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Sampleレヴュー

■Miroir des Secrets (2008年)

Mirror Mirror Collectionとして発売された最初の5種のうちの1つ。手がけたのはIFF社のDomitille Bertier

トップ:アルデヒド
ミドル:フローラルノート
ベース:パチョリ、ムスク

一通り発売当初に香ったことはあったのですが、このシリーズは思ったほど個性的ではなく、いわゆるミュグレーの香りでした。その中でも個性的な雰囲気の香りです。ミドルはフローラルだけではなくてベリー系のフルーツもあり、フルーティーフローラルにパチョリを効かせてフルーティーオリエンタル風にしたものの中にアルデヒドを少しだけ加えたという香りです。ミュグレーのエンジェルのAngel Garden Of Starsのシリーズに通じる香り。Peonyなんかは結構似た雰囲気なのではないかと思います。(02/02/2011)


■Angel MEN Pure Coffee (2008年)

調香は以前と同じくJacques Huclierが担当した限定バージョンです。

クリーミームスク、パチョリ、シダーウッド、ベチバー

がA*Menに追加され、コーヒーがトップから香るようです。もともとA*Menでもコーヒーは香っていましたけど、新しいCO2テクノロジー(二酸化炭素抽出法)でコロンビアコーヒーから天然香料が得られるようになったから使ったのだそうです。A*Menのコーヒー香は甘さと苦味が強くて缶コーヒーを放置したような部分が苦手なのですが、この限定品はまろやかなコーヒー飴のような香りになっていて、オークっぽいウッディノートに通じるものになっていまする全然違和感のないコーヒーの組み込み方ですので、これならばオリエンタル系として楽しめそうです。微かに苦味が出ているのが男性的ですね。(09/06/2010)


■Peony Angel (2005年)

Garden of Starsシリーズとして2005年に発売されたシリーズで、現在4種類を発売中です。オフィシャルのアメリカのサイトでチェックしたらなかったのですが、フランスではあったので廃番ではないみたいですね。通常のAngelがあまり得意ではない方に向けて、フローラルで使いやすくしたということと、もちろんAngelが好きな人には変化球バージョンとして受け入れられているシリーズです。調香を担当したのはFirmenich社のOlivier Cresp

トップ:エアリーノート、ステムグリーンノート
ミドル:ピオニー、ペッパー、フローラルノート
ベース:パチョリ、バニラ

セフォラの調香を見るとリリーもピオニーもヴァイオレットも花の香りだけを入れ替えてそのまま内容は同じようですが、別のヶ所では上記の調香になっています。とは言え、香りはリリーの方が随分エンジェル寄りでチョコレートやバニラ、パチョリという香りがドカッと出ているのに対してピオニーはケミカルさがありつつもきちんとフローラルでまとまっています。トップの2つのノートが効いているのですが、ピオニーっぽさも全くないわけではありません。リリーエンジェルにリリーは感じませんが、ピオニエンジェルーにピオニーは感じます。エンジェルの持つオリエンタルさが全くないのでこれはエンジェルが苦手な人には良いのかもしれません。ミュグレーっぽくない爽やかさを持ったエアリーフローラルです。ミドル以降はグリーンが強くなるのと、ベースが出てこないのがポイントかも。


■Angel (1992年)

調香はFirmenich社のOlivier CrespとYves de Chiris。星をかたどった1番有名な香りで、世界で一番売れているのはParisです。ビジュアルもいつも楽しませてくれていて、砂漠に落ちた1つ星を描いたものだったり、星をつかんだ手のデザインだったりします。

トップ:ベルガモット、マンダリン
ミドル:パッションフルーツ、ピーチ、アプリコット、パイナップル
ベース:パチョリ、バニラ、チョコレート、カラメル

スパイスがあまりなくてとにかくチョコレートとパチョリが香るオリエンタルグルマン系の香り。核となっているのはパチョリとバニラとチョコレートだと思っても良いくらいに前に出ていて、付けた瞬間だけトップのシトラスが出ます。ミドルのフルーツの出方は強すぎずに少しインセンスっぽいチョコレートが続きます。印象としてはもう少しフルーツが強く出てハニーっぽさが加わるとProfumi di PantelleriaのJailiaの雰囲気になります。1990年代初頭はHippie文化が再度盛り上がりネオヒッピーと呼ばれる若い世代が現れた頃。Hippieと言えばパチョリです。(象徴的なのはヴィヴィアンウエストウッド)この香りも当時のネオヒッピー文化を象徴するようなパチョリの打ち出し方のように思えます。最後の最後までパチョリだけが残りますからパチョリ好きな方には良いのかも。


■A*Men (1996年)

レディースのり発売から遅れること4年、星をデザインに取り入れたメンズのオリエンタルウッディな香りで、レディース同様にパチョリを核としたものになっています。

トップ:ベルガモット、ラベンダー、コリアンダー、ペパーミント
ミドル:パチョリ、アトラスシダーウッド
ベース:コーヒー、スティラックス、トンカビーン、ムスク

メンズの香りのポイントはチョコレートではなくてコーヒーになっていること。少し焦げたようなウッディにも感じるこのエッセンスが優しい甘さと共に広がります。力強さとかエネルギーを感じるような香りではなくて、一種独特な存在感を放つ香り。ラベンダーはそれほど強すぎずにメンズというよりも少しユニセックスでも使えるのかな、という印象の香りになっています。樹脂系の甘さにコーヒーとウッディが絡んだ感じです。この香りなのですが劣化すると苦味の入ったコーヒーのようになってしまい、置き去りにされた缶コーヒーを思い起こさせる酷い劣化の仕方をします。メンズはスティラックスのすっきりとした樹脂香が時折ふっと香るのがフレッシュなもので、甘さと苦味が際立ち始めたら劣化してきた証拠だと思って下さい。


■Eau de Star (2007年)

2007年4月発売のレディースです。香調が不思議で、アクアティックオリエンタル(アクアティックグルマン)という甘いんだか爽やかなんだか ! ! というもの。

ミモザ、スイカ、メロン、グリーンノート、ロータスフラワー、バニラ、パチョリ

付けた瞬間から「甘い !」と感じたのですが、奥から奥から瓜系の香りがどどっとあふれ出てきました。エンジェルイノセントと比較すると甘さはこちらの方が強いんです。イノセントのアクアノートとはまた違っていて、こちらの方が瓜の香りが強いです。でも、甘いんですよ。フルーツの甘さではなくて、バニラの甘さなのですが、ミドルで落ち着いてしまいます。そこからは瓜系の香りの方が勝ってきて、まさに「アクアティックオリエンタル」な香りになっていきます。うーん、不思議。夏に使いたいさっぱりさながら、甘いんですよ。日本では難しいと思いますがからっとしていて汗も瞬時に蒸発するヨーロッパの空気では平気なのかも。レディースと言いながら、ユニセックスで使える香りですね。バニラとパチョリ、そしてミモザがポイントのようなのですが、ミモザはあまり感じないのですがパチョリが出ている点にミュグレーらしさを感じます。こちらでイメージフィルムが見られますよ。

 

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