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■2007年5月4日 母の日に向けて

母の日が近づくと高騰するカーネーションですが、カーネーションは学名がDianthus caryophyllus、英語名でクローヴピンクです。その名の通りにスパイスのクローヴの香りを伴うフローラルで、ストックの花もとても似た感じの香りがするんですよ。学名のcaryophyllusもクローヴを意味しています。花屋で販売しているカーネーションはほとんど香りませんが、うちのベランダで栽培していたものは原種の芳香カーネーションなので結構香っています。カーネーションというよりもナデシコに近いですけど。カーネーションの語源はCarnis(肉色)で、肉のようなピンク色を指していたということはあまり知られていない様子。
フラワーショップで芳香性のカーネーションを選ぶ際は花弁の色の薄い原種っぽいものを選ぶと良いようですよ。


カーネーションの比較
1、CaronのBellodgia
クローヴっぽさが強すぎず、まとまりのある少し甘めなカーネーション。春になると使いたくなる香り。

2、EtroのDianthus
2006年発売(日本では2007年4月)の新作です。フローラルが強く、クローヴのスパイシーさもそれほど強くはありません。甘さはありますが、とても穏やかです。

3、CarthusiaのFiori di Caori
カーネーションをメインとしたフローラルブーケの印象で、飽くまでも「ブーケ」という香りです。カーネーション以外の香りもしっかりとしているので、スパイシーさが苦手な方にはこれくらいが良いのかも。

4、Santa Maria NovellaのGarofano
カーネーションというよりもクローヴにグリーンノートを加えた感じです。フローラルっぽさが押さえられている分、ユニセックスで使えそうな香りになっていますね。でも、生花には近いです。

5、L'Artisan ParfumeurのOeillet Sauvage
カーネーションのイメージはありますが、生花と比較すると似ていないことが分かります。系統的には同じなのですが、クローヴ系のフローラルという印象です。

6、BorsariのGarofano
マンダリンのような香りがトップに居座り、シトラス+カーネーションという印象です。薬草っぽさも入っていて、一種独特ですね。

7、Ava LuxeのRed Carnation
スパイシーさが押さえられて石鹸のような佇まいの香りなのですが、カーネーションかというと微妙に生花とはズレてきます。ただ、他の香りと比較しないと十分にカーネーションっぽさを感じますよ。

8、Nina RicciのL'air du Temps
王道のカーネーションの香りなのですが、時間とともに表情が変わってしまうために、生花っぽいときと全くそうは感じないときとあります。残り香にカーネーションを感じたときもありますし、トップノートに感じたときもあります。じーっと長く香っていると、しっかりとしたカーネーションになっていくのが不思議です。


生花に近いもの
Nina RicciのL'air du Temps
コメント:とても優しいカーネーション
Santa Maria NovellaのGarofano
コメント:ハーブが強くてワイルドなカーネーション
CaronのBellodgia
コメント:蜜の甘さを感じる濃厚なカーネーション

ブーケ的なカーネーション
CarthusiaのFiori di Caori
コメント:カーネーション以外が香るために豪華さは出ています。
EtroのDianthus
コメント:少しクローヴっぽさが少ない分フローラルを強く感じます。

総括
なんだか意外だったのですが、往年の香りがしっかりとカーネーションでした。生花のワイルドさを感じるサンタマリアノヴェッラもミドル以降の香りはとっても生花に近かったです。ワイルドだからこその生花っぽさですね。母の日にプレゼントとしてカーネーションの花ではなく香りをプレゼントするのも素敵ですよね。市販されているものはニナリッチとカルトゥージア、エトロ、サンタマリアノヴェッラの4種に加え、フローリスのマルメゾンカーネーション、ロレンツォ・ヴィロレージのガロファーノなんかもありますので、是非お試しを♪


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