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Isra & Miraj / イスラ & ミラージ


<香 調> パウダリーオリエンタル
<仕 様> ユニセックス
<容 量> 100ml
<濃 度> EDP

トップ
ベルガモット、タンジェリン、ナツメグ、シナモン
ミドル
ヘリオトロープ、オスマンサス、バニラ
ラスト
サンダルウッド、アンバー、パチョリ、ホワイトムスク、レザー、ウード



2020年、ブランドの7周年を祝って発売された香り。タイトルはイスラム教の預言者であるムハンマドの夜の旅と昇天のことで、肉体的な旅と精神的な旅の2つの側面だとされています。621年頃とされる記述で、イスラはモスクまでの旅路。このモスクがエルサレムの有名なモスクで、旅はそこから天上へと続くのですが、そこがミラージで、羽の生えた天馬ブラークに乗り、岩のドームから大天使ガブリエルと共に天国に昇り、7つの天界にいる予言者たちに出会い、最後にアッラーに会い、教えをいただいて地上に戻ったというもの。この教えがコーランとなったわけです。

 

 

どうしてこのイスラムのストーリーが7周年の香りのテーマになったのかというと、それはその旅が7つの天界だったから。もともとこのブランド自体が中東マーケットを意識して作られたこともあり、そのストーリーから777が生まれたことをも意味しています。アンバー、ムスク、ウードという中東らしい3つの香りを軸に、希望や平和、充実を込めた香り。

 

 

肌に乗せると、シトラスとスパイスがバニラと樹脂香と共に弾け、オリエンタルにスタートです。シナモンとナツメグが少しパウダリーに広がり、アクセントとしてシトラスの影にオスマンサスが見え隠れするのがとてもセクシーで、フルーティーさが少しドライフルーツのようにも感じられ、次第に優し気な優等生的ウードを感じるオリエンタルなラストへと切り替わっていきます。突出して主張する軸のような香りはなく、飛び出るような違和感もなく、ただ静かにゆっくりと肌に馴染んで広がっていく、優等生という言葉が似合う中東の香り。ウードはナチュラルオイルを使用していることと思いますが、おそらくアニマリックなタイプではなく、精油そのものなのでしょう。アニマリックなウードは本物っぽく見せるよう、アニマルノートを付加することが多いですからね。

 

 

イメージの画像では樹木が弾けて金粉になっていく様子となっていますが、ボトルは内側がキラキラとしたゴールドに塗装されており、Tom Fordのように外側からスプレーしたタイプではありません。何よりも透明なガラスの中にゴールドが浮き上がるようになっているため、見た目がとても豪華なのです。シンプルなスクエアボトルをキャップとラベル、こうした内側からの装飾で豪華にさせるのがデザイナーでありアーティストである彼らしいところ。

50、100mlが245、365ユーロで、50mlと100mlではボトルデザインが異なっています。50mlと100mlではパッケージが同じサイズで、見た目ではサイズがわかりません。つまり50mlの方が余裕のあるパッケージになっているわけです。なかなかこうした知恵は他で見られないもの。

タイトルのMirajはミラージュと訳されているものが多いようですが、Jで終わっており、その次に子音がないため、相応しいと思われるミラージにしました。

(20/05/2021)

 

 

 

 

 

 

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