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Sampleレヴュー (Fashion Capitals)

ラグジュアリーなファッション、ショッピング、文化の街と言えば・・・という都市をテーマとした香りたち。ロンドン、パリ、ミラノ、ニューヨークの4都市はファッションショーが開催されていることで有名な都市であり、そうした情報の発信地、震源である、と。100mlのEdPが275、295、335ユーロで発売に。

 

 

■London Spice (2021年)

ロンドンと言えば紳士。そして仕立ての良いスーツ。ムエットで香った際の印象は、良くも悪くも保守的なメンズのフゼアでしたが、それこそがイギリスだと僕も思います。

トップ:レモン、ベルガモット、スペアミント
ミドル:ラベンダー、ジャスミン、ホワイトフローラル、マリンノート
ベース:パチョリ、シダーウッド、ナツメグ、カルダモン

ファッションフレグランスにとても良くありそうなフレッシュスパイシーフゼアといったところでしょう。フレッシュノートがラベンダーとカルダモンをリフトアップし、身ぎれいなサラリーマンにぴったりなスーツの似合う香りに。持続はそこまでないものの、フレッシュノートが効いていて曇天の多いロンドンでもさっぱりと使えそう。目新しさやユニークなポイントはありませんが、オーソドックスやクラシカルって押さえておきたいポイントですから、ラインの中には1つくらい欲しいところ。それがロンドンならば納得です。代替えとなりうる香りは過去にたくさん発売されているかと思いますが、このボトルで使いたいですよね。ただただ懐かしくて、いつまでも浸っていたい香り。(12/07/2024)


■New York Intense (2020年)

雑多な街を1つの香りにいるのは大変なことなので、どのような香りでもありでしょう、というものですよね。

トップ:シナモン、コリアンダー、オレンジ、ブラックベリー、ベイリーフ、ローズ
ミドル:フランキンセンス、ガイヤックウッド、クローヴ、バニラ、ハニー、イモーテル、オーキッド
ベース:ベチバー、シダーウッド、ウード、ミルラ、パチョリ、ムスク、アンバー、ラブダナム、オークモス

結構甘さの利いたスパイシーバニラなオリエンタル。トップではコーヒーバニラのようらスパイスとバニラが重なって広がりましたが、一瞬で収まり、比較的軽めなウッディオリエンタルへと変化して落ち着きます。香りの変化はトップ以外あまり大きくはなく、比較的シンプルな構成であるのもアメリカっぽいと言えばアメリカらしいところ。じっくりと香っているとフランキンセンスの欠片を感じ取ることが出来るのですが、カオスであってもやはりキリスト教徒が一番多いということでしょうか。ラストノートにモスが感じられる辺り、終わり方はとてもシックです。(12/07/2024)


■New York 5th Avenue (2020年)

NYのファッションの通りと言えば、5thアヴェニューということで、NYの冬をテーマとした香りだそう。

トップ:ベルガモット、ローズ
ミドル:カラメル、ヴァイオレット、シプリオール
ベース:バニラ、ムスク、カシミアウッド、ガイヤックウッド

リキュールのような、リップスティックのような、ヴァイオレットとローズを軸としたフロリエンタルです。New York Intenseの方が冬のイメージだったのですが、こちらを改めて香ってみると、New York Intenseが男性的、こちらが女性的で、共にロングコートが合いそうな冬の香り。カラメルの甘さゆシプリオールの土っぽいアーシーノートは強くはなく、少しハニーノートの利いた甘やかなラストノートとなります。(11/07/2024)


■Milano (2020年)

良く取り上げられるテーマですが、イタリアの何を、どこを切り取ったのか。

トップ:サフラン、タイム、ベルガモット、オレンジ
ミドル:フランキンセンス、ジャスミン、フルーティーノート
ベース:レザー、ムスク、アンバー、ウッディノート、バニラ

イタリアと言えばシトラスノートだよね。というイタリアらしさを吹っ飛ばすように香ったのはなんとキュウリでした。ヴァイオレットリーフよりもっとリアルなキュウリ感はグリーンなアルデヒドなのかもしれませんが、そこから甘さを湛えたオリエンタルへと変化していくのです。変わり身の早い個性で、クラシカルなレザームスクとなって落ち着きます。そう、レザーもイタリアらしい香りの1つですが、それをクラシカルなタイプを用いたことでロンドンとは違う形で保守的なトーンを出したのでしょう。(11/07/2024)

 

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