渋さではないのですが、少しアーティスティックな部分を感じさせてくれます。(07/07/2011)


■Asmar (2010年)

The Dusky one(薄暗き時)、それは千夜一夜の物語。シェヘラザードがオスカーワイルドのドリアングレイに出会う時。

ベルガモット、ホワイトハニー、カーネーション、ローステッドコーヒー、アンバーシダー、ワインノート、アンバー、タバコリーフ、スエード、ムスク、バニラ

香りは典型的なアンバーノートです。少しハニーノートの香るアンバーで、じっくり香っているといろいろな要素が少しずつ絡み合っているのがわかるようになります。でも、全体としては比較的分かり安いアンバーノートで、ユニセックスなまとまりになっています。オリエンタル寄りでダークになりすぎることもなく、ローズのようなフローラル感を強くしてセクシーにするわけでもなく、パウダリーで甘く落ち着いたアンバーノートとなって肌に残ります。Eaux Finesの持続は短めに感じますが、薄っすらと残る香りは持続します。(07/07/2011)


■Nur (2010年)

The Light(灯り)と名づけられた香り。

レモン、フランキンセンス、ニガヨモギ、カモミール、アンバーシダー、アプリコットノート、アイリス、ツリーモス、ルシアンレザー、マダガスカルバニラ

灯りは灯りでも薄明かりで、しかも季節は晩秋・・・という感じです。こういう香りがアーティスティックでステキだなぁ、と感じます。ニガヨモギとカモミールが薄暗い中に灯りを灯し、アロマティックな穏やかさを感じさせてくれるのですが、時間と共にその灯りは夕暮れから夜に変わるように暗さを増し、モスとレザーの香るアンバーノートとなって肌に残ります。少しファーバルサムっぽい雰囲気もしていますね。アンバーウッディ系の合成香料をアロマティックにまとめた少しメンズっぽい香りです。※Eaux Finesのレヴューとなります。(06/07/2011)

 

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