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第16号/2009年2月17日

■2周年イベント終了です。

PROFUMERIA NICCHIAの2周年記念イベントはいかがでしたでしょうか? たくさんのご注文を頂きましてありがとうございました。そうこうしているうちに今度は新作の「Giacinto Selvatico(ワイルドヒヤシンス)」が21日に発売となります。そう、もう今週末なんですね。すでにムエットの無料送付を行っていますので、香られた方もいらっしゃると思いますが、貴重な貴重なヒヤシンスアブソリュートを使用した復刻品です。日本限定の復刻販売ですので、是非この機会にいかがでしょうか? あ、もちろん12mlの限定セットも発売します!!今回は少しだけですが発売数を増やしました♪春から夏にかけて楽しめる香りたちが、皆さんの元に届きますように。


■調香体験セミナーのご報告


まずはご参加下さいました皆さまにお礼申し上げます。ありがとうございました。皆さまも作る時間を楽しまれたかと思いますが、僕も自身も皆さまが作り出す過程と香りを楽しむことが出来ました。1/24、2度目の開催より参加者の皆さまには1ml多く作って頂きまして、最後に1mlだけオフィスに保管させていただくことにしたのです。「他の方がどのような香りを作ったのか知りたい!!」という意見があったこと、当日にご参加下さいました方々が香りを交換しながら皆さまの香りを香っていたことで思いついた保管です。ベースノート、ミドルノート、トップノートと組み合わせるごとに香りが変化し、最後の「極少量」を加えたことでがらりと香りが変化した、という体験をされた方もいらっしゃることと思います。なかなかものづくりというのは自身で「納得」がいかないもので何度も作り直したくなってしまうものだと思いますが、案外周囲の評価は高かったりして。そんな和気藹々とした雰囲気の中で無事にセミナーを終了することが出来ましたことを嬉しく思います。今月は今週末から来週末と2回、来月もすでに予定を発表していますが2日間行いたいと思います。香料も日に日に増えて豪華さを増していますので、是非お気軽にご参加下さいませ。90種に及ぶ香りを全て香るだけでも、「素材を知る」という点でスムーズな香り選びのお手伝いが出来るのではないかと思います。

今月より香りのオルガンを使った本格的なスタイルとなりましたので、参加人数を減らして更なる少人数制で行っていこうと思います。申し込みが増えたら日数を増やせば良いんですもんね。あ、オフィスにて保管させていただいている香りたちは年末に僕が全て香り、今年のNO.1を決めるなんてのもイベントとして楽しいのかな、なんてこっそりと考えています♪

あ、それと調香体験セミナーは日本カルチャー協会の横浜校だけでなく、神奈川県民共済カルチャースクール「コミュニティ フレア」という神奈川県民共済が運営する女性加入者専用のカルチャースクールの方でセミナーを開催することとなりました。4月は5/1のスズランの日に向けてスズランをメインとしたホワイトフローラルを、5月はバラの季節ということでローズをメインとしたフローラルブーケを、6月は梅雨のジメジメ感を吹き飛ばすようなさっぱりとしたグリーンフローラルを予定しています。加入してチケット購入ということですので仕組み的に参加される方々は限られてしまいますが、お近くの方で体験されたいという方は是非奮ってご参加頂ければと思います。ビギナーターゲットの簡単で楽しいセミナーにする予定です。

■フランキンセンスとミルラ

「フランキンセンスの塊というのは口の中に入れて溶かすことも出来るんだよ」という書籍の中の一言にびっくりしたのと、調香師の方の「湯煎すれば得られる」という言葉にハッとして、アルコールに漬けてみました。そう、ティンクチャーです。樹脂そのものというのは油分とそうではないものが固まって構成されていますので、完全に溶けることはありません。通常は水蒸気蒸留で精油を得るのですが、溶解したフランキンセンスのベトベトさといったらとんでもありません。ねーーーーーーっとり、ベトベトです。薬品瓶の中にアルコールと共に入れて加熱すると次第に液体は黄色味を帯び、エキスがアルコールに染み出てきます。そう、これが天然の「フランキンスティンクチャー」なのです!!

驚くほど簡単に抽出出来てしまったフランキンセンスのエキスですが、このアルコールを飛ばしたら溶剤抽出で得られるエッセンスと同じということになります。(加圧するので個人では無理ですが)その本物のエッセンスの濃度を上げるために僕は濾して二度ほど煮詰めてみました。すると精油として使ってもおかしくないくらいに濃度の高いエッセンスが得られたのです。香りは精油よりも植物的でこれがまたとても素晴らしいのです。フランキンセンスの香りの中にもともとの樹木り香りを感じることが出来るんですよ。こんなに素晴らしい液体がいとも簡単に得られてしまったことに驚きつつ、ならば・・・とミルラも同じように実験してみましたところ、全く同じ用にティンクチャーが出来上がってしまったのです。驚くべき、ティンクチャー。加熱することがポイントです。

このフランキンセンスの香りを用いて一人調香体験というか、エッセンスを組み合わせてローズとの組み合わせ、ジャスミンとの組み合わせ、ウッディとの組み合わせ・・・といろいろと作ってみました。ところが、濃度を濃くするとベタベタ感が出てしまうのです。くっつくほどの粘度ではありませんが、肌が少しペトペとするくらいの粘度が出てしまうことに気づいてハッとしました。これだからやはり香水として使うには蒸留したものの方が良いのですね。もともとキンモクセイやミモザ、マートルなんかはティンクチャーにしていましたし、フランキンセンスやミルラもこれで完成です。この他にオフィスで今試しているのはヴァイオレットとヒヤシンスなのですが、ヴァイオレットは綺麗な紫色の液体だったものが時間と共にくすんだ黄色になってしまいました。ヒヤシンスはというと花を追加するごとに色味を増して濃厚な紫となりました。あ、蝋梅も漬けています。こちらは綺麗な黄色になったのですが、残念ながら香りを写取るほどの量で試すことが出来ませんでした。現状としましては、ヴァイオレットは何故かすっきりとしたレーズンのような香りになっているのですが、ヒヤシンスはあまり良い香りではないですねぇ。すえたような(腐ったような)酸味の強い香りになっています。この他にも成功した例がありますので、それはまた次回にご紹介したいと思います。(こんな話題で2ヶ月構成です・・・)あ、右の画像は2度溶剤で溶かした(濾して繰り返した)フランキンセンスのティンクチャーです。濃度色も濃くなっています。

それにしても、ティンクチャーを作りたいがために鉢植えをいくつも購入したスイートヴァイオレットですが、あまりの香りの良さに今年もヴァイオレットが愛しく感じています。(おかげでPalazzo Vecchioの森のスミレも生花と一緒に撮影することが出来ました♪)


■ローズを比較する

香料を手にしたことのある方ならどなたも一度はやってみたかったであろうこと。それは高価なローズの精油の比較です。精油というのは産地や採取方法、収穫年によって少しずつ変化がみられるという生き物のような香りです。ですから比較をしたところであまり意味はないのかもしれませんが、2009年の今、手に入った香料のサンプル等で比較をしてみた結果だということを記しておきます。

1、Rose Otto (Rosa Damascena) in Turkey
2、Rose Otto (Rosa Damascena) in Bulgaria
3、Rose Absolute (Rosa Damascena) in Bulgaria
4、Rose Absolute (Rosa Damascena) in Egypt
5、Rose Absolute (Rosa Damascena) in Morocco
6、Rose Extract Organic (Rosa Damascena) in Egypt
7、Rose de Mai (Rosa Centifolia) in Egypt
8、Rose Absolute (Rosa Centifolia) in Turkey

上記7つをパッと香った印象では、同じ花の水蒸気蒸留ということでまず1と2はとても良く似ています。強い酸味と青さを持ったローズオットー特有の香りで、僕はとてもシソっぽい雰囲気を感じます。シソの中の芳香成分と似ているものがあるのでしょうか。3番も比較的ーズオットーと似ていて、酸味も強く青みのあるローズです。ただ、パワフルに感じるのは圧倒的にローズオットーですね。ところが4番になると香りは一転します。グリーン香のしかも干草のような部分を持った渋い香りで、干草とゼラニウムをあわせたような香りなのです。イエローグリーンな液体はかろうじてローズが中にいる・・・という不思議な香り。次に産地がモロッコになるとどうでしょうか。5番はどちらかというと3番に近いのですが、色は濃いオレンジで幾分干草っぽさが出ています。クリアな香りが3番で渋いものが5番。6番は4番のオーガニック編という香りで色はダークグリーンとなります。4番の特徴をそのまま引き継いでいて「これがローズなの?」というくらいに渋い香り。7番は花そのものの種類が違いますから別物になるのは当然で、香りはローズの中にミモザを足した感じです。青さ、少しくぐもったパウダリーさ、甘さ・・・。でもローズであることをきちんと感じられる香り。次第にジャスミンっぽいアニマリックな部分が見え隠れするようになるのですが、とても柔らかくて可愛らしいローズです。8番は3番と比較すると違いが顕著で、8番の方がハーブ香が強くてくすんだローズです。上記の中だと、僕が1番良い香だと感じたのはやはり1番と2番のローズオットーなのですが、7番もかなり好きです。こうして香っていくと1つだけで使うよりもローズ系をいくつか組み合わせた方が深みのあるバラの香りとなっていくことが読み取れます。

この他にも、

9、Rose Absolute (Rosa Damascena) in Turkish
10、Rose Absolute (Rosa Damascena) in Morocco
11、Rose Absolute (Rosa Centifolia) in Croatian
12、Rose Absolute (Rosa Radouga) in Moldovian

なんて種類があったりします。いつかチャンスがあれば取り寄せてみたいのですが、残念ながらサンプルがないために現品購入は怖くて手が出ません・・・。本当は良い購入先があれば皆さんにもお伝えしたいと思ったのですが、決済後に品切れだと言われたり届いた品物が足りなかったり、発送までに連絡もないまま10日放置されたり、送料がとても高かったりと「No.1」と言えるようなサイトはなかなかありませんでした。個人輸入というものには必ずリスクが付くものです。英語でメールのやり取りをすることにストレスがない方でないと難しいなぁ、というサイトばかりでした。(残念)

■Marco da Venezia 〜 Part II〜

■スパイス貿易で栄えた水の都、ヴェネツィア。
■■■実在した天才調香師マルコの歴史に、
■若き3名の調香師が挑み、
■現代に蘇った、マルコの香水物語。

14世紀、ヴェネツィアは海運業において莫大な経済力を誇っていました。世界中から集められた商品がヴェネツィアから各地に運ばれたのです。そんな商人の町でマルコは生まれ育ちました。旅行者でありスパイス商人であった若きマルコは、各地から集められた未知のスパイスと最高級品を集めて店舗を設けます。世界中を旅したマルコは、各地で様々なスパイスの活用法や伝統的な調合を学んで行き、医者であり哲学者であり錬金術師であり、歴史家という顔を持つようになります。彼の手から紡ぎ出される化粧品は貴族社会に受け入れられ、上流階級の人々の間で人気となります。彼は富を得たおかげで自身の研究に没頭することが出来たのです。

自身の研究・・・。それは彼が訪れたあらゆる土地で手に入れたエッセンスで香水を作ることだったのです。

この史実に興味を持った若きイタリア人調香師3人が立ち上がり、彼の旅行した土地、当時の芸術、彼の考え、研究等を理解し、2年の月日をかけて彼の歴史を紐解いていきます。そして、彼のストーリーに息を吹き込んだのです。

現代に蘇る、マルコの香水物語。

まだ、世界的に発売されておらず、ドバイ他数カ国のみでひっそりと発売されている新しいブランドです。このブランドを世に送り出したのがPalazzo Vecchioを製造しているCosmesi社なのです。彼らは祖父、父親の世代から受け継いだPalazzo Vecchioとは別に自分たちの世代からスタートする、自身のブランドというものを作りたかったようで、試行錯誤の後にこのブランドが完成しました。価格帯はPalazzo Vecchioよりも少し高価格で高級ラインとして世界発売されるそうです。パッケージがピラミッド型というのも楽しくないですか?(50mlが120ドルくらいになるのかな)そんな出来て間もない新しいブランドを今月来月2ヶ月に渡り紹介していきたいと思います。

と、先月記載していましたように、今月もMarco da Veneziaの香りメンズ5種類をご紹介です。


■ANTICO VENEZIA〜古のヴェネツィア〜

夜になると目抜き通り、運河は静かな落ち着きを取り戻し、レースのような橋、アラビア風の館など風格を感じさせる街へと変化します。ヴェネツィアはルネサンス期の花形であり、文化の発信地でした。一流の詩人、画家、彫刻家、オペラ歌手、恐れを知らない水夫や旅人に職人と商人の街。このような街で香水は生まれました。永遠なる伝説の街、ヴェネツィアの古の姿を、王者としての風格を香りとして表現したもの。

トップ:ココナッツミルク、ベルガモット、カシス、マンダリン、スイートオレンジ、マリンノート
ミドル:エジプトゼラニウム、カーネーション、スターアニス、ブラックペッパー、ナツメグ
ベース:スイートウッディ、ガイヤックウッド、マイソールサンダウルッド、ラブダナム、アンバー、バニラ

ココナッツというよりもアニスの甘さの残るすっきりとした甘さのマリンノートという印象です。決してマリンノートが強く出ているわけではないのですが、系統としてはスイートハーバルマリンノートくらいの香調にした方が説明になると思います。ゼラニウムやウッディノートがスパイスと交じり合い、フレッシュさと穏やかさを漂わせます。快活というよりもやはりアニスの甘さに柔和な感じを受けます。僕は基本的に強いマリンノート(マリンノートに頼った香り)はどちらかというと苦手なのですが、これくらいの組み合わせはとても素敵に感じます。


■MARE DEL NORD〜北の海〜

北の海はいつも尊厳に満ちており、人々に不安を抱かせます。脅すようにうねる波や海風は、荒れ狂う岬の岩肌を削り取るように吹き荒れ、海の香りと森の香りを織り交ぜます。この海を熟知し、荒馬を乗りこなすように舵を取った古のヴァイキングのように、優しく、愛情に溢れた誠実な青年像だけではなく、根底に潜む頑固なまでの力強さを、男性のセクシーさとして表現した香りです。

トップ:レモン、ベルガモット、マンダリン、パイナップル、アクアノート
ミドル:ホワイトフローラル、アイリス、ラベンダー、ナツメグ、ピンクペッパー、カルダモン
ベース:ガイヤックウッド、パチョリ、サンダルウッド

北の海というと微妙なタイトルですが、レディースの南の海と対を成した香りです。もちろんマリン(アクア)ノートが強いのですが、ラベンダーやアイリスがすっきりと香り、これも僕はすっきりとしていて素敵に感じます。それほどパイナップルは強くないのでトロピカルさもなく、スパイスが効いていることで冷たい北の海のイメージを感じ取ることが出来ます。マリンノートにラベンダーとアイリスを加えた、という感じですね。


■SAHARA〜サハラ〜

この香りを選ばれる方は豊かな感情をコントロールすることが上手く、穏やかで少しミステリアスな雰囲気を持った方です。火を囲んで夜明けを待つように、自分自身に深く問いかけていく自問自答を得意とするため静寂を好みます。砂漠は穏やかでどこまでも広がる雄大さを持っていますが、時として手が付けられないくらいに荒れて砂の壁を作ります。砂漠を人に例えた2面性を持った香りです。

トップ:ベルガモット、ビターオレンジ、グレープフルーツ
ミドル:リリー、マグノリア、ラベンダー、シナモン、コリアンダー、クミン、ナツメグ、ブラックペッパー
ベース:オークモス、サイプレス、シスタス、エレミ、シダーウッド、ガイヤックウッド、パチョリ、マッシュルーム

シトラスノートにガッツリとスパイスを入れた香りで、香りのイメージはブラウンです。ツンツンとしたスパイスではなくて、鍋の中でかき回しているスパイスペーストが立ち上ってくる感じです。ウッディノートにチャイをプラスしたという言い方も出来そうなほどスパイシーです。(クローヴはあまりないのですっきりとしてはいますが)メンズのスパイシーウッディ系として王道な感じを受けますが、僕は好きな系統です。


■TERRE ANDAMANDE〜アンダマン諸島〜

パーム椰子、蘭の花、トロピカルーフルーツ・・・そんな熱帯植物、深く澄んだクリスタルの海と白い砂浜に囲まれた、楽園のよう碧の島。そこでは何千ものスパイスがプランテーション栽培されています。昔からこの安らぎの地に住んでいる人々はとても人懐っこく大きな心を持っています。この香水は人々の純粋な心、深く優しい気持ちを際立たせるよう、地元のスパイスに大切な樹木の香りを組み合わせて作った香りです。

トップ:スターアニス、ベルガモット、マンダリン
ミドル:リリー、エジプトゼラニウム、ファーン、ピンクペッパー、アイリス、ナツメグ
ベース:スイートウッディ、リコリスウッド、ハイチベチバー、ホワイトムスク、マイソールサンダルウッド

スパイシーウッディというのなら上の香り方が印象的なのですが、こちらは静寂の印象です。トロピカルな欠片を感じるのはアニスの甘さでしょうか。澄み切った静かな空気にアイリスが溶け込み、甘さのあるウッディノートと共に肌に残る、という香り。あまり南の海という印象ではなくて、どちらかというと北の海に近いイメージです。でも、上の北の海の方がハーバルで男性的です。


■TIBET〜チベット〜

慎重に時間をかけて選び出した特別なエッセンスはこの香水をとてもユニークなものとしました。それはまるでチベット高原を吹き抜ける風のように爽やかにスパークします。そびえ立つ山々に囲まれたチベット高原の岩と大地の香りは、自身が広大なる大地と自然の一部であることを自覚させてくれます。チベットでマルコが感じたであろう生命の尊さとチャレンジすることの大切さを香りとして表現したものです。

トップ:レモン、マンダリン、ベルガモット、オレンジ、ぺティグレン
ミドル:ミルラ、サンダルウッド、エストラゴン、コリアンダー、ビターウッディ
ベース:バニラ、アンジェリカルート、クローヴ、フェンネル、ライム

すっきりとしたシトラスにドカッとスパイスを加えた香りなのですが、砂漠というか荒野をイメージしていることが理由なのかウッディ調のパウダリーさを感じます。きっとアンジェリカルートが強く出ているのだと思いますが、香りは次第に軽い苦味を持ったウッディへと変化していきます。バニラの甘さよりもフェンネルの甘さっぽく感じるので、こちらもわはり全体的に柔和なイメージを受けますね。

今回はメンズの5種類です。最初にサンプルを頂いて香った際にはパイナップルやマリンノート、ココナッツ系が多くて日本人の好みではないなぁ・・・と感じていたのですが、真冬にこうして香っていると香たちがやはり夏場と違いスーッと体内に流れ込んできます。マリンノートも以前より気にならない「エッセンスのひとつ」になっていて、考えて作りこんだ香りであることがわかります。これを調香された方々の優しい人柄が表れていると感じた5種類のメンズフレグランスです。

前回紹介しましたレディースの中のVenezia、今回紹介しましたTibetの2つをプレゼント企画の中に盛り込んでいますので、詳しくは最下部のメルマガプレゼントをご参照下さいませ。


■「世界らん展2009」速報レポート

昨年に引き続き、今年も初日に行ってきました。今年の世界らん展のグランプリは右の蘭だったのですが、どう見ても生花なのに造花にみえてしまうという肉厚でぼってりとした立ち姿でした。迫力ある気品、とでも言うような花。会場内で毎年展開される展示というかいろいろな蘭の愛好者ブースは僕にはあまりピンと来なくて、毎年サラッと見てスルーしていたんです。蘭をどのように飾ろうと蘭なわけで、絵画を描くように配置してもガーデニングショウには勝てません。蘭以外の植物がたくさんある中に蘭があればもっと際立つはずなのですが、全面をいろいろな蘭で飾ってもピンと来ない(感動しない)というのが率直な感想でした。しかし、今年は凄いです。単純明快なスタイルの「蘭の樹」がセンターに向かって並んでいたのです。

「枯れ木に花を咲かせましょう」

と言わんばかりに真っ白な樹木に咲いた蘭の花。蘭の垂れ下がるそのスタイルも存分に生かされた迫力ある樹木でした。

濃いピンクの蘭の樹
こういう花々で構成されたり
胡蝶蘭の樹

どうですか? 見た目にもとっても分かり安い鑑賞の仕方で、おばちゃんの撮影ポイントだって明確です。今までで1番これが良かったかもしれません。この樹木10本くらいあったんですよ。並木道のように。

さて、そこで並木を見た後は毎年のようにフレグランスオーキッドのコーナーに向い、片っ端から香ってみました。皆さん香っていますから香ることが恥ずかしくないのも楽です。今回香ってきた中にはスズラン調のもの、クローヴっぽくてカサブランカ調のもの、ローズっぽい香気を持ったもの、石鹸っぽいムスク調のもの、ジャスミンにクローヴを足したようなもの、パラフィンにスズランを足したようなもの、ただただ「え?」と思うように臭みを持ったグリーン調のもの・・・と本当に他種多様でした。
甘さを持った不思議な香り
ジャスミン調のもの
個人的No.1

今年のフレグランスオーキッドの中で1番好みだったものを決めるとしたら、画像右端の黄色の花「バンダ(Vanda)」と呼ばれる種類の蘭でした。何故かこの香りがとっても好きで好きで好きで、鉢植えで持って帰りたいほど気に入ったのですが、何かに似ている・・・と感じていたその芳香がわかりました。日本水仙に似ているんですよ。水仙のすっきりとしたグリーン調にホワイトフローラルを足した感じで、水仙の香りが大好きな僕とっては好みにぴったり合致したんですね、これが。きちんとフレグランスオーキッドとしての賞を受賞していた蘭だったのですが、もちろん大きく頷いたのは言うまでもありません。

会場内にはまだいろいろな蘭を展示即売していて、鉢植えも切花も驚くほど安く販売されています。卸問屋がそのままマニアのために集合したとう感じで、お店の方々もとっても気さくです。マニアは初心者に優しい、という典型でしょうか(笑)ついついつられて毎年何かを購入してしまうのですが、今年は2005年に資生堂が香水を発売した「ナゴラン」を購入してきました。きちんと開花したら香りを比較して楽しみたいと思います。そして、今年の資生堂の香りは日本の蘭「ニオイエビネの香り」です。柔らかく甘い香りはムエットと生花を比較しても良く似ています。ムエットの方はフルーティーさが強いのですが、少し離れたところから香ると似ています。というか、蘭の香りは本当に種類が豊富なので他の蘭を香りながらこの蘭を香ると香水がとても良く似ていることに気づかされます。ラストノートはホワイトムスクがしっかりと肌に残っている「柔らかな香り作り」をする資生堂らしいと感じた今年の香りでした。会期は22日(日曜日)までですので、こから行かれる方は是非、Vandeの香りと資生堂の「ニオイエビネ」を香ってみて下さい。今年はフレグランスオーキッドコーナーにきちんとニオイエビネがあって香水と比較できるというのが最大の魅力です。

■1月、2月、3月はこんな香りをチェックです。

1月に発売となったのはMontaleのChocolate Greedy、Les Parfum de RosineのRose Pralineです。共にレヴュー済みですのでご興味のある方はチェックをどうぞ。


2/1■ HermesのHermessence「Vanille Galante」

もうびっくりな新作です。「2/1にバニラを発売するなんて、なんて強気なんだか。今年はこんなに暖かいのに!!」と思った個人的見解を吹き飛ばすようにジャンクロードエレナの手がけたバニラはすっきりフローラルでした。奇しくも世界らん展2009で香ってきたバニラの香りのする蘭にそっくりなものがあって僕にはまるっきり蘭の香りとしか思えず、びっくりするほど生花っぽく感じてしまいました。エレナ氏はすっきりとした香りがお好きなようですからバニラは強くはなかったんですよ。早春の香りになっていてびっくりしました。バニラを期待するとちょっと残念ですが、生花っぽいフローラルを楽しむにはとても良い香りだとおもいます。しかし難点は資生堂が同じような蘭の香りを毎年らん展で限定発売していること。雰囲気としては2003年の「アングレカムの香り」が1番似ているのではないかと思います。(買っておいて良かった!!)


2月20日発売■Chanelの「Beige」

タイトルは「ベージュ」。もちろんベージュ色のベージュです。エスキモーの人々は様々なベージュ色の言葉を持っています。砂のベージュ色、蜂蜜のベージュ色、粘土のベージュ色、S淡いベージュ色・・・。日本の方がこういう色彩表現は多岐にわたると思いますが、シャネルはこのベージュ色に大自然のやさしさを感じていたようです。1日の始まりに、自身をリセットする香りとして作られたのがRouge、Bleue、Beigeという3色のトリコロールをタイトルとした香水だったそうです。その中のひとつがこの度Les Exclusifs de Chanelシリーズとして復刻された、と。もちろん調香はハウスパフューマーのJacques Polgeで、香りは「サンザシ、フリージア、フランジパニ、ハニー」。これだけではなかなか判断がつかないのですが、香ったムエットの印象ではとても柔らかなフローラルで次第に微かなアルデヒドとウッディが出てきてとてもシャネルらしいモダンクラシカルな香りでしたよ。流行を追わないところがシャネルの魅力です。

2/20と言えばJo Meloneから「Sweet Lime & Cedar」も発売となります。こちらはタイトル通りの香りでしょうからスッパリと割愛。


3月発売■Guerlainの「La Petite Robe Noire」


方こちらは流行を追ってしまった感の強いゲランです。リトルブラックドレスと名づけられたちょっと小悪魔的なボトルとタイトルで「甘辛」をキーワードに広告が打たれていますが、香りはいたってシンプルなフルーティーフローラルでした。甘いのはわかりますが、辛いというかスパイスは?ですし、パチョリとか渋いものが後から出てくるのかな?と思って期待してもなんだか「可愛らしいばかり」の香りでした。ちょっとイメージで期待しすぎてしまったのかなぁ。この後にアンソレンスもサマーバージョンが発売ですし、Shalimar Flowerも国内発売が決定しています。4月か5月には高島屋先行でアクアアレゴリアが発売に。今年はアクアアレゴリアとして「Cherry Blossom」が復活するのと、もう1つは「Tiare-Mimosa」ということで決定しています。日本発売がまだ決定していないのは「Mitsouko Fleur de Lotus」というサマーバージョンみたいなものと、「Terracotta Eau Sous Le Vent」くらいでしょうか。日本発売されるかなぁ。僕が期待しているのはTiare-Mimosaです・・・。


3月4日発売■Annick Goutalの「Un Matin d'Orage」

日本大好きな彼女の新作はまた日本をテーマとした香りです。世界同時発売なのか日本も早々に発売されます。タイトルは「嵐の後の庭」の意味で、日本庭園なのだそうです。台風一過の日本庭園なのでしょうか?もちろん調香はIsabelle Doyenです。お寺や仏閣のイメージではなくて飽くまでも日本庭園なのだそうで、多くの緑に小さな植物、葉、白い花々の香り・・・。ごちゃごちゃと植えられた庭ではなくて、最小限に留められた計算された美しさを表現しているようです。

ガーデニア、シチリアレモン、ジンジャー、マグノリア、サンバックジャスミン、インドネシアンチャンパカフラワー

とすっきりクリーミーなガーデニアで、僕はアニックの中で1番日本のクチナシらしい香りになったと思います。(だから売れるでしょう、きっと)でも、調香としては明らかにされていないマリンノートが出てきます。もちろん嵐の後ですからアクアノートがあって当然なのですが、このアクアノートがラストノートになって持続するんです。トップノートが1番クチナシっぽくて、次第にスズランっぽいアクアノートがクリーミーさに包まれて香るという雰囲気に変わっていきます。ずーっとクチナシだったらもっと売れるのになぁ、という印象ですがとても良い香りだと思います。ガーデニアにスズランっぽいアクアノートということでマークジェイコブズのようだとの意見もありましたが、僕はマークジェイコブズよりもずっと日本のクチナシっぽく感じましたよ。価格は50mlが12600円だそうです。ボトルはパールホワイト仕様で今までにない感じになっています。ガーデニアカラーにしたんでしょうね。


後は、Inekeの5種類の香りが3月より新宿伊勢丹本館にて発売開始となります。本国カナダでは75mlが88ドルですが、国内価格は13,650円だったかな。Inekeは伊勢丹本館のバイヤーさんの好みっぽい「都会的」な香りなのが特徴です。Bond No.9も都会的ですよね。メンズ館の方はアーティスティックというかクリエイター風だと思います。精油感が強いとどうしても都会的にはならなくて野性味溢れるワイルドなものになりがちですので、都会的というのは合成香料をきちんと組み込んだバランスの良い製品、ということで。Inekeは精油感もありますが、Keiko MecheriとかJo Meloneに近い雰囲気で、Bond No.9よりも自然派な感じがします。

■プレゼント (3名様)

前回、今回とご紹介させていただきましたMarco da Veneziaの中からメンズのTibetとレディースのVeneziaを、資生堂のらん展の「ニオイエビネの香り」と共にセットとさせて頂きました。Nouveau Parisはメルマガ014号として12月にご紹介させていただいていた香りたちです。(1.5ml×7種)

1、Marco de VeneziaのVenezia
2、Marco de VeneziaのTibet
3、資生堂「ニオイエビネの香り」
4、Nouveau ParisのSweet Grass
5、Nouveau ParisのUnspoken Murmur
6、Nouveau ParisのBrilliant Garland
7、Nouveau ParisのDusk

以上7種類のセットとなります。

応募はこちらから。※金曜日正午締め切りです。→締め切りました。
profice SNSにご参加くださっている皆さまは、SNSのメッセージで頂いても結構です♪
今回も随分と長くなってしまいましたが、お付き合い下さいましてありがとうございました ! !

 

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