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■The Scent of Excellence

 

 

Esxenceのためにこの時期にミラノに出かけたこと。現状は今、どのようになっているのか、飛行機の中、ミラノの街中はどうなっているのか、旅好きな人たちは気になっていることと思います。サーチャージの値上げに次ぐ値上げに円安が加わり、フライトチケットは昨年の倍値になってしまいましたが、現状のメモを公開。

イタリアは6月15日までだった屋内施設、公共施設でのマスク着用が延長されました。イタリアでのマスクはFFP2という基準をクリアしたマスクでないと認められないため、日本国内で1つ100〜200円ほどするFFP2マスクを購入して出かけたのでした。

 

 

成田空港はフライト数が少ないあまり、ショップは締まり閑散としていましたが、限られたヨーロッパ行きのフライトに人々が殺到していました。日本人と外国人の数としては半々でしょうか。飛んでいたのはカタール航空とエティハド航空だったのですが、僕はカタール航空でドーハトランジットです。そして、悲しいことにカタール航空は大分上空を通過していくのです。今は戦争の影響でロシアの北回りがなく、中東経由の南回りが主流ですが、わざわざ大分から成田に向かったのにこれは残念な時間。フライトがあれば、僕は福岡発の香港トランジットを選んでいます。

 

 

ドーハ航空は予想以上に人々が多く、マスクの着用者は少なかったです。これは帰国の際に感じたのですが、イタリアからドーハ経由でヴァカンスに向かわれる人々がとても多く、ミラノからドーハはほぼ満席。もう、世の中はすっかり動き出しています。

 

 

今までと何も変わらないゲート付近。でも、搭乗の際にFFP2のマスクがない方には配布されました。一応、イタリア行きには気を使っているようです。でも、機内でのマスク着用率は半分ほどで、鼻マスクの外国人がとても多いばかりか、僕の両隣の南米系の方たちはドーハからミラノまでノーマスクでした。会話はほとんどありませんでしたが、会話が多かったらストレスだったことでしょう。

 

ドーハの免税店にて。

 

ミラノの到着してからは、市内行きのバスに乗ったのですが、その中でもスペイン系のイタリア人グループがノーマスクで賑やかにしていました。外を見ると、ミラノはすっかり外はノーマスクで、マスクをしていたのはわずかなアジア系の人たちだけ。レストランでもノーマスクで、しいて言えば地下鉄とスーパーマーケットでのマスク着用率が高かったです。僕もミラノではノーマスクで外を歩き、展示会場内もレストランもノーマスクで、久しぶりに普通の生活が出来たのでした。

 

 

展示会場には、出展社以外にも多くの関係者たちが来場します。直前までミラノ行きをどうするか悩んでいたApril AromaticsのTanjaでしたが、初日と二日目の途中まで・・・というショートトリップで参加。おかげで、彼女の最新作Lost in Rosesを受け取ることが出来ました。 その後彼女とはランチをご一緒してなかなか会えなかった2年間のことを話したりして。

 

Cafleurebonのエディターチームと。

 

他にも7月15日に発売予定のZoologistの最新作Sacred Scarabを手がけたSultan Pashaや、 ストックホルムからはV/siteurのJanne Rainer Vuorenmaa、Gini ParfumのFrancesco Gini、調香師の友人たちやジャーナリストの友人たち、多くの友人たちと再会することが出来ました。本当に大切な時間です。

 

 

今回はMiCoという大きな会場だったのですが、それでも会場外で展示を行うブランドがいくつかありました。まずはStephane Humber LucasBoadicea the Victorious。残念ながらStephaneと奥さんのChristaは会えなかったのですが、全てを流通担当であるChristaの弟に任せたそう。ということで、弟さんと初対面でした。Stephaneは今年カラフルなLa Collection Serpentをリリースしましたが、Not For Saleで7.5mlがあるんですよ。関係者への配布用なのか、ギフトなのか使い道はいろいろですよね。

 

 

別のホテルで開催していたのは、Onyricoでした。Niche & Co.はOnyricoAnima Mundiの次にブラックスワンという意味のCigno Neroというラインをスタートさせました。広報に入るその時に、コロナ禍へと突入してしまったのです。だから、僕は初体験。他の2つのラインよりも価格を抑えた商品にして、別の世代へのアプローチを狙ったラインのため、重厚感に欠けますが、香りそのものは他のラインと全く遜色のないもので、ボトルとパッケージが簡略化されています。価格は88ユーロでExtrait de Parfum。

 

 

コロナ禍に入った際にリリースされたOnyricoの香りはArchimedeでした。アルキメデスがシチリア島出身だということを知りませんでした。この香りはMaurizio? とお聞きしたら大正解。Profumi di Pantelleriaでお馴染みの調香師さんでした。

 

 

毎回、展示会の初日の夜にMasque Milanoが10 Corsocomoでパーティーをしていたのですが、今年はそれがなく、2日目の夜にFilippo Sorcinelliがコラボフレグランスのお披露目パーティーを開催しました。18:30から始まったパーティーに参加したのですが、ここでは展示会に不参加だったGabriella Chieffoと遭遇。最新作のサンプルをいただいてきました。その他にもいろいろな人たち、ジャーナリストの友人たちが集っています。でも、そこから移動してその夜はまだ別のパーティーがあったのです。

 

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そう、その夜のパーティーはNishane。Time Capsule Collectionと名付けられた4しの香りをリリースした彼らが押さえたのは、昔駅だったというレストラン。そこが盛大なぱーてー会場となっていました。レストランなので食事あり、ドリンクありで関係者たちもノリノリで楽しんでいましたよ。

 

 

そこでお会いした友人の中の一人、Nathalie Feisthauer。Nishaneの香りは手がけていませんが、今後は手がける可能性もあります。本当にいろいろな方たちが参加していました。もちろんこちらもノーマスクだったのですが、お開きとなった24時まで楽しく過ごしたのでした。

 

彼はフランスでオリジナルのスパークリングワインを作っています。これがドライでとても美味しい。
そして、カメラを向けると笑顔が消えるシャイな彼の、レアな一枚。

 

3日目の夜もFilippo Sorcinelliのパーティーへ参加。3日目はレストランでの会食で、彼の香りにインスパイアされたスイーツが振る舞われるというものでした。残念ながら店内の様子はあまり撮影していないのですが、この会食ではハンガリーから来ていたフレグランスファンのフォロワーさんに遭遇してご挨拶。僕が20時間かかってミラノ入りしたことを告げたら、25時間かかったというニュージーランドのジャーナリストさんもご一緒だったりして。このディナーは美味しかったし、楽しかったのですが、なんと全てのコースが終了したのが深夜2時だったのです。5時間かけて食べて飲んだんですよ。もうクタクタです。

 

 

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そして、なんと4日目もFilippo Sorcinelliイベントに参加してしまったのです。当初は予定していなかったのですが、展示会が16:30で終了するのに対し、イベントが18:30からだったため、無理をせずに参加できたのです。フィリッポの関係者、スタッフたちは展示会の度に入れ替わっていましたが、今回からOnyricoにいた仲良くしているスタッフがミラノスタッフとして参加していたこともあり、例年に比べて更に楽しいイベントとなりました。新たなスタッフたちもとても良い人たちで、魅力的な人の周りにはやはり魅力的な人たちが多い。

 

 

彼のオルガン演奏は展示会の度に聴いてきましたが、パイプオルガンが多かったため、小さな教会で小さなオルガンでの演奏は初めてでした。でも、彼は本当にナンでもこなせる器用な人。今回は途中でブレーカーが落ちてしまい、一度中断することになってしまいましたが、その時に彼が口にしたのは、感謝の言葉でした。神学校を卒業した彼は、根本的に愛に溢れた慈悲深い人です。

 

 

教会には彼が手がけたオブジェがたくさん展示してありました。この白い布の部分に香りが付けられているのです。

 

 

教会でオルガンを聴いた後は、隣のカフェでシャンパンパーティーに。日本も熱波で大変ですが、イタリアを含めてヨーロッパも2週間ほど熱波で、真夏の暑さだったため、冷たいシャンパンが染み入ります。奥のテーブルの上に彼のディフューザーが置いてあるのがわかりますか?

 

 

一応、これもプロモーションの一環なんですよね。彼らはミラノ在住の助っ人と、24日にオープンしたヴァチカンの近くのフラッグシップストアのオープニングに向けてローマに移動するスタッフと、彼と共に地元のモンドルフォに戻るチームに分かれて解散するそう。声を枯らして頑張ったスタッフたちにお別れをして、友人たちともう2杯のカクテルを楽しむ。

 

 

夕陽のようなカクテルのこれは、ミラノの食前酒として大人気のもの。ミラノ生まれのリキュールであるカンパリはいつだって大人気ですが、中央奥のカクテルがカンパリを使用したもので、それ以外は新たにカンパリの会社がつくったアップルリキュールを使用したもの。そのリキュールに白ワインと炭酸を入れたフルーティーで美味しいカクテルで、ここ数年の大人気のものだそう。かなり大きなグラスのため、2杯で結構な量になるのですが、飲み終えたのは日付が変わった頃でした。イタリアではカフェもレストランも大賑わいで、日常が完全に戻っていたのですが、定期的にこうして友人たちと集まり、たわいもない話をしながら過ごすことで心の健康を保っているのだと、感じた一日でした。

次の春までは1年もないわけですが、戦争が終焉し、様々な規制が撤廃され、また笑顔で会えますように。

(27/06/2022)

 

 

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