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Sampleレヴュー

■Phtaloblue (2020年)

海で過ごす一日を、シーフェンネルと呼ばれるCrithmumという植物のアコードを作って表現した香り。

ベルガモット、レモン、ラベンダー、フェンネル
ゼラニウム、オレンジブロッサム、アクアティックフェンネルアコード
グルマンアンバーアコード、トンカビーン、アクアティックシダーウッド

香りは思い切りマリンノートです。ある意味潔く、ごまかそうともしていない、昔懐かしいマリンノート。そのマリンノートにフェンネルのアニスノートを重ねたのが核となっているのですが、これははっきりと明暗、好き嫌いが分かれてしまう香り。昔のものとは違うタイプのマリンノートですが、アクセント程度ではなく軸となっているためちょっと強く感じられすぎるのです。グイグイと迫りくるマリンノートの波。その中に隠れるオレンジブロッサムのフローラル感。アニス調のマリンノートが強すぎて、その他が見えなくなってしまうという、少し強すぎるバランスです。でも、逆に今の若い世代には一巡してマリンノートが新鮮に感じられるのかもしれません。(07/08/2020)


■L'Air des Alpes Suisses (2019年)

彼が住んでいるスイス。そしてそこから見えるアルプスの山々がテーマとなりました。

アンバーグリス、トンカビーン、ファー、バーチ、パインニードル、リリー、オーキッド、タイム、バジル、ローズウッド、ナツメグ、ラベンダー、レモンバーム

第一印象は、かなり甘いものでした。アルプスの山々と言うと、どうしても澄み切った冷たい空気感が想像されると思うのですが、彼はバニラではなくクマリンやアニス調の香りをハーブと共に重ね、スイートアロマティックな形で表現したのでした。アンバーグリスが効いているものの、それよりも雨マティックさの方が強く、夏の風景を切り取ったのだろうと感じました。実際のアルプスは樹木の育つ限界を超えてしまう標高で、途中からは草花しか生えなくなり、最後は夏でも雪が残る氷河となります。真夏でも凍えるほど寒いユングフラウですが、その出発点となる終着駅は色とりどりの草花の絨毯に囲まれていたことを思い出します。牧歌的な香りが、アルプスののどかさを思い出させてくれました。(07/11/2019)


■Les Annees 25 (2018年)

テーマはモダンヴィンテージで、黄金時代であったアールデコのような香りをボトルに閉じ込めた、というもの。Etiketというカナダのショップのために作られた500本の限定品ですが、オフィシャル他各ショップで販売されています。

 

 

トップ:ベルガモット、ペティグレン、オレンジ、ジンジャー
ミドル:ローズ、アイリス、ベンゾイン
ベース:トンカビーン、サンダルウッド、アンバーグリス、ムスク、パチョリ、バニラ

ムエットでパッと試した時は、シトラスアンバーにスパイスだと感じ、クリスマス風だよね、と記憶したのですが、そのスパイスが肌ではジンジャーだと明確になり、生き生きと香ります。精油そのままのジンジャーがバニラの甘さに包まれ、スパイシーなウッディオリエンタルとなって広がります。フローラルノートは強くはなく、時間と共にパウダリーさがスイートウッディノートに重なり始め、ゲランでお馴染みのオポポナックスベース風の香りとなって落ち着きます。このラストノートがゲランを思い起こさせる辺り、ヴィンテージ風というテーマにしっかりと合致しています。(19/10/2018)


■L'Oudh (2017年)

タウアーマガジンでサンプルとして配布された後、2018年に正式なラインに。50mlのEdPが275ドルと高価なのですが、彼はラオス産のウードを使用しています。彼が商品化に踏み切ったのは、安定供給元を見つけたから。そう、ウードの供給は不安定なんですよね。ここで1つ記載しておきたいのは、天然のウードの香料は殺人事件を引き起こしているという事実。英語ですが、記事はこちらこちら

手にしたものに幸運をもたらすと言われている天然のウードを求め、ヒョウのいる森に出かけるラオスやベトナム山間部の貧しい農村の人たち。彼らが危険を承知で出かけなくてはならないのは、ウードマフィアと呼ばれる人たちによる強制搾取が原因です。そして、それに警察なバレた時、マフィアは彼らを殺害したのです。天然のウードは難病をも治す薬として高額取引されています。殺人が行われてもなお森に出かけなくてはならない貧しい人たちの記事を読むと、天然香料のウードは使わなくていいか、と思えてきました。調香師なら誰もが皆、自らアコードを作れるのですから。

ラオスウード、ベチバー、パチョリ、ミルラ、カストリウム、モレルエクストラクト、ムスク、シスタス、サンダルウッド、アンバーグリス、ローズ、ジャスミン、スティラックス、タバコ、サンダルウッド、シプリオール

少しシリアスなウードの話題を書きましたが、タウアーさんはワシントン条約のオフィシャルライセンスによって輸入されたウードを使用し、シプリオールやカストリウムを用いてウードを補填しています。つまり、少量でボリュームを感じさせるようにしているわけです。香りはウードらしいウード香が軸にあり、全てがウードに寄り添って香ります。アニマリック過ぎず、レザー過ぎず、濃厚過ぎず、オリエンタル過ぎず、とてもバランスの取れたウード香で、ナチュラルなウードオイルがあるからこそ、本物らしく香るのでしょう。フローラルノートや1つ1つの香りは目立つことなく、全体としてまろやかで、少しスモーキーなウードとなり、楽しませてくれますよ。ラストノートにミルラが残る辺り嬉しくてニヤリとしてしまいます。彼のように正規なウードを使用することは、プランテーションを生業としている地域の貢献(フェアトレード)にもなりますので、奪い合うことなく利用されること願います。(19/10/2018)


■Patch Fresh (2017年)

継ぎ当ての意味のパッチではなく、パチョリの略です。だから香りはパチョリを軸としたものに。なんと彼はこの香りに40%ものパチョリを投入しました。

 

 

パチョリ、レザー、ウイスキー、スパイス、アンバー、レジン

彼は、どうしてみんな調香を知りたがるのだろう・・・と下記のイラストを描きました。でも、それはとても単純なこと。何が入っているか知ることで、安心したいのです。何が入っているかわからないもの、使うのに躊躇いますよね。それは化粧品でも食べ物でも同じことで、メインが何なのかだけではなく、その他のことについて情報が多ければ多いほど、消費者は安心するものだからです。特に、我々日本人は。ちなみに、上記画像の中のL'Air du Desert Marocainは5mlのミニボトルです。とっても可愛らしいですよね。

 

 

ということで、調香として明かされたのは上記のみですが、それで十分な気がします。トップではウイスキーやラム系のフルーティーな香りがパチョリと共に弾け、次の瞬間にはスイートパチョリへと変化していきます。スパイスも強くはなく、レザーも強くはなく、ただただパチョリにベンゾインなどの樹脂を合わせて深みを持たせた、というもの。パチョリを軸にするには相当の量が必要ですので、彼は4割をパチョリに、それ以外を持続の良い軽やかなエッセンスで取りまとめたような香りで、カカオリキュールのようなニュアンスも感じられて、パチョリがお好きな方には嬉しい1本となりそうです。これは、彼のラインであればIncense Rose、Le Maroc pour elle、Vanilla Flashなどと重ねるとオリエンタルベースとなって良さそう。またRose Flashもオリエンタルに帰る変調剤になるはず。(19/10/2017)


■Tuberose Flash (2016年)

早くも6作目となったフラッシュシリーズ。彼が自宅で栽培し、開花した喜びを語っていたチュベローズがテーマとなりました。

 

 

トップ:シトラスノート
ミドル:チュベローズ、ジャスミン、オレンジブロッサム
ベース:パチョリ、ラブダナム、ベンゾイン

ムエットで香った際には随分フロリエンタルに感じられたのですが、肌ではきちんと軸となっているチュベローズがいきいきと香ります。少しハニー調で、オレンジブロッサムの効いたココナッツ過ぎないチュベローズで、トップではシトラスが明るく弾け、次第にチュベローズへと変化し、最後は少しオリエンタル調を感じられるものとなって消えていくのですが、これはチュベローズのabsを使用しているのかなぁ。使用しているとしてもそれだけではなく合成香料で補てんしていると思うのですが、とても綺麗に香っていますよ。(21/09/2016)


■Fruitchouli Flash (2016年)

アンバーの次はフルーティーパチョリ。フルーティフローラルにパチョリムスクを合わせた香りで、アプリコットはナチュラルだそう。

トップ:アプリコット、ピーチ
ミドル:ローズ、ホワイトフローラル
ベース:パチョリ、フルーティームスク

ナチュラルなアプリコットエクストラクトを使用したというこの香りは、トップから結構強いフルーティーノートが溢れ、香りの軸はパチョリではなくフルーティーノートの方にあるんですね。少しキャンディー的な甘さと可愛らしいフルーティーさをパチョリのアクセントで少し大人っぽく表現した、という感じで、パチョリがもう少し強いと個性的となるのですが、飽くまでもフルーティーさを生かしたかったという意向が読み取れます。彼は夏向けのトロピカルという形で春にリリースしたのかもしれません。(18/08/2016)


■Amber Flash (2015年)

アンバーがフラッシュシリーズに登場。イラストが全てで、いろいろと解説してくれています。

 

 

ラブダナム、アンブレイン、バニリン、ベンゾイン、サンダルウッド、パチョリ、カシュメラン

彼のイラストにもあるように、アンバーって何? アンバーグリスとどう違うの? という疑問を解決してくれそうな、教科書的なアンバーアコードです。ベンゾイン、ラブダナムをバニリンでまとめ、少しアーシーなニュアンスをパチョリ、ウッディなニュアンスをサンダルウッドとウッディムスキーなカシュメランで表現したもの。アンブレインというのは天然香料のラブダナムを精製して流動的にした使いやすいラブダナムの香料で、彼もイラストで説明していますが、ナチュラルです。12%のEdPですから、これを下地にしていろいろと重ねても楽しめるシンプルなアンバーとなっています。(18/08/2016)


■Lonesome Rider (2016年)

彼は以前にタールを使用したレザーの香り、Lonestar Memoriesをリリースしていますが、それと同時に限定品としてOrrisという香りをリリースしていました。Lonesome Riderは彼自身であり、Lonestar Memoriesを踏襲したタールのスモーキーレザーにアイリスを加えた、ニューバージョン、いわばフランカーのようなタイプとして発売された香りです。特別サイトもオープンしています。

シトラスノート、スパイス、ペッパー、アイリス、ローズ、フランキンセンス、レザー、ベチバー、サンダルウッド、アンバーグリス

Lonestar Memoriesを知っていると、随分と軽やかになった香りだなぁ…と感じられることと思います。ローズもフランキンセンスも香りますが、全体的にタールの量が減り、明るいテイストとなったのです。彼自身がもっと柔らかで軽いタッチのレザーを、シンプルなスタイルで使いたい、春のレザーというのが気持ちの中にあったようです。香り自体はLonestar Memoriesを踏襲したタール系のレザーではありますが、アニマルノートも強すぎず、アイリスが強くなることもなく、ローズが美しくスモーキーノートを補佐して香ります。何だか今までの彼の香りの中では、一番優しい印象を受ける香りなのですが、精油の濃厚さが薄くなっているからかもしれません。合成香料あってこその美しさと言えそうです。Lonestar Memoriesがダンディ過ぎて使いづらかった方もこれならば颯爽と使えるはず。とてもユニセックスなまとまりです。(11/04/2016)


■Sotto La Luna Tuberose (2015年)

シリーズ2つ目の香りに選ばれたのはチュベローズでした。月下香という和名のように、月の下で芳しき芳香を放つ、そんな真夜中のホワイトフローラルを、チュベローズをメインに作り出したもの。彼は園芸種の八重咲きチュベローズを栽培していたのですが、何年経っても開花せず、スイスの寒い気候では難しいのかと残念に思っていたところ、今年初めて1本開花したことを喜んでいました。それは奇しくもオフィスのシングルペタルのチュベローズが大分で開花した日の前日。2人でチュベローズの生花について話し、開花を喜んだのがこの香りを準備していた時のこと。

トップ:シナモン、クローヴ、ゼラニウム、ガルバナム
ミドル:チュベローズ、イランイラン、ジャスミン、ローズ
ベース:チュベローズ、パチョリ、アンバーグリス

彼らしいテイストなのは、トップにしっかりとした量のスパイスが入っていること。展示会で香ったムエットではチュベローズアブソリュートをきちんと使用している感がある豪華な香りが広がったのですが、やはり肌に乗せるとトップの渋さが際立ち、意外性のあるトップに驚いていたところでチュベローズに切り替わるという、朝靄がゆっくりと晴れていき、美しい町並みが出現する、というようなとても美しい展開で楽しませてくれます。クリーミーで甘い、うっとりとするチュベローズはそのままに、その周囲を明るく綺麗に盛り立てたわけではなく、どこかやはり暗さを感じる成分でまとめることにより、他にはないオリジナリティを感じさせてくれるチュベローズとなりました。でも、軸はブレてはおらず、意外なチュベローズとして胸を張っているようです。(21/10/2015)


■PHI - Une Rose De Kandahar (2013年)

9月からクリスマス用に仕込んでいた限定品が、10月中旬にお披露目され話題となりました。毎年開催しているクリスマスギフトでもあり、限定発売品だったのですが、2014年11月下旬より正式に発売となりました。アフガニスタンのカンダハール産のローズオイルを手に入れたことがきっかけで生まれた香りで、2013年にファンの反応を確認し、2014年にはすぐに農家に連絡を取り、2014年バージョンのオイルを入手することが出来たのだとか。アフガニスタンはオピウムポピーを栽培していた貧しい地域に香料会社が出資をして(その代替作物として)ローズ畑を作ったことがきっかけで、近年注目されているのです。オレンジブロッサム畑もあるそうで、ようやく採取可能なほどに育ってきた、ということなんですよね。

トップ:アプリコット、シナモン、ビターアーモンド、ベルガモット
ミドル:アフガニスタンローズオイル、ブルガリアンローズアブソリュート、ブルボンゼラニウム、タバコアブソリュート
ベース:パチョリ、ベチバー、バニラ、トンカビーン、アンブロキサン、ムスク

調香としてはこの他にアンバーウッディノートのオコウマル、ローズを整える補佐としてフェニルエチルアルコールとシトロネロール、そしてムスクはセルヴォライドを大量投入したそうです。香りはフレッシュに広がる美しいローズというよりも、トップからジワジワと広がる地を這うようなローズで、トップから少しウッディノートがアーモンド香と共に香ります。微かにシナモンを感じさせる、でも基本はしっかりとローズで、ベースをンバーウッディノート、ムスクとパチョリが支えています。ローズはあまり長く持続することなくオリエンタルへと変化し、甘いレジンノートが肌に残るのですが、ローズアブソリュート自体頑張っても持続がそこまで長くはありませんから、もっと楽しみたいという方はシンプルなローズを重ねるしかなさそうです。でも、少しクラシカルなニュアンスをもったオポポナックスベース風のアンバーですので、Guerlainがお好きな方には良さそうです。(16/12/2014)


■Sotto La Luna : Gardenia (2014年)

Under The Moonというシリーズとして発売された真夜中のガーデニアです。真昼の次は真夜中だと昨年お会いした際に語っていましたので、構想は昨年からあったのですね。

 

 

トップ:ガーデニア
ミドル:ガーデニア、ローズ、グリーンノート
ベース:ガーデニア、ジャスミン、サンダルウッド、トンカビーン、バニラ

バラの香水だからといって香りは必ずしもバラでなくとも良いわけで、彼の作り出すフローラルノートはかけ離れたものがあったりするのですが、こちらも香りは全くガーデニアではありません。ガーデニア調とも言えないフローラルノートで、トップでは一瞬ハニー調のジューシーなフルーツがはじけたかと思うと香りは一気にクリーミーなグリーンフローラルへと変化します。いくつか合成香料のグリーンノート、特にガーデニアに必要なグリーンノートを重ねて使用しているようで、たくさんのグリーンノートがフローラルノートを盛りたてています。ただ、さっぱりとしたグリーンではなく、バニラやクマリン、ハニーノートやココナッツなどの甘い香りたちに包まれているため、とても個性的な香りとなっています。そのグリーンが少し薄れていくと穏やかなスイートフローラルへと変化して消えていきます。ガーデニアというのはグリーミーな香りの中にグリーンノートを入れることで完成するわけですが、グリーンノートの量の調節が大変で、多すぎると違和感に、少なすぎるとリアル感が感じられないものになってしまいます。また、バニラではなくココナッツを使うことがリアルさを感じるための必須香なのですが、こちらは飽くまでも夜に楽しむための香りとしてバニラを強く入れているのがポイントです。ガーデニアではありませんが、南国の夜という雰囲気は楽しめるのではないでしょうか。(22/10/2014)


■Cologne du Maghreb (2011/2014年)

2011年、200本限定で発売されたコロンが2014年に限定で再版されました。今後はサマーフレグランスを毎年限定発売していくことになるそうで、来年も決定しています。

トップ:ベルガモット、レモン、ネロリ、ラベンダー、クラリセージ
ミドル:ローズマリー、オレンジブロッサムアブソリュート、ローズアブソリュート、ローズオットー
ベース:アトラスシダーウッド、ベチバー、ラブダナム、アンブレイン

100%天然香料で作られたコロンで、使用している香料は19種。100%ナチュラルだと言いつつ合成香料のアンブレインが使用されているのは、アンブレインがアンバーグリスの主成分だから。彼は自然界に存在するものはナチュラルだと考えているんですね。ボタニカルにしたかったからナチュラルなアンバーグリスは使用せず、アンブレインにしたんですね。

またタイトルのマグレブとは日の沈む場所というアラビア語が語源でモロッコ、アルジェリア、チュニジア、西サハラなどの北アフリカの国々というか地域を指す言葉だそうです。同時に、イスラム教徒の礼拝の中の特に日没時の礼拝を指す言葉だとも。だから彼はオレンジぶっろさむアブソリュートやローズ、シダーウッドの中でも特にアトラスのものを使用したのでしょう。

香りはたっぷりのレモンを使用したコロンとなっていて、ラベンダーやローズマリーはとても控えめです。かろうじてわかるのはシダーウッド、ローズ、アンブレインくらいで他の香りたちは全てがシトラスノートに溶け込んでしまって一体化しています。肌にはローズアブソリュートとシダーウッドがラブダナムと共に残るのですが、コロンという名ながら持続も良く、長く香りを楽しませてくれます。(23/06/2014)



■MOOMTIDE Petals (2013年)

2013年の5〜6月に発売となる最新作です。世界中でproficeでのレヴューがトップバッターとなりました。proficeのこのレヴューがアップ後、追ってオフィシャルサイトから各国のブロガーさんたちにサンプルが配送されるそうですので、順次各国レヴューがアップされていくはずです。

トップ:ベルガモット、アルデヒド、ブルボンゼラニウム
ミドル:ローズ、イランイラン、チュベローズ、ジャスミン
ベース:パチョリ、フランキンセンス、バニラ、サンダルウッド、アイリス、スティラックス、ベチバー

世界中でご本人の次、つまり2番目に香るという光栄にあずかったこの香りは、真昼の花弁と名づけられたフローラルアルデヒドです。彼の作り出す香りは精油率が高いものが多いため、少し疲れてしまうほどパワフルなものが多い中、驚くほど綺麗で軽やかなのが特徴です。第一印象はNo.5だったのですが、No.5よりも随分と軽やかで、アルデヒドが薄くなるとフローラルノートが少しスイートに香り始めます。そして、フランキンセンスと重なっていく・・・。そう、その様子がオリジナルの月光にも通じているのです。proficeオリジナルの月光の方がフランキンセンスが強くさらに軽やかで、こちらの香りの方が甘さがより強いのが違いでしょうか。また、月光はNo.5とは似ていませんが、こちらは様々な点で似ています。どちらも輝く光の雰囲気を同じくアルデヒドで表現したという共通香があるので、少し似た雰囲気になって当然ですよね。No.5の中のクラシカルに感じる部分を少し和らげてパウダリーノートも抑え気味にしている分、とても明るくて使いやすい香りとなっています。今までのラインとは違い、たっぷりと使って欲しいということなのでしょう、こちらはEdTとして発売されるそうです。彼の今までのラインの中では1番軽やかで美しく、洗練された感じとなっていますので、彼の新たな一面を感じられる香りです。(04/03/2013)


■Zeta (2011年)

ヴィンテージシリーズで高額なのですが、その分彼のお気に入りのリンデンブロッサムアブソリュートを多用した香りとなりました。イメージしたのは6月のリンデンの樹の下、ローズの甘い香りがする輝くシラクーザ。南イタリアらしくシトラス満載で、

レモン、ベルガモット、スイートオレンジ、イランイラン、オレンジブロッサムアブソリュート、ネロリ、リンデンブロッサム、ローズ、アイリス、サンダルウッド、バニラ

限定品ではないけれど、ロットによって香りが変わる可能性があると説明しています。香りはえ? リンデンブロッサム? とまるで間違えたかのようなフレッシュシトラスで始まり、瞬間でオレンジブロッサムに切り替わります。軸となっているのはオレンジブロッサムとネロリで、その奥から渋いリンデンブロッサムが顔を出すのです。ビターオレンジのビターな部分とアイリスの軽いパウダリーさが香りますが、全体としてはリンデンブロッサムではなくて、飽くまでも南イタリアはシラクーザな雰囲気なのです。リンデンブロッサムをどのように生かしているのか、がポイントだったのですが、少しテーマに忠実なあまりリンデンブロッサムは楽しめない香りとなってしまいました。少し渋めなパウダリーノートの残るシトラス満載な香りです。(20/06/2011)


■Carillon pour un ange (2010年)

エデンの園を追われたイヴの涙から生まれた花、スズラン。マリア様の象徴はマドンナリリーとして有名ですが、ルネサンス期にはスズランも受胎告知に描かれていたのだとか。彼はスズランを春の訪れを告げる森の宝物だと言います。スイスでは待ちに待った春という季節の到来をスズランで感じるんですね。この香りは4月下旬に創られ、5月下旬に希釈されたものです。その後1ヶ月ほど寝かされて発売となりました。タイトルは「天使のカリヨン」でカリヨンとは組み鐘のことです。とても素敵なタイトルですよね。

トップ:ローズアブソリュート、イランイラン、ライラック、スズランアコード
ミドル:スズランアコード、ジャスミンアブソリュート、グリーンレザー
ベース:ウッディアコード(Vetiverol、サンダルウッド、スティラックス)、アンバーグリス、オークモス

天然香料を組み合わせてスズランを再現するというのは、調香師にとって永遠の課題なのだと思います。天然香料のスズランが使えないとなると、やはり各自がオリジナルのスズランアコードを用意しなくてはなりません。彼はもちろん天然香料だけではないのですが、かなり高い率で天然香料を使用してスズランにチャレンジしたのです。香りはやっぱりスズランそのものではなくて、スズランとは呼べない香りになってしまっているのですが、物凄く複雑に絡み合うワイルドなグリーンノートとフローラルノートが彼らしい香りだと主張しています。草そのものの青い香り(Iso Cyclocitralっぽいグリーン香)が強く出ていて森の下草としてのスズランを感じさせてくれます。ただ、スズランの花っぽさは感じないのです。草のグリーンノートから樹木の葉のようなグリーンノートに変化しているので、彼はグリーンノートもいくさか重ねているのでしょうね。オークモスも出ていますし、おが屑のようなパウダリーさを持ったウッディノートも感じます。スズランというよりも、ちょっとワイルドな変化球的グリーンシプレという感じですが、とても彼らしい香りですよ。ラストノートはおが屑的な(彼の言うパウダリーグリーンウッディアコード)となって落ち着きます。生花のスズランはすっきりとしたホワイトフローラルなのに対し、この香りはグリーン香が強すぎるのですが、彼は雪解け後の森の雰囲気(湿地っぽい苔むした感じ)、スズランの咲く風景そのものを表現したのではないでしょうか。(21/07/2010)


Orange Star (2010年)


4/10に発売開始となった香りですが、製造自体は10月に完了しており、長く寝かさせていた香りです。彼にとっては9番目の香りで、復活祭のイベントでサンプルが先行配布されました。この香りの発売を機にボトルを全てリニューアルして価格もアップしました。

トップ:マンダリン、クレメンタイン
ミドル:レモングラス、オレンジブロッサム
ベース:アンバーグリス、トンカビーン、バニラ

タウアーさん的シトラスアンバー(彼はマンダリンアンバーと呼んでいます)の香りがテーマで当初はベースノートにパチョリやアイリスがあったのですが、香りはしていないので変更になったのかもしれません。香りはスパイシーな部分を持ったシトラスノートで始まるのですが、スパークするようなフレッシュさではなくてジワジワと攻めてくるシトラスです。瞬間で終わることなく残るシトラス。マンダリンの甘さはやがてジャスミンとスズランを合わせたようなオレンジブロッサム香へと変化し、最後はほんのりとアンバーウッディ調の香りにスライドしていきます。最初からアンバーが出ているのではなくて、飽くまでもラストノートに仄かに出てくる感じです。さっぱりと真夏に使うには個性的だなぁ、という香りでシナモンが時々顔を出します。レモングラスもミドルノートで顔を出すのですが、タイ料理を思わせるほど強くはありません。少しだけシトラスなんだけどハーブっぽいぞ、という青さをプラスしている、という程度の使い方です。甘さも最後まで強くはないのですが、端々に彼らしいエッセンスを感じられる精油感たっぷりのシトラスです。(23/04/2010)


■Eau d'epices (2010年9月)

スパイスをテーマとした香りが2009年のクリスマスイベントで配布されました。その後も注文されている方にはこの香りをプレゼント下さっているようです。2010年はOrange StarとこのEau d'epicesの発売が控えていることになります。楽しみですね。

トップ:シナモンバーク、カルダモン、クローヴ、コリアンダー、マンダリン
ミドル:オレンジブロッサム、アイリス、ジャスミン
ベース:フランキンセンス、トンカビーン、アンバーグリス

シナモンって少量でもとってもパワーがあるのですが、これはそこをぐぐっと押さえたシトラススパイシーな香りです。シトラスがトップではじけた後にアンバーノートとアイリスがジャスミンと共に香りだします。しばらくでオレンジブロッサムやフランキンセンスも見えてくるので、結構いろいろとくるくる変わるように香っていますよ。フローラルノートで1番強いのはジャスミンで、その頃にはスパイスも落ち着いてしまっていてスパイシーさよりもパウダリーなフローラルが前に出ています。これだったらスパイシーすぎるメンズっぽさは感じない香りとなっているので、タイトルとはちょっとイメージが離れてしまいますが彼の香りの中ではとても使い安い香りに。コロンのように軽い香りではなく、ラストノートにきちんとフランキンセンスが出てくるあたりが彼らしい香りだと思わせてくれます。(12/02/2010)


■Orris (2006年)

200個限定で発売された香り。

トップ:ゲラニオール、ダマセノン、ブルガリアンローズアブソリュート、フェニルエチルアルコール、レモングラス、リナロール、サリチル酸ベンジル、ブラックペッパー、グレープフルーツ、ベルガモット
ミドル:バーチタール、インドシナモンCO2 extract、ヒドロキシシナマルアルデヒド、フランキンセンス
ベース:アンブロキサン、サンダロール、オーストラリアンサンダルウッド、マイソールサンダルウッド、ベチベロール、ベチバー、メチルセドリケトン、アガーウッドCO2 extract

珍しく精油(エッセンシャル)ではなく香料名が公開されています。(ご本人のブログにて)上のものを分かりやすく言い換えると、

トップ:アイリス、ローズ、ローズウッド、ブラックペッパー、シトラス
ミドル:バーチタール、シナモン、フランキンセンス
ベース:アンバー、サンダルウッド、ベチバー、シダーウッド、ウード

アイリスがどこにあるのかわからなくて彼のブログをしっかり探したのですが、アイリスコンクリートを使用しているのか、CO2 Extractを使用しているのかという質問に答えていないのでわかりません。でも、タイトル通りにアイリスなわけです。レザーの香りを感じるという方も多いようで、彼はバーチタールがレザーっぽさを出しているんだと答えています。(7月21日のブログに記載)すごいなぁ、こういうやり取りをご本人と出来ていたなんて知らなかったです。サンプルの配布は知っていたのですが、日本へは対応してくれていなかったような気がするんですよ。

香りは確かにアイリスにレザーを加えて物凄くセクシーなウッディでまとめた感じです。アイリス好きにはたまりませんが、それ以上にレザーっぽさとウッディが存分に楽しめます。ドライなウッディではなくてとてもセクシーなのはローズとアガーウッドがあるからなんだろうなぁ。インセンスっぽさも出ていますし、ベチバーも感じます。ミドル以降はあまりアイリスが見えてこなくてレザー系ウッディになっていきますが、香り自体はとても素敵です。微妙なニュアンスのユニセックスだなぁ。限定だったのが惜しい香りです。

 

 

PentaChords (ペンタコード)

2011年に発売された3種のシリーズで、ボトルの形も5角形だ、ということで5種のみの香料を用いてまとめられたアコードです。

■Verdant (2011年)

香りはアイビーのグリーンノートを軸として真夏のスコールの後の森っぽいものをイメージしたEdTで、グリーンノート、レザー、ブラウンタバコ、スイートアース、アンバー。ラベルカラーはもちろん、グリーンに。

Stemone 6%
Ethyl maltol 4.5%
Isobutylquinoline 3.0%
Ambrox 36%
Okoumal 50.5%

こ、これはひょっとして・・・セミナーの中でも「リアル草取りの香り」として説明しているあの香料(Isocyclocitral)をグリーンノートとして使用しているのではないかと思ってしまった香りです。手に残る土っぽいグリーン香がリアルなまでにアーシーなグリーンノートとなって香るのですが、ガスクロでは上記のような結果だったようです。ただ、グリーンノートにしてはかなり甘さが強いのですが、この甘さがもっと控えめだったら好きだったかもしれません。少しグリーンを邪魔しすぎているように思います。でも、香り自体は他に類を見ないほどユニークであることは間違いありません。(05/03/2013)


■Auburn (2011年)

シナモンを軸とした香りで、シナモン、シトラスブロッサム、サンダルウッド、アンバー、タバコというオリエンタルな香りのEdP。ラベルカラーはオレンジです。

Aurantiol 10%
Ethyl cinnamate 10%
Kephalis 20%
Sandalore 30%
Ambrox 30%

シナモンにしてはとても軽やかで驚かされました。飽くまでもシナモンはアクセントであってたっぷりのシトラスの中に溶け込んでいるのです。シトラスノートが抜けた後はゆっくりとシナモンがアンバーウッディノートに重なって彼らしいテイストとなって消えていくのですが、基本的にとてもシンプルですので、いろいろと重ね付けをして楽しめそうです。 (05/03/2013)


■White (2011年)

アイリスを軸とした香りで、アイリス、ヴァイオレット、ウッディノート、アンバーグリス、ブルボンバニラのEdP。ラベルカラーはホワイト。

Vanillin 6%
alpha-ionone 24%
alpha-irone 15%
Iso E Super 40%
Okoumal 15%

バニラアイリスがトップで香ったと思ったらすぐにヴァイオレットに切り替わりました。alpha iononeの香りがとても強く、これは単品香料を知っているともうそれしか感じられなくなってしまうという少し悲しい香り。やはり5種だけで「香水」としてまとめるには無理があったのでは? と思えてならないのですが、それはミドルでヴァイオレットがミドルノートで出すぎてしまう点にあります。ヴァイオレットがスパークした際に、それを和らげて補填する別の香料があればもう少し柔らかで落ち着いたラストノートにつなげられたはず。ラストノートはとても綺麗ですので、ミドルが残念でなりません。(05/03/2013)

 

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