*Log in
 *Log out
 *My account

| Top | Books | Topics | PMF | Q & A | Making | Essential | Perfumers |  PRESS |
  

God of Fire / ガッド・オブ・ファイヤー


<香 調> ウッディオリエンタルムスク
<仕 様> ユニセックス
<容 量> 50ml
<濃 度> EDP

トップ
マンゴー、レモン、ピンクペッパー、ジンジャー
ミドル
ブルークマリン、ジャスミン、ドライウッディノート
ラスト
ウード、シプリオール、ムスク、アンバー



2022年発売。アステカ神話に登場する火の神Xiuhtecuhtli(シウテクトリ)にインスパイアされた香り。火だけでなく、昼の神であり、光の神でもあるそうで、火というのは全ての生命の創造主であることから母であり、父とされています。どうしてブルーなのかというと、王や戦士の守護神としてXiuhtecuhtliはターコイズブルーの蛇を抱き、ターコイズブルーの石で作られた王冠と装飾品を身に付けているからです。

 

 

トロピカルフルーツが印象的に弾けた後、すぐにスパイスとフレッシュノートが広がります。ところが、その香りがすぐに今度は甘さを帯びてくるのです。クマリンはバニリンと共にかなり強めに入っていて、フレッシュノートを打ち消すほどの量です。そうか、古代アステカはメキシコ中央部なわけで、メキシコと言えばバニラの産地です。そしてクマリンが主成分であるトンカビーンも粉末にしてスパイスとして料理に使われているのです。バニラとクマリンがキーノートとなったのはそうした背景があるからなのでしょう。また、クマリン系化合物には光増感作用があり、レーザーによって青や緑、赤などに発色するレーザー色素という特異性も持ち合わせており、領域によっては青く輝くのです。(クマリン色素)

 

 

そのような特性を踏まえてのことなのかわかりませんが、ミドルにはブルークマリンが記載されており、微かなフレッシュ、アクア系のトーンを含んだスイートアンバーウッディへと変化していくのです。最初はアンバーグリス系のアンバーウッディノートが強く主張してしまい、どうにもこうにもそこばかりが悪目立ちして感じられたのですが、何度か肌にのせているうちにクマリンとムスクがそれらを包み込み、少し緩和して感じられるようになりました。ウードではなく飽くまでもアンバーウッディの方が強いので、ウードを期待しない方が良いでしょう。

 

 

ターコイズブルーを香りとして表現したのではなく、香りがターコイズブルーを発するという、まさに逆転の発想の香りです。

(17/05/2022)

 

 

 

 

<Stephane Humbert Lucas 777 Topに戻る>

profice〜香水のポータルサイト〜