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Sampleレヴュー


■Christopher Shannon (2017年)

イギリスはリバプール出身のファッションデザイナー、クリストファー・シャノンの香りが4つ目の香りとなりました。彼はロンドンに移り住み下積みを経て2008年、ダンヒルメンズウエアアワードで優勝して自身のブランドをスタート。コレクションを見ると、スウェットやジーンズをモチーフとしたスポーティーなメンズウエアが得意なようで、新世代に支持されそうなスタイルです。ロンドンオリンピックではダンサーの衣装をデザインしたそうですよ。調香はこちらも他同様にMark Buxtin氏が担当。

 

 

トップ:ラベンダー、ジンジャー、マンダリン、クルクマ、クミン
ミドル:ミモザ、マグノリア、オレンジブロッサム、ローズ
ベース:アンバー、サンダルウッド、ムスク、オークウッド、ベチバー、カシミアウッド

ムエットではやはりメンズ香だよね、という印象だったのですが、肌の上ではシトラスがジューシーに香り、ラベンダーをそこまでメンズっぽく感じさせないようなアロマティックさで始まります。ミドルのフローラルノートも1つ1つは明確な軸とはなっておらず、全てがそっとアロマティックノートの部品としてラベンダーを補佐して香り、ラベンダーと相性の良いアンバーノートが薄っすらとベースを支えています。メンズとしては少し典型的なフゼアをユニセックス寄りにしたタイプですが、モダンクラシカルな香りで石鹸風のムスクが肌に残りますので、男性にはストレートに受け入れられそうですよ。何よりもスポーティーなファッションにはぴったりなのではないでしょうか。(18/04/2017)

 




■FORM Michael Sontag (2016年)

2009年にスタートしたファッションレーベルMichael Sontagのための香り。名字の意味は日曜日だそうで、彼はドイツを拠点に活動しています。Mark Buxtonは彼の仕事を見て様々なエッセンスを感じ取ったそう。生地としての意味合いもあったのだと思います。だからレザー系に。

トップ:ベルガモット、イランイラン、ゼラニウム、エレミ、カルダモン
ミドル:ジャスミン、スエード、シスタス、スティラックス、クミン
ベース:オークウッド、パチョリ、ムスク、バーチタール、シダーウッド

香りはしっかりとスモーキーなレザー系となっています。スモーキーノートは強すぎることなくレザー感を盛り立て、スパイスとアロマティックノートが柔らかさとキリッとした輪郭を作っているよう。仕立てたばかりのレザーではなく、着古して柔らかくなったようなニュアンスを感じるのは、生地の質感だけではなく肌馴染みを考えてのことなのかもしれません。ミドル以降すぐにムスクの中に溶け込んでいきますから。トップでこそスパイスやアロマティックな香りがありましたが、香りの軸はムスクで、最後はレザーもタールも薄れて全てがムスクに溶け込んで消えていきます。そのラストノートにクミンの欠片が残っているのがステキなんですよ。(17/05/2016)


■No.1 Hien Le (2015年)

ドイツで活躍しているラオス出身のデザイナー、Hien Leの香り。2010年に自身のレーベルを立ち上げたという若きデザイナーですが、メルセデスベンツのファッションウィークで成功し、注目度がグッとアップした方だそう。彼の2016年のコレクションは60、70年代のアメリカで流行したテニスルックだそうで、カリフォルニアのニュアンスを感じさせるものだそう。そのイメージを、グリーンだけでなく肌に残るドライなウッディノートでMark Buxtonがまとめたもの。

トップ:セドラ、グリーンマンダリン、ペパーミント、ローズマリー、オレンジブロッサム
ミドル:スズラン、タイム、マンゴー、マグノリアリーフ、サンダルウッド
ベース:ベチバー、パチョリ、シダーウッド、ムスク、アンバー、ガイヤックウッド

肌に乗せた瞬間はシトラスが弾けますが、香り自体の軸はアロマティックなグリーンフローラルにあり、結構ハーブのニュアンスが強く出ています。軽やかさを出すためにスズランやオレンジブロッサムを使用しており、フェミニンになるようなフローラルノートはないのが特徴で、早春から初夏にぴったりなアロマティックなスズラン香が広がります。時間と共に少しずつドライなウッディノートへ行くと期待していても、なかなか予想している着地点には到達せず、最後まで明るさを感じるリナロール系のフローラルウッディムスクで、タイムが良いアクセントとなっています。少しカリフォルニアの太陽、スポーツを意識した明るくで清潔感のあるニュアンスを重視したのでしょう。フェミニンではない分、誰もが使いやすい香りですよ。(16/05/2016)

 

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