2016年発売で、一旦廃番になるも、再販されています。3種のベチバーを重ね、大量のアンバーグリスを使用して作られたアーシーなベチバー。

さぞかしベチバーがアーシーにしっとりと香るのだろうと予想していたら、カンファーをたっぷりと足したようなチュベローズで始まりました。これは確かにチュベローズのアブソリュートではあるのですが、カンファー部分が強すぎて、湿布香のみが印象的に広がります。その奥に合成香料の支えがないからか、ルタンスのチュベローズのようなセクシーさはなく、もっとワイルドで野性味溢れるチュベローズがベチバーと重なっていくのです。このベチバーはベチバーの香水だというほどの主張はなく、後半になってベチバーらしさが感じられるようになるのですが、そこに重なるフローラルは、ワイルドではありますが、豪華ですよ。

(17/10/2019)