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■インド旅行というハードル

インドと聞いて、皆さんどのような印象をお持ちでしょうか? 最近では少し治安の悪さもクローズアップされてしまい、特に女性の一人旅は危険なイメージも付いてしまったインドですが、カレーの国、人の多い国、インドと言えばターバン、そして歌にもあった山奥・・・印象はそれぞれだと思いますが、いろいろと覆されることの多い旅でした。インドはいろいろ意味で広大で、一言ではとてもまとめられませんが、色彩が鮮やかであること、気温も食事も人々も暮らしも全てがHOTというのがインドの印象でした。そして、今回の旅で僕が学んだことは、

 

良きガイドとの出会いは、旅の良しあしを大きく左右する

 

ということ。助けられ、与えられ、癒され、楽しませてくれる。もちろん香料農家、会社等の人たちも素晴らしかったのですが、今回はインド、スリランカ共にガイドとの出会いも含めて、まとめていきたいと思います。特にスリランカのガイドとの出会いは、偶然にしては出来すぎていて感動です。

 

■ツアーではなく、飽くまでも旅だったのです

インドには様々な香料会社、そして香料農家が存在しています。しかし、現状インドから輸入をしようとすると、どうしても会社によっての品質がまばらであることと、模造品が混在する可能性が高いということもあり、信頼のおける会社にたどり着くのはとても難しいことでした。必要なのは縁故。知らない人には粗悪品を、知り合いには最高品を、というのが考えの中にあり、縁あってこそのビジネスが今も残っているのです。そんなインドに於いて、香料農家などを視察することは可能なのだろうか? と疑問に感じつつ、まずはインドの旅行代理店、しかも現地の日本人が担当しているという会社に問い合わせをしてみました。そして返ってきた答えは「もちろん可能」。しかし、そこには疑心暗鬼にならざるを得ないメールの一文があり、それが要因で心にストップがかかってしまったのです。

それは、ズバリ、価格。

インド人だけではなく、インド在住の日本人にとっても、もちろん日本人はお金を生むツールでしょう。インド経済においての日本円の価値はとても高く、バックパッカーならば1万円で1ヶ月生活出来るとも言われるほど。安いツアーを組んでくれる会社が良い会社だとは決して思いませんが、問い合わせをしたインドでは比較的有名な某会社からの返答は、別々の2名から別々の金額が伝えられてきたのです。明らかに違う2通のメールの金額提示。そして、そのことを知らない2名の担当。人を見て金額を決めているとしか思えないそのメールに失望したわけですが、その会社に問い合わせをして良かった点もありました。それは仕事の進め方がわかったこと。行きたい場所があれば、

 

--- その会社に何故行きたいのか、 どういう理由があるのかを
全て自社のマークの入った署名に書いて提出すること ---

 

ちょっとまどろっこしい一文が添えられていたのです。その文面を日本語からインド語に変換するのに1通○万円、問い合わせをするのに○万円、ツアーをアレンジするのに○万円、ガイドを日本語にしたら○万円、車両手配が○万円・・・と続いていきます。もちろん不可欠で必須な事項も存在します。車だって必要だし、ガイドだって必要ですから。しかし、問い合わせをしてアポイントメントを取るくらいなら自分でも出来るのではないか? そんなことから、全てを自分で手配してみようと思い立ったわけです。そう、「視察ツアー」ではなく「視察旅行」なんですよ。

 

■もちろん縁故で始まった

上記にも縁故が全てと記したように、香料視察も縁故からスタートしています。調香体験セミナーで使用している香料は様々な国から輸入をしています。その中でインドとの取引もあったのです。(有料会員コンテンツですが、経緯はこちらに)
その会社の担当に問い合わせをしたところ、快くOKが貰えたのです。僕が見たいのは、ジャスミン、チュベローズだと伝えていたのですが、 ジャスミンは全土で栽培されているけれど、チュベローズは南インドで、チェンナイ郊外の蒸留所に行かないと・・・との返答。なんと車で3日と言うじゃありませんか!! その人と山奥かもしれないインドを3日間走破する旅は気持ちが進まず、スケジュールを練り直すことにしました。そして、出来上がったのが上記のインド地図にあるルートだったのです。直線は車で、破線は飛行機。同日は同色となっています。カナウジは彼の住んでいる町なのですが、そこはインドの中のグラースと呼ばれる、インド国内の香料会社が集まっているという特別な町。カナウジに行かずしてインドの香料は語れないとなると行かないわけにはいきません。

1日目 : インド夕方着
2日目 : アーグラを車で往復してタージマハール観光
3日目 : 飛行機でラクナウへ移動、移動後ラクナウ観光
4日目 : ラクナウから近郊のカナウジまで、カナウジで香料農家、香料会社視察
5日目 : ラクナウからチェンナイへ乗継フライト、着後にチュベローズ農家視察
6日目 : チェンナイの市内観光
7日目 : 現地解散

というスケジュールでした。今回の旅行を伴にしてくださったのは、前回マダガスカルの強行ツアーを伴にしたクリニックのマダム眞奈。彼女のバイタリティと朗らかな笑顔と共に、力を合わせて戦わんとするインド旅行。随分と身構えてスタートしたわけですが、不安を吹き飛ばすくらい強力なガイドを手配しました。それがランジャンだったのです。

 

■日本大好きなインド人

これは各国を旅して思うことなのですが、通訳やガイドというのは会社に所属していることが多いもの。でも、現地の経済を考えると、一生懸命頑張っている人たちに

 

直接お金を使いたい

 

という気持ちが芽生えてきます。もちろん通訳は完璧でなくてもいい、伝わらない部分はあるかもしれない。でも、香料の話ならば英語で話せると思うと、現地でフリーで活動している人が一番だという結論に達したのです。だから、今回は通訳ではなく飽くまでも「ガイド」になったわけです。そこで白羽の矢がたったのは自身でブログを綴っているランジャン。(彼のブログはこちら)
彼のブログの闘魂のハチマキが、この笑顔に嘘はないと思わせてくれます。ということでコンタクトを取り、インド、スリランカのうちのインドの部分が決まったわけです。インド国内の空路というのはインド国内にカードがないとオンラインでは手配出来なかったため、インド国内の内容は全て基本的にお任せし、ホテルのみこちらで手配というスケジュールにしました。

そんなランジャンに依頼するメリットはたくさんありますが、一番おおきなものはこれでしょう。

 

安心で安全な旅を保障してくれる

 

というもの。インドには外国人価格とインド人価格があります。もちろん彼を通した方がホテルも割安。買い物も割安。不衛生な場所には気を使ってくれ、安全なルートで、安全な場所に案内してくれる、それが彼のポリシーであり、彼のサポートの良さです。ブログを見ても彼あってのインド旅行だと思わせてくれるものに感じますよね。何よりも僕らが不安に感じていたのは、詐欺行為。インドと言えば観光客相手の詐欺行為の多さが取りざたされます。お金持ちからお金を奪うことが何故いけないのか、と生活していくのに必死な彼らは考えているわけですから、力ずくでだましにかかります。ですが、それを見破るのもランジャンなのです。結果として、彼は僕ら2人の旅を、とっても楽しいものへと変えてくれました。

 

 

インド旅行のハードルはとても高いです。でも、良きガイドがいれば安心、安全なインド旅行が楽しめるんですよ。proficeをご覧下さっている皆さま、この後の旅行記を読んでインドに行きたくなったという皆さま、是非インド旅行の際は彼に相談をしてみてください。日本語メールで問い合わせも簡単ですから。(ランジャンジャーニー)

旅慣れた彼でも、滅多に行かないというラクナウ、そして行ったことすらない、全く知らない町だというカナウジはいかに? もちろん旅にハプニングは付き物だし、ハプニングは我ら旅人の結束を固め、思い出の良きスパイスとなってくれるもの。スケジュールは飽くまでもスケジュール。国内移動はどの航空会社であれ遅延や欠航が多いというインドですので、少しでもズレたらスケジュールは簡単に崩れてしまうわけです。僕ですら不安いっぱいの中、見られればラッキーくらいのニュアンスだったのですから。

そんなガイドにもどうにもできない不安いっぱいのスケジュールを抱え、今回のインド、スリランカ 香料農家、香料会社視察の旅は素敵なマダム眞奈さんとランジャンと共にスタートしたのです♪

(※6月上旬までなんとランジャンは来日中。全国を駆け回っていますので、どこかの町で見かけることがあるかも?)

(25/05/2015)

 

 

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