*Log in
 *Log out
 *My account

| Top | Books | Topics | PMF | Q & A | Making | Essential | Perfumers |  PRESS |
  

Mimosa Tanneron / ミモザ・タヌロン


<香 調> ハニーフローラル
<仕 様> ユニセックス
<容 量> 100ml
<濃 度> EdP

トップ
ミモザアブソリュート
ミドル
ホーソン、ローズ
ラスト
ホワイトムスク



2020年発売。Les Parfums de Grasseとして発売された、もちろんGrasse近郊の街、Tanneronをテーマとした香り。Tanneronは2月になるとミモザが一斉に咲き、春の訪れを祝います。だから、南仏にとってMimosaと言えばTanneronなんですね。ローズやジャスミンなどの香料産地であるPegomasの横ですので、施設も近い場所です。ミモザは枝葉ごとヘキサンなどの溶剤で蒸留するため、花だけというよりも、全体でその芳香を有している感じです。

ミモザは世界中に200種ほどがあり、原産地はオーストラリア。グラースに持ち込まれたのはタスマニア産のAcacia Dealbataという品種で、それが今日まで根付き、南仏を彩るミモザとなりました。下記の画像の中のミモザはAcacia fimbriata、通称ブリスベン・ゴールデン・ワットルという品種です。(芳香に大きな差異はありません)

 

 

ミモザの生花そのものの匂いであればアブソリュートがそのものに近いため、希釈すれば良いのですが、Jean Claude Ellena氏はアニス調の芳香を有するホーソン(サンザシ)とローズを合わせました。ミモザもアブソリュートだけではなく、アブソリュートを使用して再構成したミモザアコードという形で組み込まれているのだと思います。トップで明るく弾けるシトラスはとても控えめで、ないに等しいほど。そこから続くのはアニス調でどちらかというとフローラル感よりもアロマティックに感じられるホーソン強めのミモザへと切り替わります。少しベチバー調の香りが入ったら干し草になりそうなスタイルですが、ウッディノートはほとんどなく、ベースもホワイトムスクがメインでミモザを大切にそっと支えているだけの形。後半はミモザらしいスタイルへと切り替わり、肌の上でパウダリーなアニスが広がっていくのですが、生花の中に感じられるキュウリのようなグリーンノートはとても押さえられていて、全体としては生花そのものの香りの再現ではなく、飽くまでもフレグランスとして楽しめるミモザとなっています。でも、ミモザり生花に親しんでいる方であれば、これは間違いなくミモザの香水で、特に生花にとても近い香りがラストノートとなって肌に残ります。生花よりハニーノートも強く、黄色のふわふわを想像すると春が待ち遠しくなる香り。

(06/12/2024)

 

<Perris Monte Carlo Topに戻る>

profice〜香水のポータルサイト〜