1852年にJean-Baptiste Rigaudが創設したパリの老舗パフューマリー。もともと特許医薬品会社を経営しており、そこでイランイラン(フィリピンのカナンガ)オイルを抽出して販売して成功したのがきっかけです。それらは葉巻にエキゾチックな香りをつけるためのもので、日本にもカナンガ工場が作られたそう。(と、オフィシャルにはあるのですが、真偽のほどはわかりません)

彼自身は1898年に亡くなりますが、その後は奥さんのVeuve Rigaudがブランドを引き継ぎ、息子のHenrが調香師となり、1914年にヒット作Un Air Embaumeeをリリースします。そしてアメリカにも進出。多くのフレグランスがリリースされたものの、その詳細はあまり残っておらず、オフィシャルにもまとめられていないのですが、ヒット作があまり多くはなかったのも要因だと思われます。

1950年代までは香水をリリースしていたものの、1960年代にはポプリやルームフレグランス、カー用品やキャンドルへと舵を切り、1988年にPerigot Limitedに買収され、現在はキャンドルメーカーとして続いています。Jehanne Rigaudというパフューマリーがグラースにありますが、このオリジナルのブランドとは無縁です。(08/02/2023)