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Sampleレヴュー (Natures Treasures)

自然の雄大な力、エネルギーなど、生活の中の場面にインスピレーションを受けて作られたコレクション。100mlのEdPが275、295、335ユーロで発売に。

 

 

■Solstis (2022年)

夏至をタイトルとした香り。北半球では最も昼が長い(日照時間が長い)一日ですが、南半球では冬至で反対に。つまり、この日を起点に新たな始まりなのだという解釈のようです。

トップ:アップル、マンダリン、ピンクペッパー
ミドル:ナツメグ、ネロリ、ペッパー、カルダモン
ベース:サンダルウッド、バニラ、ベチバー

程よい個性のフルーツとスパイスのコンビネーション。シトラスウッディを軸に、スパイスとフルーツでアクセントを付けましたという、どちらかというとメンズっぽいベースなのですが、フルーツの部分をアップルで強化したことでユニセックスにまとまっています。ただ、ベチバーの効いたラストノートはやはり少しメンズ寄りかな。(19/07/2024)


■Cannabis Intense (2020年)

少し前にカナビスを含めた薬物系の香りのアコードというものがプチ流行しました。その頃につくられた香り。

トップ:カルダモン、ピンクペッパー、オレンジ
ミドル:カナビスノート、サフラン、ナツメグ
ベース:ウード、ウッディノート、シダーウッド、ムスク

あれ? と第一印象はウッディノート強めのレザーでした。微かなカルダモンにサフラン、そしてリッチなウッディノートが重なり、とても滑らかなレザーノートに感じられるのです。ウードのそれらしさはあまり感じられないし、カナビスのアコードがどのようなものなのかわからないのですが、アロマティックではないし、カンファー調の香りでもない。この香り自体はとてもスムーズで肌馴染みの良い香りなのですが、タイトルに結びつかない以上、この香りを使う意味というのが少し薄れてしまう気がします。もう少し個性的で危うさを感じるエッセンスが欲しいですよね。(19/07/2024)


■Cannabis Blue (2020年)

制作側からの勘繰りとしたは、Cannabis Intenseと共に提示された試作品の2つがどちらも良くて、これはどちらも商品化しよう、という流れだったのではないかと思います。

トップ:カルダモン、エレミ、ユーカリ、山椒、グレープフルーツ
ミドル:カナビスアコード、ナツメグ、セージ
ベース:ウード、ガイヤックウッド、パチョリ、シダーウッド

こちらの方がカナビスであることが感じられる香り。全く違うアプローチで作られた2種だったのですね。カナビスらしいアコードはユーカリに強調されて湿布香がアロマティックに、刺激的に広がります。湿布香に重なるアロマティックな残り香と、それらを支えるウッディノート。とても個性的で楽しいカナビスです。ユーカリはとても湿布香が強い精油のため、香水の中に強めに使われることは少ないのですが、少量で強い印象を与えてくれます。このラインの中では一番個性が光る香り。(18/07/2024)


■Siberian Rose (2020年)

シベリアに近い中国でローズが栽培されているようですが、それではなくホワイトローズをイメージして作られているようです。

トップ:ピンクペッパー、ペア、シナモン、ジュニパー
ミドル:チュベローズ、イランイラン、ローズ、レザー
ベース:パチョリ、アンバー、モス

ホワイトローズなのにチュベローズというもやもや。ラクトニックなフルーツがチュベローズに重なり、トップではとてもバニラ強めの甘さで広がります。スパイスやレザーはそれとわかるほど強くはなく、シプレのベースもとても控えめ。ラインの中ではとてもフェミニンな香りですが、タイトルがローズなのであれば、もう少しローズ調の香りをしっかりと押さえた方が良かったのではないでしょうか。決して悪くはないけれど、タイトルにつながらない香り。(18/07/2024)


■Brume Du Matin (2016年)

ヴァカンスをフレンチリヴィエラで過ごすの、霧に包まれた朝。ムエットではとても分かりやすいフレッシュシトラスフローラルな目覚めにぴったりの香りでした。

トップ:マンダリン、ベルガモット
ミドル:ピーチ、プラム、ローズ、ヴァイオレット、ジャスミン、ピオニー
ベース:アンバー、ウッディマート、ホワイトムスク

ムエットで香った際は、とても分かりやすいフレッシュなシトラスフローラルに感じられたのですが、肌ではまずオゾンノートが広がりました。霧に包まれた朝となると、少し湿気たフレッシュなアクアノートが必要になるでしょうから、そこをオゾンノートで表現したのかもしれません。フローラルノートもフルーツも、ベースノートも強くはなく、とてもあっさりとしたこのブランドのラインの中でも印象は比較的薄めな、個性的な香りが苦手な方向けの1本。でも、商品数が多いとこうした香りも必要ですよね。(17/07/2024)


■Santal Complet (2016年)

当初は1つの成分をテーマに作られた香りが多かったことから、この香りはサンダルウッドをテーマとした作られたということでしょう。タイトルはフランス語で、完璧なサンダルウッド。

トップ:レモン、ココナッツ
ミドル:ヴァイオレット、ブラックペッパー
ベース:ムスク、サンダルウッド、アンバー、バニラ

サンダルウッドにはココナッツを合わせるのが教科書的な調香ではありますが、これはその部分をリアルに、香ばしくも感じられるココナッツで強化し、少しグルマンよりのココナッツバニラを軸としたサンダルウッドに仕立てたもの。ミルキーなタイプというよりバニラ強めで、且つココナッツも強めなのです。全ての要素がトロピカルに通じていますので、甘いけれど夏の香り。(17/07/2024)

 

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