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ライラックとは

ライラックの花は英語でLilac、フランス語でLilas、イタリア語ではLillaです。なんとなくヨーロッパ的なイメージがありますが原産地はイランで16世紀になってスペイン経由でヨーロッパに広まったようです。乾燥した涼しい気候で育つ樹木のため、日本では北海道が1番多く植えられているようで、札幌の市花になっています。5月中旬から6月初めにかけて咲く薄紫色の花弁が特徴のライラックですが、実に種類が豊富で、香りもグリーンノートの強いペルシャライラックがあります。

香料としての活用ですが、花の香りのわりにはアブソリュートとしてはあまり使われていません。これは全く採取できないわけではなくて、精油の香りが生花とあまりにもかけ離れてしまっているからのようです。溶剤抽出を用いてわずかながら採取されているものがあるそうですから、全く存在しないわけではないようです。では市場のほとんどのライラックの香りが合成なのかというとそうでもなくて、精油8種、アルデヒド類7種、エステル類10種、アルコール類9種、ケトン類3種と48種の天然由来のものを含めたもので再現が可能なようです。

時折、季節になると切花が出回りますが、切ってしまった時点で香りがなくなってしまうものが多いようです。成長が止まることで香りがそれ以上出続けないのですね。新鮮な切花は香りがありますが、数日間は持たないのだと思います。また、水揚げも難しくて茎を叩いたり割ったりしないとダメなのですが、画像2枚目の「姫ライラック」は大丈夫です。切っても香りがなくなりませんし、栽培も簡単です。しかも、とても強い香りがあり、本家のライラックととても近い香りを持っていますよ。


ライラックの比較
1、ファーム富田
ライラックらしさは出ています。クローバーっぽくも感じますがしっかりとライラックを楽しめる香りですね。ただ、持続が短いのでコロン感覚なのが残念です。持続のあるこの香りは素敵かも。

2、Palazzo VecchioのLilla Serenalla

ライラックっぽさにヘリオトロープとスズランを加えたように香り。甘さはアニスノートっぽくて全体的に濃厚です。でも、確かに生花を横に置くとこういう雰囲気があるんですよね。ちょっとワイルドにも思えますが、これもライラック。

3、Attar BazaarのPersian Lilac
ライラックというよりもスズランの洗剤のような香りにグリーンノートを加えた感じです。ライラックっぽさは少ないホワイトフローラルの印象。でも、こういう生花ってあるよ!!とうなずきたくなるような香りでもあります。

4、Yves RocheのPur Desir Lilac
生花っぽさはきちんと出ています。ホワイトフローラル調が出ているので薄紫というよりもホワイトライラックをイメージしてしまうのですが、クセがとても少なくて使い安い感じが好印象ですね。ただ、ラストノートはライラックっぽさが消えてしまいます。

5、Frederic MalleのEn Passant
生花っぽさは4割という所。生花のクセも少ないですし、瓜っぽい香りも出ていてシアーフローラル系の香り。

6、Parfumerie GeneraleのEther de Lilas Blanc sur Feuillage Tendre
典型的なライラックノートではあるのですが、ライラックの花とそっくりかというとやはりホワイトフローラルブーケの印象です。とてもキレイな香りだとは思うのですが、生花のシングルノートを期待するとちょっと違うかも。

7、Ava LuxeのWhite Lilac
全くライラックではなくて、石鹸っぽさを持ったグリーンフローラルの印象です。これだったらアカシアの花の方がイメージに合ってるかもしれません。

8、Dawn Spencer HurwitzのWhite Lilac
スズランっぽさが出たすっきり系の香りで、ライラックというよりもハニーサックル+スズランの方がニュアンスが伝わる感じの香り。

9、Borsariのlilac
生花そのものではないのですが、濃厚さがあってクローヴというかアニス風の甘さが出ていてPalazzo Vecchioのものに共通したニュアンスがあります。香りを濃くしていくとこういう香りになるのかな。

10、Highland lilac
1番瑞々しさと生花らしさを持ったライラックの香り。これを1本所有していればこれがライラックの香りの「軸」として判断が出来そうな判断材料になり得るくらいの香り。ただ、持続はそこまで長くないので2時間程度です。



生花に近いもの
Highland lilac
■金字塔とも言える生花らしさを持った香り
ファーム富田
Yves RocheのPur Desir Lilac
■軽いコロンですが上出来です
Palazzo VecchioのLilla Serenalla
■あぁ、こういう雰囲気が生花にあるよ、とうなずきたくなる感じ

ライラックをメインとしたフローラルブーケ
Parfumerie GeneraleのEther de Lilas Blanc sur Feuillage Tendre
■香水としてはとても素敵なフローラルブーケ
Frederic MalleのEn Passant
■ライラックらしさが微妙なので2番目ですが、まとまりとしてはとても素敵だと思います

ライラックは香るが、メインではないもの
Ava LuxeのWhite Lilac
■これはアカシアの花っぽいです
Dawn Spencer HurwitzのWhite Lilac
■ハニーサックル+スズラン風


総括
ライラックの香水はそこまで多くは出ていません。シングルノートとなると後はサンタマリアノヴェッラのパルファム(廃番ですが)、ゲランのアクアアレゴリアのアンジェリークリラとか。エステーローダーのプレジャーズにライラックガーデンなんて限定品もあったりしましたね。でも、生花そのものをキレイに再現したものってそれほど多くはありません。今までライラックの香りだ!!と思っていたものも、こうして比較するとそこまでライラックっぽくなかったことが分かったりしてちょっと凹んだりもしました。基本的にライラックにはアニスノートの甘さ、ヘリオトロープの甘さとパウダリーさ、イランイラン調の香り、ジャスミン、スズラン等が生花の中に要素として感じられるようです。生花には少しクセがありますが、生花を香るとそれがとても好きになります。ライラックをメインとしたフローラルブーケは、ライラックらしさが薄くても香水としてのまとまりはきちんと出来上がっていますので、香水として楽しめるものになっていますよ。

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