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Sampleレビュー

■Hello Darkness (2023年)

スペインのユーロフレグランスのOlaf Larsenによるa調香で、

トップ:ベルガモット、サフラン
ミドル:ローズ、ゼラニウム、カーネーション、ジャスミン、スズラン
ベース:パチョリ、ガイヤックウッド、ラブダナム、ムスク、パピルス、アンバー、ベチバー

一瞬とても不可解なスタートです。アロマティックでグリーンで、フローラル感もあるけれど透明感は強すぎず、どのカテゴリに入れて良いのか分からないトップだったのです。サフランの効いたアロマティックグリーンというカオスを過ぎると、香りはアロマティックなトーンが抜けてグリーンウッディへと変化します。フローラルノートは強くはなく、軽やかさを出すフレッシュノートが多いのでしょう。やはりクラシカルな7、80年代を思わせるユニセックスなグリーンウッディとなって落ち着きます。ダークネスというほどダークなラストを迎えないのが意外でした。(05/08/2026)


■Love and Oysters (2023年)

南仏生まれのElise Benatによる調香。

トップ:マリンノート、キャローン、ヒヤシンス
ミドル:ソーラーノート、ヘリオトロープ
ベース:ドリフトウッド、ムスク、ウッディノート、シダーウッド

これはとってもチャレンジな香り。本当にマリンオイスターです。南仏ニースではクラッシュアイスの上に牡蠣を並べて、生ガキを食べる店がたくさんありますが、あの光景を思い起こさせる香りです。香料の中には貝香と呼ばれる貝を燃やして得られる天然香料があり、それはまさに焼き牡蠣の匂いがするのですが、これはその香料の中からスモーキーな部分を取り除き、スッキリとしたマリンノートで包み込んだ、フレッシュなマリンオイスターなのです。ヒヤシンスのパーツはフローラルではなくメタリックなマッシュルームタイプの香料で、ソルティーなウッディムスクへて変化して落ち着きます。これぞニッチらしいスタイルですが、決して使いにくい個性ではない辺りがとても楽しい。(05/08/2026)


■Pervertea (2023年)

EurofraganceのSoizic Beaucourtによる調香で、

トップ:ベルガモット、グレープフルーツ、レモン、フランキンセンス
ミドル:カルダモン、マテ、ナツメグ、山椒、ブラックペッパー
ベース:ガイヤックウッド、シダーウッド、パピルス、ベチバー、アンバーグリス、パチョリ、ウード

ある意味古典的とも言えるグリーンティー系をベースにしつつ、カルダモンをアクセントにした少し個性派なグリーンティー。どちらかというと男性的なトーンに感じられるのは、ウッディノートが強めに配されているからかもしれません。後半はウッディノートがとても滑らか広がるのですが、サンダルウッドではないウッディノートであることが新鮮で、その部分もメンズっぽく感じさせている要因かもしれません。フェミニンなウッディノートではなく、とてもカッコいいタイプで、最後はアンバーグリスとアンバーウッディノートがムスクと共に残ります。(04/08/2026)


■Beaver Moon (2024年)

Atelier Materiを多く手がけた、若手のCeline Perdrielによる調香で、

トップ:セージ、ジンジャー、コリアンダー、ベルガモット
ミドル:アイリス、ジャスミン、ゼラニウム
ベース:シダーウッド、アンバー、カストリウム、パチョリ

アニマリックだけど、とてもフローラル感の強いフルーティーフローラルムスクで始まります。タイトルのように月夜のイメージならば、月夜のガーデンというほどフローラル感で、アイリスのパウダリーさが優しくフローラルを包み込んで広がります。アニマリックなトーンはアニマリックというよりもセクシーな雰囲気となり、少しクラシカルな品の良さを漂わせています。これはとても素敵な香り。何を思い起こさせるだろう・・・としばらく考えてみたものの、似た系統が思い浮かばない。Annick GoutalのMon Parfum Cheriにフルーティーなムスクとアニマリックなトーンを加え、ジャスミンでまとめたニュアンスで、最後はアンバーグリスがムスクと共に肌に残ります。(04/08/2026)


■Cat Sith (2024年)

Gustavo Duranによる調香で、タイトルはケルト神話で猫の妖精を意味する言葉なのだそう。

トップ:枇杷、ブラッドオレンジ、食用ホオズキ
ミドル:ローズ、ヴァイオレット、ナツメグ
ベース:スエード、オスマンサス、ムスク

甘やかなフルーツがオリエンタルに包まれて広がるフルーティーフロリエンタル。リキュールのようにとろりと甘いそれが、レザーの上に広がっていくという妖しく美しいフルーティーでフロリエンタルなハニーレザー。オスマンサスにレザーはテッパンですが、その部分を軸にした香りではないため、全体としてはフルーティーフローラルではないのです。若い世代には良さが伝わらないだろう大人の楽しみを香りにしました、という雰囲気です。(03/08/2026)


■Fire Horse (2024年)

CPL Aromas DubaiのKevin Mathysによる調香で、タイトルは丙午を意味しているようですが、ウクライナではそのまま火の馬というロシアとの共作映画もあるそうですから、そちらの意味かもしれません。

フランキンセンス、サイプレス、ぺルーバルサム、ヒマラヤンシダーウッド、シダーウッド、レザー、アンバー

馬となればレザーの馬具をイメージさせる香りが多い中で、これはぺルーバルサムに軸を置いたオリエンタルなレジン系の香り。最初、ラブダナムに感じられたダークなトップを抜けると、ぺルーバルサムのダークなスイートビターなレジンの香りへと移ろい、次第にその中からフランキンセンスが感じられるようになり、少しクラシカルなオリエンタルレザーとなって落ち着くのです。アニマリックな香りではなく、レザーもアニマリックではなく、スモーキーでもない。少しクラシカルなニュアンスを持ったオリエンタルレザーです。(03/08/2026)

 

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