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Seahorse / シーホース


<香 調> アロマティックマリンウッディ
<仕 様> ユニセックス
<容 量> 60ml
<濃 度> Extrait de Parfum (20%)

トップ
カルダモン、フェンネル、アンブレットアブソリュート
ミドル
クラリセージ、チュベローズ、ネロリ
ラスト
シーウィード、ベチバー、アンバーグリスアコード



2021年12月日発売で、調香はJulien Rasquinetが担当。タツノオトシゴが作られていた頃、フローラルノートが強く出ている香りはあまりなくて、そろそろ欲しいよね? という段階だったことを覚えています。その時、海の匂いだけど珊瑚礁をイメージしたマリンチュベローズを作っていると聞いたのでした。


 

タツノオトシゴが果たしてどのようなイラストで仕上がるのか、とても楽しみだったのですが、マリンチュベローズという香りとは裏腹に、珊瑚礁を守る警備隊のようなイラストとなりました。でも、イラストだけではなくイメージ画像が物凄く華やかで美しく、それが世界中のファンたちの「香ってみたい欲」を刺激したに違いありません。

香りは予想を完全に裏切る、カルダモンをアクセントとしたアロマティックなレザー調の香りから、ゆっくりと海の底に沈み海藻のベースへとスライドしていきます。カルダモンの欠片は感じられるものの、どこかファッションフレグランスにありがちなトップで始まり、フローラルノートは強くありません。珊瑚礁の美しい雰囲気ではなく、小エビやアワビが生息する昆布の森で、全体としてのトーンはとてもメンズライクです。カルダモンと共にナッツのような香ばしいトーンが香るのですが、どうしてそれがそこにあるのか(何を表現しているのか)わかりません。

 

 

彼が作りたかったのは、海藻の香水でした。マリンノートはたくさんあれど、海藻が使われたものはとても少なかったからです。そこから、流されないよう海藻に尾を巻き付けるタツノオトシゴが導き出されたわけですが、海藻のアブソリュートの匂いは日本人にとってはとてもなじみ深い昆布の匂いがします。最近では便利な海藻の香料AlgenoneがSynaromeから発売されました。微かにアニマリックにも感じられる海藻系のマリンノートで、そうした香料が組み込まれた、海藻系のウッディノートが塩辛いアンバーグリスと共にベースにあるのです。今までにないテイストでとてもユニークだと思いますが、画像から受けるフローラルでカラフルなイメージが香りにはなく、好き嫌いが分かれそうなテイストですので、まずはサンプルからお試しを。持続もパルファムらしさは感じられず、サマーフレグランスのように1、2時間で消えていきます。自分だったらベチバーではなくモスっぽいアーシーなベースにしただろうとか、トップはカルダモンではなく花火のようにピンクペッパーにしただうろとか、いろいろと妄想を広げてくれました。

(23/03/2022)

 

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