2017年にスタートしたフランスのパフューマリー。お茶と香水という組み合わせを提示しているのですが、どちらも心に作用し、落ち着いた状態にする、ということでブランド名につながったようです。Miya ShinmaさんもGuerlainも同様にお茶と香水の組み合わせを発売していますが、テーマとしては同じ感じですよね。

三角柱のボトルはプラスティックだったらとてもチープに見えてしまうのですが、実際に手に取るとガラスのキャップでどっしりと重量があります。また、ボトル底にロゴの女性が三角に収まって描かれています。

このロゴ、どうにもこうにも下記のようなメドゥーサをモチーフとしたヴェルサーチとスターバックスを足したように見えて仕方がないのですが、ミュシャの描く女性の顔をデフォルメしたものなのだそう。怒っているようにも見える顔は、古代ローマの時代に火床を司る女神ウェスタに使えていた巫女たち、「ウェスタの処女」をモチーフとしており、ミュシャが描いた波打つ髪とウェスタの処女のかぶっているフードを幾何学的にデフォルメしたことで男性的な側面を表現し、ユニセックスに表現した、という意図があったそう。そこまでお聞きしてやっとロゴの意味と理由が理解出来ました。でも、ボトルの底から起こったような顔が見上げているというのはいかがなものか。

ロゴというのは、ブランドの顔のようなものです。いかなる理由や意図があれど、消費者が似ていると思ったらそれが「評価」になってしまうわけですが、判断は皆さまに委ねます、ということで。よく見ると全然違うのですが、上記のようなお話をオーナーさんにしたら歴史を知らないとか、芸術を理解出来ないのだとか劣化のごとくお怒りになられ、「ウェスタの処女」について調べて理解したら今度は、上から目線で「学ぶ姿勢は評価する」と言われてしまいました。今後のご縁はなさそうです。

とても可愛らしくて素敵なイメージ画が付いた10種の香水、お茶、ディフューザーとキャンドルでデビューです。100mlのEdPが225ユーロ、サンプルセットは各2ユーロで発売に。(28/03/2019)