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Sampleレビュー

■The Tea (2026年)

コリアンティーはハチミツ梅を使用したMaesilというお茶を始めた飲んだ時、そのアコードを作りたくなったことで生まれた香り。

トップ:ベルガモット、グリーンマンダリン、アールグレイ、ローズウッド、コリアンティー
ミドル:ホワイトティー、ブラックティー、ジャスミンティー、グリーンティー
ベース:マテ茶、抹茶、シダーウッド、ボックスウッド

豪華に香料会社のエッセンスを使用したお茶系の香りですが、ハニーシトラスたっぷりのお茶系で、リアルなお茶系ではありません。中国茶の香料はリアルに渋く、お茶の缶をあけた時の匂いのため、お茶を入れた瞬間に立ち上る香りとは少し別物で、それを香水という形にするには多少の化粧が必要となります。後半は渋さがウッディノートにけん引されて落ち着きますので、お茶系の香水の中では豪華なタイプですが、そもそもがお茶ではないコリアンティーですから、シトラスハニー強めでも仕方なし。(09/07/2026)


■Librido (2026年)

本が大好きなピアにとって、図書館は長く過ごした場所であり、図書館でそたったようなもの。図書館に住みたいとさえ思ったという彼女の本への愛が詰まった香り。

トップ:フレッシュインク、新しい雑誌、スパイス、レモン
ミドル:ペーパー、パピルス、新書、シダーウッド、アイリス
ベース:古書、革表紙、オーストラリアンサンダルウッド。アンバーグリス、アイリス、ムスク

図書館通いをしている僕にとって、想像していた図書館とは違うけれど、紙の匂いと言われると納得してしまう香り。レザー感、バニラなど古書の雰囲気は感じられず、飽くまでも大量の紙が裁断されている印刷工場の匂い。香りはそこからムスクの効いたウッディムスクへと変化して落ち着くのですが、アニマリックなPetrolheadとは全く異なるレザーで、清潔感を感じる白のイメージの香り。(09/07/2026)


■Iconic (2026年)

1980年代のフェイスクリームと化粧品の匂いをテーマとしたあの頃の香り。10代だったピアは高級化粧品の販売をしていたのだそう。2025年にUnveiling the Essence: A Journey into Perfumery Formulasに展示していたスキンケア用の香りを、香水としてまとめなおしたもの。

トップ:ネロリ、ヴァイオレット
ミドル:アイリス、ローズドゥメイ、チュベローズ
ベース:サンダルウッド、パチョリ、ムスク、バニラ

ヴァイオレット系アイリスにローズというコンビをオイリーで甘いパウダリーノートでまとめた感じを想像していたのですが、意外なことにトップで弾けたのはナッツでした。ナッツ系の香ばしさを伴ったアイリスが弾け、それらが同様にパウダリーノートと相性の良いサンダルウッドにスライドしていく香り。ローズがナッツ感が薄れた頃から香り始め、後半は化粧品らしいトーンに落ち着きます。これはトップのナッツが余計だったかな。でも、ユニークな香りとしてまとめたのであれば、楽しいポイントです。(07/07/2026)


■Petrolhead (2026年)

カーマニアというタイトル。若い頃のピアは屋外駐車場でエンジンをふかし、タイヤのゴムが煙を上げる夜を無駄に過ごしていたそう。若きカーマニアたちの夏の夜の思い出。車やガソリンスタンドの香りを愛するすべての人に・・・という香り。

トップ:ゴム、ブルージンジャー、ティムットペッパー
ミドル:レザー、ラベンダー、アンブロセニド
ベース:ホースパワー、オークモス、シプリオール、パチョリ、カストリウム

ガソリンというあまり好かれない香りを、楽しく香らせるというものなのだろうと思ったら、香りの軸はレザーにありました。しかも、結構アニマリックなレザーで、そこにアクセントとしてゴムやスパイスがあり、ベースはしっかり甘めなトーンで支えています。後半はバニリックなレザーがメインとなって落ち着きます。日本のガソリンスタンドは清潔過ぎてこのような香りはしませんし、若者たちが集って遊んでいても、可愛らしいものでしょう。飽くまでも映画の中のイメージな香り。でも、それが現実なんですよね。(07/07/2026)


■Cologne: Orange (2026年)

個人的な香水として作っていた香りだそう。ビターオレンジの木からは4種類の香料が得られます。果実からはビターオレンジ、葉からペティグレン、そして花からは抽出法によってネロリとオレンジブロッサムabsが得られるわけですが、それらを豪華に1つの香りにしてまとめたというもの。

トップ:ビターオレンジ、スイートオレンジ、ペティグレン、ベルガモット、ローズウッド
ミドル:ネロリ、オレンジブロッサムabs、ローズマリー、コリアンダー
ベース:オークモスabs、パチョリ、シダーウッド

EdCというのは古い曲がその時代に合わせて歌い継がれていくように、どの時代であってもテーマとして取り上げられ、調香師たちが独自の視点でまとめていくカテゴリです。ピアはそれを豪華なオレンジとしてまとめました。オレンジブロッサムabsはとてもパワフルでセクシーな香りですが、そのワイルドさはペティグレンと共に控えめであり、基本的にはビターオレンジの樹木を清々しく、でも甘くてセクシーな香りにまとめた香り。時間と共にウッディベースへと引き継がれていく中、わずかながらのオークモスが光ります。(07/07/2026)



■Salmioakki (2026年)

Demo Accordの中にあるFumeでソルティリコリスを取り上げた際、それを使用してフィンランドの伝統菓子である、好き嫌いが分かれることでも有名な真っ黒なリコリスキャンディー、グミのサルミアッキをテーマとした香り。

トップ:グリーンアニス、サルミアッキソルト、ブラックペッパー
ミドル:リコリス、イモーテル、シダーウッド
ベース:ミルラ、ガイヤックウッド、ベチバー、ケード、バーチ

アニスとバーチにミルラをなんと20%も加えて完成したというグルマン。見たこともあるし、購入しそうになったこともあるのですが、結局美味しくないという評判があるだけに試すことのなかったサルミアッキですが、塩漬けのリコリスなんですね。この香りは更にとてもスモーキーで、ソルティーでスモーキーとなると海岸でのBBQが思い浮かびます。そこにアニス調のリコリスが重なっていくというもの。特に後半はミルラが目立ち始め、燃えた樹脂となって終わります。とてもグルマンには感じられないのですが、サルミアッキには根強いファンがいますし、クセになるというので、この香りが本当にサルミアッキそのものであるならば、次のチャンスは逃さないようにしないと。

15mlですから、香水をこうして試すことを楽しむというスタイルもありなのでは? (06/07/2026)

 

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