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Sampleレヴュー

■Yvra 1991 L’Essence de L’Explorance (2021年)

5つ目の香りはメンズらしいフゼアとなりました。1991年はウェブが導入された年で、デジタル依存へと歩み始めた年。奇しくも、PCとスマホはコロナ禍での生活の必需品とったのでした。デジタル化される前の香りであるフゼアは、オンライン生活を浄化して内なるダンディを引き出すのだそう。あの頃はどう暮らしていたのか、スマホのない生活なんて考えられないだろうけれど、あの頃はそれはそれで楽しかったでしょう? ということですね。

トップ:ペティグレン、ベルガモット、ローズマリー、レモン
ミドル:ラベンダー、ゼラニウム、カルダモン、サイプレス
ベース:オークモス、ベチバー、アンバー、シダーウッド、サンダルウッド

パッと香っただけで天然香料率の高さを感じるアロマティックフゼアです。まずはラベンダーを軸としたハーブ類が弾け、そこから少し甘さのあるフゼアノートがハーブ類を包み込んでいきます。フゼアには様々なフレグランスがありますが、多くのファッションフレグランスに使われてきたトニック的なフレッシュノートは使われておらず、フレッシュなハーブとシトラス類を強化したというような感覚です。ウッディベースに支えられ、後半はフゼアウッディへと変化して落ち着きます。ハーブ類が香るトップと、ダンディなフゼアウッディのラストノートはとてもコントラストが効いていて、別物の香りになりますので、是非肌でお試しください。(14/11/2022)


■Yvra 1500 - L'Essence de Distance (2020年)

1500はmmのことで、トップがとても印象的なので思わず1.5m離れてしまう、ということ。それは、The smell of distance、つまりコロナ禍だからこそ生まれた香りなのです。ソーシャルディスタンスを嫌が応でも保ための香りとして発売されたのですが、パッケージにはアムステルダムの動物園でスカンクにスプレーしたらスカンクが走って逃げたと書いてあります。遊び心に満ちた1本です。

 

 

トップ:スモーキーノート、オレンジ、マッシュルーム
ミドル:クローヴ、ミント、フローラルノート、オスマンサス
ベース:シダーウッド、パチョリ、レザー、アンバー

香りはスリリングなトップで始まるとのことですが、スモーキーなタールで始まるのです。アニマリックな香りではなく、スモーキーさに驚かされるのです。それでも、少し透明感のある菌類の香りがあり、そこがスモーキーノートとぶつかり、更にクローヴが重なってスモーキーなだけではなくスパイシーさが加わります。一連の賑やかしが過ぎ去ると、オスマンサスらしさがレザーウッディに重なって感じられるようになるのですが、オスマンサスはレザー調だし、スパイスの中ではクローヴが一番相性が良いので、トーンとしては相性抜群で個性を強調したような香りです。オスマンサスはアブソリュートではないけれど、そこそこそれらしさが感じられますので、個性的なスモーキーオスマンサスが試してみたい方はオフィシャルサイトへGO!! 上記の画像の中のマスクはHel le Kesというオランダのブランドのものです。(14/11/2022)

 

 

■L'Essence de Presence (2017年)

最初の香りを発売した時にはすでに着手していた二つ目の香り。その際、プロトタイプのサンプルを頂いていたのですが、発売となった香りはそれより少し違う形となりました。

トップ:イタリアンベルガモット、レモン、マダガスカルブラックペッパー、インディアンカルダモン
ミドル:インドネシアンパチョリ、シダーウッド、ハイチベチバー
ベース:パラグアイガイヤックウッド、ティンバーシルク、アンバー、モス、ムスク

香りは、アンバーウッディノートを軸とした穏やかな香りとなりました。プロトタイプはもっと甘さが抑えられ、硬質なウッディノートが高いトーンで香るのですが、最終製品はもっとまろやかに、熟成したような深みをもった香りとなっています。最初の香りはシトラスとハーブを軸としたオーデコロン系でしたが、2つ目の香りはクラシカルでいながらモダンで、ユニセックスさを意識したものとなっています。トップのシトラスノートは品質が良く、明るくジューシーなシトラスが弾けます。最後はモスの欠片とアンバーウッディノートがムスクと共に残りますので、シンプルな穏やかさが日本人好みと言えそう。どうにもこうにもサシェタイプのものは使いにくいのですが、日本のウエットティッシュのように肌を拭き、薄っすらとした香りを広げて手楽しむものなのでしょう。ちょっと日本だと香り過ぎてしまいますけどね。(04/10/2017)


■L'Essence de L'Essence (2015年)

彼の最初の香りは、全てを産地から取り寄せた精油で作られました。また調香は彼ではなく、Maarten SchouteというDrom社の調香師に依頼しています。オーデコロンの香りながら濃度は20%とパルファム並みであるのが特徴です。この辺りは時流に合わせていますよね。

カラブリアンレモン、スパニッシュオレンジブロッサム、マダガスカルペッパー、インディアンカルダモン、カリビアンジンジャー、インドネシアンパチョリ、アメリカンシダーウッド、ヴェネズエラトンカビーン

香りは、一言で言うならばスパイシーなシトラスコロンそのもので、特別面白いものではありません。また、サシェタイプであるため、指先に香りが残ってしまうのも難点。ただ、20%であるためにトップのフレッシュ感が少なく、最初からじわりじわりとシトラスが香るのが特徴です。スパイスの中ではカルダモンが一番わかりやすく、シトラスの中に溶けているのですが、5分ほどでウッディノートが見え始め、精油らしいシダーウッドに変化していきます。持続はやはり天然香料率が高いことと、シトラスが軸だということもあり、20%濃度でも2時間〜2時間半が限度。EdTな感覚ですよね。(11/15/2016)

 

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