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■The Scent of Excellence

 

 

今年10回目を迎えたEsxenceですが、もう終了後には翌年の予約が入るほどブース出展も人気となっています。出展が間に合わずキャンセルとなったブースにはキャンセル待ちも出ているようで、今年は本当に早い段階で出展リストが固まっていたのでした。

 

 

前日は雨模様でしたが、展示会4日間は雨に見舞われることなく終了しました。終わった翌日はまた雨だったんですよ。幸運としか言いようがない。展示会が近づくに連れて、「展示会で会おう」「もうすぐ会えるよ」が合言葉となり、お祭りが近づくときの興奮が波となって押し寄せます。3月に入った段階でカクテルパーティーや会場外での展示会の招待メールも届き始め予約をするのですが、それも気分を盛り上げてくれるツールでした。今年も例年通り4日間のうち2日間はプレスや関係者、2日間は一般に向けての開放でした。

 

 

会場は、すでに知名度のあるブランドから始まり、その奥に小さな始まったばかりのブランドが。その次はコスメ関係が少しあり、最後はフランスチームという構成。入ってすぐあったのは日本でもお馴染みのMiller et Bertaux。最新作はTulsivivah!はタイ料理に使われるホーリーバジルを使用した香りに。香りを説明してくださったのはDenis Vogadeさん。彼はこれまた日本で人気のLothantiqueのヘッドの方。だから、頻繁に来日されているようで、親日な紳士でしたよ。

 

 

Antonio AlessandriaParfums QuartanaAqaba、そしてMaison Incensの流通業者のブースが入ってすぐ目につきました。アントニオは相変わらず物腰の柔らかな紳士。この春の新作はありませんでしたが、秋に予定している新作を羽に付けて香らせてくれました。まだプロトタイプですが、シチリアらしいシトラスノートを生かしたコロンに、アンバーウッディにベースを重ねた香りでした。彼の左側に展示品が見えると思いますが、シチリアレモンがたくさん飾ってあったんですよ。それを最終日の最後に頂き・・・

 

 

 

スパークリングウォーターにぎゅっと絞って朝の目覚めの一杯に。これだけで十分美味しい。イタリアのレモンは日本のものは比較にならないほど果汁が多いので、本当にたっぷりの果汁を楽しめます。ドレッシングにも、ドライジンに合わせても、最高。

 

 

Maison Incensの新作はAmbre Ayannaというアンバーの香りでした。展示会ではサンプルが間に合わず、後で小分けして用意しておくよ、と言われたのですが、なんとPhilippeのご家族に不幸があり、展示会途中で撤退せざるを得なくなってしまいました。関係者日だけでも居られて良かったよね。その隣にいたParfums QuartanaのJosephは、初日から風邪でダウン。ソファに沈みながら言葉も少なく撃沈。もう、アメリカに帰るよ〜、なんて弱気なことを言っていたのに、翌日には立派に復活していました。病院に行ったのかなぁ。新作はなかったけれど、インスタの画像が大好きだと褒められてニンマリ。

 

 

Aqabaの新作は、初めて撮影を許可された僕のこの画像で情報解禁となりました。サウジアラビアの結婚式に招かれたことをきっかけに、そのために手作りしたボトルカバーと香りをウエディングコレクションとしてリリース。サウジアラビアの結婚式は一週間続くのだそう。そして、僕の告知効果があったのかどうなのか、最終日までに問い合わせがたくさんあり、手作り品だから間に合わないわ、と嬉しい反響だったそう。おめでとう、Miriam Mirani!! 今年は娘さんとのご参加でした。

 

 

ドイツのVerduuはMatthew Millerというファッションブランドとのコラボで新作をリリース。とてもアロマティックなメンズでステキでした。調香を担当しているマークバクストンさんとVerduuのオーナーのアレクさんと記念撮影を。マークさん、カフェやレストランでお会いする度にご挨拶してくれるんですよ、優しい〜。

 

 

気づいたら、どっぷりと彼の人柄の魅力にはまっていたというのがHoubigantPerris Monte Carlo。今度の新作はイタリア、シチリアのシトラスを使うんだよ、とベルガモット、チェードロ、タンジェリンなどの精油を用意していました。新作は未公開でも、こうした素材で楽しめるブースはいいよなぁ。大好きだと常々公言していたら、オスマンサスのパルファムセット(トラベルスプレー)を頂いてしまいました。僕がいつも旅行していることを知っているから。なんと嬉しいサプライズなんだか。

 

 

昨年秋のPitti後、バルセロナのCarbonnelでお会いしたRosendo Mateuさん。息子さんとは初対面でした。ボトルキャップのつくりを少し変更すること、そしてブラックコレクションを新たに始動することなどを伺いました。

 

 

今回、Olibereでは新作が7種もありました。昨年、サバンナハートをExtrait de Parfumとして発売しましたが、今度はそのラインに3種の映画をテーマとした香りが加わったのです。それぞれアダムスファミリー、スカーフェイス、ニキータにインスパイアされたというクールな女性をイメージした3種。

 

 

さらに、Les Insoumises (Collection Romance)としてマリーアントワネット、ミッドナイトインパリ、アメリ、インザムーズフォーラヴの4つの映画をテーマとした可愛らしいフローラル4種も公開に。調香は全てLuca Maffei。 こちらはカジュアルラインということで価格も抑えて50、100mlのEdPが70、120ユーロで発売となります。

 

 

いつ見てもブースにはいなかったStephane Humbert Lucas 777ですが、僕は近くにあるカフェでタバコを吸いながら休憩している(脱走している)姿を2度、別のカフェにいるところも1度目撃しています。何とも彼らしい。でも、新作はやんちゃな彼を封印したふんわりと優しいフローラルウッディに。

 

 

今までそう言えば、Eau d'Italieはセバスチャン(旦那さん)としか会っていなかったというか、話をしていなかったのだと今回気づきました。新作を説明下さったのは奥様だったのです。Rosa Gretaが素晴らしくステキなローズでわくわくしたよ、と話したら今度の新作もいかが? と。Fior Fioreはたっぷりのサンバックジャスミンを使用した、Rosa Gretaと重ねても使えそうなさっぱりとしたホワイトフローラルでした。あまり新作を全面に押し出していないところが、セレブ感というか、余裕を感じさせてくれます。

 

 

この春、パリに路面店をオープンさせ、のりに乗っているParfums Dusitaは、秋の展示会で関係者に配布された二つの新しい香りを公開に。1つはヒヤシンス調のフローラルだったのですが、もう1つはなんとチョコレートが印象的な香りでした。

 

 

彼女のブースはいつも賑やかで忙しく、誰とどんな話わしたのか記憶にないのではないかと思うほど。そんな中で友人たちとの撮影はちょっと気を抜いたひと時となるのです。フレグランティカロシアのセルゲイと共に。

 

 

Extrait d'Atelierの新作は、Maitre Ceramisteというセラミックアーティストをテーマとしたものでした。一足早く秋の展示会Pittiでムエットで香らせていただいたのですが、今回はボトルで登場。ベチバーをベースとした香りに。奥で説明している男性が、もともと陶芸家でセラミックを扱っていたのだそう。だからよく見るとボトルの展示台もセラミックなんですよ。大きなボトルはデイフューザーとして使えるものになるのだそう。

 

 

今回初出展となったのはThe Harmonistというアメリカブランド。陰と陽に分かれた5つのエレメンツをテーマとし、自分のエレメンツにその他のエレメンツがどう作用するのか、スピリチュアルな香りを打ち出していました。オフィシャルサイトでは、自分の生年月日などを入力してエレメンツを知ることができます。そして、それに合う香りも。1つだけどうしても気になる香りがあったのですが、それが自分にとってどのようなものなのか、試すのが待ち遠しいブランドです。後日フルレヴュー予定です。

 

 

日本でも発売されているAngela Ciampagnaからは、Laetitiaというアルコールフリーなキッズフレグランスと、Materia、Milaculaという全くの新作が初お目見えに。Laetitiaはメロンやアクアノートが印象的でしたが、他の二つは精油感漂うアロマティックな香りでした。

 

 

発売されてはいないミニボトルをいつもくれるから、ついつい旅のお供に持って出かけてしまうOlivier Durbanoの香り。輝くボトルからジュエリーのような香りが溢れてくる・・・そんな美しいディスプレーでした。新作はいつも秋に公開となりますので、次のPittiに期待。

 

 

Les Bains Guerboisというブランドをご存知でしょうか? 実は2015年から香水を発売している知る人ぞ知るブランドです。 1880年に公衆浴場(スパ)としてスタートしたのですが、様々な有名人、アーティスト、デザイナーに愛された伝説的なナイトクラブとなり、2015年にレストラン、バー、コンサートホール、ホテルといった複合施設へと変わりました。そこから発売された香りは、著名な調香師により作られ、最新作はDorothee Piotさんによるものでした。全て後日レヴュー予定です。

 

 

昨年、彗星のごとく登場したのがL'Orchestre Parfum。サウンドに合わせて香りを楽しむというスタイルで、あまりメジャーではない楽器と香りとのコラボを楽しむというものなのですが、ボトルは背面だけ着色されており、しっかりとしたデザイン、調香、ストーリー、全てヒットする要素が詰まっています。売れないはずがないので、あっという間に世界展開するでしょう。特にバーニーズ辺りが好みそうなテイストだと思います。

 

 

Le Galionからは、昨年秋に発売されたL'Ame Perdueに50mlがお目見え。全ての香りに50mlが登場するようですよ。ボトルもシンプルで男性には使いやすそうです。

 

 

Aetherはなんとこの春、4つもの新作を公開しました。ケミカルであることを楽しむ、そのテーマの通りにアンブロキサン、カシュメラン、イソイースーパー、ムスクなどを軸とした4種で、一番ユニークなものはなんとアイロンをかけているそのアイロン台から立ち上る香りにそっくりでした。いや、でも驚くほどユニークで楽しい〜。

(12/04/2018)

 

 

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