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■Pitti Fragranze 16

 

 

毎年9月半ばの、日本の三連休の時期に開催される秋のフレグランスの展示会、Pitti Fragranzeが今年も9月14日から3日間開催されました。もともと香水の流通業者が集まり、イタリア国内の香水店に向けて開催されていた展示会が、いつしか国内外のバイヤーをも巻き込むものへと拡大し、春の展示会Esxenceと並ぶ展示会へと発展したのです。でも、ここ数年は参加社が減少し、会場の外で開催するOut of Pittiも増えたことから、今年はそれらを含めてFirenzeという街全体で様々な体験型イベントを開催する、というものとなりました。

毎年、事前に送付されてくるカタログには、参加予定社がびっしり。あれ? でもこの中には参加しないと聞いたブランドがいくつかあるうな・・・。

 

 

オンラインでリストを拝見していたら、ギリギリ展示会の直前まで増加し、結果として186ブランドとなりました。でも、昨年は210社を超えていましたし、一昨年は230社ほどあったのです。さすがに焦ったのか、今年は初めてパンフレットが宿泊先のホテルに送付されるというサービスも始まりました。前日に眺められるのはありがたいことです。しかも、結構重いんですよね。

 

 

今年、何と言っても個人的に嬉しかったのは、Pierre Guillaumeの参加でした。いえ、毎年展示はあるのですが、ここ数年ご本人がいらしてなかったのです。数年前にパリ店をオープンしましたから、 その準備、開店などで忙しかったのだそう。 でも僕にとっては10年来の友人ですから、再会を楽しみにしていたのです。彼は、3つあったラインを全てPierre Guillaume Parisと自身の名前の元でまとめ、その中に既存のParfumerie Generale、ブルーボトルのCroisiere、ブラックボトルのBlack Collection (Huitieme Art改題)としたのです。その中から昨年はRework CollectionとしてKomorebiが発売となりましたが、今年はJasmagondaが公開となりました。木漏れ日も新作も共にグリーンノートが印象的な香りで、木漏れ日が上から森の中に注ぐ光であれば、Jasmagondaは森の上を漂う光のイメージだそう。

 

 

Black Collectionの最新作は、Mecanique du Desirというクラシックカーのエンジンにインスパイアされた香りでした。クラシックカー好きな彼にとって、メカニックな部分は心を躍らせる震源地。さて、香りはいかに?

 

 

同じ人間とは思えないスタイルの違い。彼は片手で顔が洗えるでしょうけど、僕は両手に余るわけです。

 

 

春の展示会で試作品を披露してくれたAntonio Alessandriaからは、予告通りにシチリアの夏に欠かせないドリンクがテーマとなりました。一番暑い時間を意味するシチリア語がタイトルで、街中のスタンドで飲むことが出来るジュース。レモンにミントを入れた少しソルティーなカクテル風のジュースは、シチリアだけでなく、今回旅をしたカラブリアにもぴったりでした。良くあるシトラスフレグランスにはなっていないところが、ニッチなフレグランスを愛する彼の調香です。

 

 

春の展示会には来客として来るものの、出展はしていないTauerさんですが、Pittiでは毎年お会いすることができます。 相変わらずの優しいまなざしと対応。彼の接客、説明を受けたらみんなファンになってしまうはず。彼は安定した供給元を確保したことで完成したというウードの精油を使用したL'Oudhとカナダのショップの限定品500本というLes Annees 25を新作として公開。共に後日レヴュー予定です。

また、彼には帰国当日フィレンツェの中央駅でばったりとお会いしてしまいました。彼はミラノに、僕はローマに。展示会の時は街中で関係者に遭遇する機会がとても多いのです。

 

 

Santi Burgasからは3つの新作が登場しました。発売はまだ先のことですが、形となったのでお披露目ということで。 全てPalindromeシリーズに続くRodrigo Flores-Rouxによる調香で、NYCはシトラスが印象的なさっぱり香、TDMはTorroella de Montgriというスペインのカタルーニャ地方の街のことで、彼の地元です。だから、地元の香りを使用したアロマティックオリエンタルに。ADHはAroma de Hormigueroの略でブランドのロゴに通じるアリをテーマとした香り。だから、土っぽい香り、マッシュルーム、雨上がりの香りの香料を組み込んだものとなっていました。共にEdTですが、濃度は13〜15%とEdP並みです。タイトルは全てANTの文字が大きくなっていますが、それらは全てブランド名に入っている文字。こういうところが上手いよなぁ。

 

 

また、 一昨年限定発売されたEau Dadetteが50個の限定ボトルで蘇りました。手のひらにちょこんと乗る20mlサイズのパフュームオイルは、可愛らしいの一言。しかも、このボトルで110ユーロって安くないですが? しかも、日本へは無料送付してくれるんですよ。

 

 

この夏、Noseshopで販売がスタートしたLes Bain Guerboisからは、プルーストに関するストーリーが1900年のタイトルとなって公開に。カフェに関するストーリーで、この秋11月より発売に。

 

 

J.F. Schwarzlose Berlinからは、「僕たちだって仕事してるんだよ」という意思表示の元、新作のプロトタイプが公開となりました。1つはパルファムとして発売されたParfum Captivesの3つの香りの中の#1がEdPとなって発売されるのです。 また、20/20は1920年に実際に発売されていた香りの復刻品で、パチョリを軸とした温かみのあるオリエンタルです。どちらも発売はもう少し先になりそうですよ。

 

 

J.F. Schwarzlose Berlinのお二人は見上げるほどの高身長。Tomiの靴と並べたら僕の靴はキッズ用みたいでした。わざわざ脱いで見せてくれた彼の靴ってば中敷きにえびす様が描かれていたんですよ。確かに商売繁盛の神様ですが、それを踏んづけているというのはいかがなものか。説明をして大爆笑したのでした。

 

 

ミラノのニッチなフレグランスショップであり、ディストリビューターでもある中心的な会社Cale。そこからオリジナルの香りが発売されたのは2008年のことでした。でもあまり新作のリリースはなかったのですが、今年数年振りにSottosopraという香りが発売に。タイトルが見えますか? 読みにくいと思うのですが、Sottoという文字が天地逆になっています。そう、Sottosopraとは上下という意味で、逆さまなのです。それはメビウスにインスパイアされたもので、シリーズ全てが音楽と共に楽しむ香りに。ヘッドフォンで聴いたSottosopraは、上下というより天地という感じのグワングワンと広がるサウンドでしたよ。

 

 


この秋は、Farmacia SS. AnnunziataからIntenseシリーズがたくさん増えたこと、そして新作として公開されたのはWhisky Oudという香りでした。 ウイスキーというよりも少しラムっぽいリキュールのトップが印象的で、少しスモーキーさもあるクールな香りとなっていました。

 

 

Il Profvmoは気づいたらコスメ会社に買収されていて驚きましたが、それが理由でラインが一掃されたのかもしれません。シングルフローラルのラインが減ってしまったことは寂しいのですが、新たに加わった新作Romeoはラベンダーが爽やかに香る、フレッシュなアロマティックレザーでした。

 

 

98年からAlesGroupeの傘下となっているCaronですが、今年はAlesGroupeの業績不振による売却話が出ていて、そうなってしまったらまたラインが変わるのかなぁ、なんて寂しく思っていたのですが、このラインの香りはきちんとクラシカルな部分が保持されています。特にAcaciosaとTubereuseを確認してきたのですが、とても良かったですよ。パルファム濃度も発売されていますので、機会があれば是非お試しを。

 



フェッションフレグランスの延長でしょ? というテイストの香りが多いため、あまり注目していなかったDiana Vreelandですが、Daringly Differentはスモーキーで力強いアイリスウードで、とても好みな香りでした。Outrageousのシリーズは3種あり、50mlが350ドルと他より高価なExtrait de Parfumなのですが、他の2つは比較的ありがちなテイストなんですよ。

 

 

2015年に最初の香りVoiraをリリースし、2年後の2017年にVentunoraをリリースしたProfumi Di Sant'Elenaは今回が初参加でした。イタリアの小さな田舎町から生まれた香りですが、なんとそこには香水博物館があるのです。機会があれば訪れて

 

 

春の展示会でサンプルを頂き、コンプリートしたと思っていたら、早くも次の香りが登場です。今度はライトブルーのボトルでタイトルはYin Transformation。ということは、次はYing Transformationが登場するのでしょう。

 

 

アメリカの若きイケメンというか、スキンケア、コスメ業界ですから美男子という感じの方が立ち上げたブランド。そこから2016年に3つの香りが発売となっていました。可愛らしいフローラルではなく、オリエンタルやレザーなど、とてもクールな仕上がりのようで期待していたのです。3つの中ではフランキンセンスにスエードが重なった中央のボトルGenreが一番好印象。スキンケアやコスメがたくさんありましたので、こういったブランドが楽しい香りを発売してくれるのも嬉しいことですよね。

 

 


皆さん、アマトリーチェってご存知ですか? アマトリチャーナだったら知ってる、という人もいるかもしれません。そう、あのトマトのパスタ、アマトリチャーナはアマトリーチェというイタリアの町で生まれたのです。数年前に大きな地震があり、町が甚大な被害を受け、日本のファミレスがアマトリチャーナを提供し、その売り上げを寄付したことで話題となりました。その町にある香水店が、復興のために作り出したのがこの香りなんです。もちろん、展示会も初参加でした。

 

 

スペインの27 87からは、ブラックボトルの新作が登場です。1つ1つにサブタイトルというかカテゴリーがあるのですが、#hashtagに続くNext Generatiom Collectionの香りです。合成香料のベースノートが重なった香りで、他の香りの下地に出来るのよ、という重ね付けが可能なシンプルなアンバーウッディフレグランスでした。

 

 

ここ数年、ボトルリニューアルをしたり、Luca Maffeiによる調香でリフォーミュラしたりと新たな流れを作り出しているCarthusiaからは、新しいディフーザーコレクションと共に今年のクリスマスギフトが公開に。クリスマスまで1つずつ扉を開けて楽しむコフレは何とも可愛らしいじゃないですか。しかも、キャンディーボックス仕様になっているコフレもあるんですよ。ホリデーシーズンの人気商品になりそう。

 

 

Gallivantからは、Tokyoをタイトルとした香りが発売に。各国をテーマとした都市の香りをリリースしているのですが、オーナーのニックは花王にいた関係で、頻繁に日本を訪れていたそうです。今度は福岡にする? それとも札幌? なんて会話も。この画像、カメラとリールの影が映り込んでしまって恥ずかしいです・・・。

 

 

すでに日本発売が決定しているParle Moi de Parfumは、Michel Almairacさんの息子さんBenjamin Almairac氏によるブランド。国内での取り扱いがブルーベルなのは、今までお父様が手がけてきた香りの多くがブルーベルの取り扱い品だったから・・・という理由だそう。

 

 

2つの新作Orris Tattoo 29とChypre Mojo 45以外に、Papyrus Oud 71という最新作もお披露目に。一連の香りは何だかとても普通のテイストで、とてもキレイだけれど、それ以上には感じられないものばかり。でも、Orris Tattoo 29とChypre Mojo 45はステキでした。

 

 

ここ数年リリースペースをアップし、春も秋も新作をリリースしているSimone Andreoliからは、Dubaiをテーマとしたフランキンセンスが豊かに香るSmoke of Goldという香りがお披露目に。

 

 

奇しくも、同じようなテーマで作られた香りがLaboratorio Olfattivoからも公開に。こちらはSecresteというブラックボトルコレクションの香りで、フランキンセンスが燃えていく香りだったのです。スモーキーというのはここ数年流行のキーワードですが、フランキンセンスに合わせた香りが2つ、別のブランドから登場するのは珍しいことです。

 

 

スモーキーと言えばこちらもそう。Beaufortの香りの共通香はずばりタール。そうスモーキーノートなのですから。最新作Rake & Ruinはグリーンなアロマティックノートにスモーキーなタールが重なったとてもクールな香りで、なんと中央にあるボトルのように、同じ成分で香りづけをしたというジンまでが発売に。少し飲ませていただいたのですが、アニスなどのハーブに加え、タールのスモーキーさがとても印象的で、ジンというよりウイスキーのような香りでしたよ。ユニークですよね、発想が逆なんですから。

 

 

いつも試したいと思いながら時間切れとなってしまったり、ブースが見つからなかったりしていたブランド、Parco 1923も今回は無事に見つけることが出来て試してきました。売上の一部がイタリアのアブルッツォ州にある国立公園へ寄付されるという香りはどうして生まれたのか。どうして熊なのか。そこには今まで知らなかったイタリア国立公園の歴史がありました。この春赤いボトルのEdPが加わりました。Scarpetta di Venere(女性用スリッパ)という不思議なタイトルは、国立公園に咲く蘭の花の名前にちなんだものなんですよ。共に後日レヴュー予定です。

(20/09/2018)

 

 

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