*Log in
 *Log out
 *My account

| Top | Books | Topics | PMF | Q & A | Making | Essential | Perfumers |  PRESS |
  

Cow / カウ


<香 調> グリーンフローラルウッディムスク
<仕 様> ユニセックス
<容 量> 60ml
<濃 度> Extrait de Parfum (18%)

トップ
セージ、アップル
ミドル
ミルク、スズラン、ヘリオトロープ、ヴァイオレット、ジャスミン
ラスト
シダーウッド、ベチバー、ベンゾイン、ムスク、アンバー



2022年3月18日発売で、調香はNathalie Feisthauerが担当。アニマルをテーマとしたブランドを始めた時からシベットやムスク、カストリウムといったアニマル香料(の合成香料)を使用した香水を発売してきた中、ヤギをテーマに作られた香りだったそうです。アンゴラやカシミアもヤギですが、それとは別にヤギの毛からはアニマルノートを有したティンクチャーが得られるのです。ヴィクターがエジプトを旅した際に、ヤギ肉に風味を与える(匂い消しでしょうか)ためにセージを食べさせていることを知り、ヤギとセージという組み合わせを思いついたそうです。


 

ところがナタリーが作り出した香りはヤギというよりも、とても牧歌的な牛に思えてテーマを変更。一見ミスマッチにも思えるグリーンノートとミルクを、フルーツをアクセントとしたフローラルウッディムスクに溶け込ませたのです。

 

 

香りはアップルというほどフルーティーではなく、セージというほどアロマティックではなく、トップからグリーンノートがベチバーと共に弾けて始まります。ミルクはとてもフレッシュに広がり、グルマンではなくフレッシュグリーンフローラルムスクにそっと寄り添うような優しさで香ります。華やかなフローラル感はなく、芝生の上でピクニックをしている上記のイメージがぴったりな、清々しいほどの春の草原です。ベチバーがとても印象的に使われていますが、それはきっと牧草のニュアンスに通じるからでしょう。クマリンはあまり使われていないのですが、クマリンが強めに入っていたら、刈ったばかりの干し草に感じられたかもしれません。でも、この香りは刈る前の牧草地なのです。

 

 

少しワイルドな香りが多い彼のラインの中では、ひときわ繊細な香りで、グリーンノートが一段落すると少しクリーミーなウッディムスクが静かに肌に残ります。発売される日程も計算されていて、これからの季節にぴったりな牧歌的な香りとなりました。

(22/03/2022)

 

 

<Zoologist Perfumes Topへ戻る>

profice〜香水のポータルサイト〜