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Sampleレヴュー (Shades Du Bois)

レアなウードの香料を本気で使用したコレクションで、濃度はパルファム。50、100mlのEdPが335、565ユーロで発売に。タイトルはそれぞれカラーで、色をテーマとしたコレクションです。

 

 

■Oud Rose Intense (2013年)

ウードと最も相性の良いフローラルノートはもちろんローズということで、欠かせない1本。でも、タイトルはローズではなくおそらくピンクの意味のロゼです。

トップ:ベルガモット、フルーツ
ミドル:ローズ、ゼラニウム、サンダルウッド、アンバー
ベース:ヴィンテージウード

え? ウード? ローズ?と考えてしまうメンズのフゼアに近いフロリエンタルでスタート。そこから、あぁ、これはローズだと感じられるミドルに移るのですが、ローズは精油でもAbsでもなく調合香料タイプで、少しフルーツが重なっているものの、いわゆるありがちなローズウードになっているわけではなく、とてもメンズっぽい渋めなローズのフロリエンタルウッディです。メンズっぽく感じさせているのはゼラニウムではなくベースにあるウッディノートで、90年代のファッションフレグランスに通じるラストノートです。(05/07/2024)


■Oud Bleu Intense (2013年)

ブルーのイメージをオリエンタルなトーンでまとめたもの。どうして?

トップ:カルダモン、ナツメグ、マンダリン
ミドル:フランキンセンス、シスタス、ミルラ、アンバー
ベース:オポポナックスレジン、ミルラレジン、スティラックス、ベンゾイン、ヴィンテージウード

香ってみて安心しました。調香には記載のないたっぷりのフレッシュノートが使われており、フレッシュスパイシーな香りで幕開けしたかと思うと、フレッシュノートの霧が晴れてミルラが登場するのです。このフレッシュノートとミルラのコンビネーションは新鮮で、何故そこからそこへ? という今まで考えられなかった発想のもの。フレッシュな香りで始まりますが、でもこれはやはりミルラがしっかりと香るオリエンタルベースの1本ですね。(05/07/2024)


■Oud Vert Intense (2013年)

グリーンをイメージした香りはラベンダーのないフゼアに。

トップ:ベルガモット、ジンジャー、カルダモン
ミドル:コリアンダー、ナツメグ、ゼラニウム
ベース:ベチバー、シダーウッド、ムスク、ヴィンテージウード

スパイシーアロマティックなメンズの香りですが、フゼアというほどフゼア調ではなく、カルダモンとジンジャーが心地良く広がります。スパイスもアロマティックな香りも持続はしませんので、駆け足でラストノートに移行するのですが、ユニセックスなローズムスクが控えめに香り、大きな特徴のないラストノートとなります。強く主張する個性的な香りがあまり好きではない、線の細い方に良さそうです。(04/07/2024)


■Oud Jaune Intense (2013年)

イエローのイメージはフローラルら。ベストセラーだという香りの第一印象はチュベローズだったのですが、チュベローズは入ってないと説明され、どうして? と思った香り。

トップ:モノイ、イランイラン、パイナップル、ウォーターフルーツ
ミドル:ジャスミン、オレンジブロッサム、ホワイトフローラル、サリチレート
ベース:ラクトニック、バニラ、ムスク、ヴィンテージウード

チュベローズではないのかと驚いた香りは、肌ではパイナップルが瑞々しく香り、フルーティーフローラルで始まりました。でも、しばらくしてチュベローズになったのです。それは成分的に、ジャスミンとオレンジブロッサムにラクトニックなノートを加えてチュベローズは作られるから。更にはピーチが必要なのですが、それがパイナップルとなっているのです。パイナップルにはココナッツが必要で、それがラクトニックなトーンとしてチュベローズにピッタリなのです。それらをモノイ(タヒチアンガーデニア)やイランイランで飾り立てたとなれば、まさにチュベローズのトロピカルなブーケでしょう。ウードらしさは感じられませんが、ベースに何やら重厚感のある香りが潜んでいることは感じられ、可愛らしい香りだと思うと、ラストノートで渋くなりますのでご注意を。(04/07/2024)


■Oud Orange Intense (2013年)

オレンジのイメージがどうしてグルマンなのだろう。トロピカルなリゾート地の夕陽だろうか。

トップ:ココナッツ、フルーツ
ミドル:バニラ
ベース:バニラ、ムスク、ヴィンテージウード

香った瞬間から広がるグルマンなトーン。ココナッツのバニラクッキーな印象で、香ばしいカラメルと少しナッツのテイストが加わり、全体をグルマンという枠に閉じ込めています。グルマンだけど軽いよね、なんてことのないしっかりとしたグルマンで、調香がシンプルな分、ミドル以降の香りの変化はあまりなく、あまりウードを感じないままバニラの利いたオリエンタルムスクとなって終わります。(03/07/2024)


■Oud Noir Intense (2013年)

ブラックをテーマとした香りは、ダークナイトの香りに。

トップ:ベルガモット、カルダモン
ミドル:ローズ、ジャスミン
ベース:サンダルウッド、サフラン、パチョリ、バニラ、ムスク、アンバー、ヴィンテージウード

パチョリの利いたアンバーウッディにたっぷりのカルダモンが重なるスパイシーウッディオリエンタルです。ローズやジャスミンのフローラルノートはオリエンタルなベースノートに包まれ、バランスの多くはベースにあります。でも、その香りばかりでは重すぎるため、軽めなアンバーウッディノートや、印象の薄いフローラルノートを入れてリフトアップし、重すぎないバランスにまとめています。やっぱりブラックにパチョリは必要ですよね。更に、バニラが加わるとヴィンテージパチョリ感が増してリッチだよね、という香り。(03/07/2024)

 

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