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Sampleレヴュー

■Mozart in Muscat (2024年)

中東オマーンの首都マスカットを、モーツァルトと一緒に旅しましょう。900年前にイラン人とインド人によってつくられたマスカットは、中東の中でもとても平和な都市。

 

 

トップ:ベルガモット、バジル、ローズ、スズラン、アイリス、メロン、オゾンノート、グリーンノート、ポメグラネイト
ミドル:ネロリ、ペティグレン、マグノリア、ローズ、ジャスミン、パチョリ、シダーウッド、サフラン、シナモン、アンバー
ベース:シスタス、ガジュンバルサム、クローヴ、アニス

シュワッとしたシトラスノート、特にレモンが印象的に弾けてスタートです。他の香り同様に、いろいろたくさん使われているけれど、全体的には1つにまとめられたシトラスアロマティックです。平和ということからフローラルノートを静かに漂わせる香りなのかと思っていたら、レモンから少しスパイスの残り香を引き継いだセミオリエンタルへと変化していくのです。特に後半はオレンジポマンダーならぬレモンポマンダーっぽく感じられる瞬間もあり、オフィシャルに記載されているようなシプレ感はあまり感じられません。今までにない中東へのアプローチで、後半になってローズやジャスミンなどのフローラルノートが感じられるようになり、ハニーノートが残ります。(21/06/2024)


■Fellini in Nishapur (2024年)

イラン北東部にある古代都市ニシャプールを、Federico Felliniと旅しましょう。なかなかイランの都市に馴染みはないかと思いますが、トルクメニスタンに近い高原都市で、ターコイズが特産のようです。森の匂い、インセンス、古い家々、バザール、エレミや樹脂などがニシャプールの街並みを、レザーがフェリーニを表現しているのだそう。

 

 

トップ:ベルガモット、オレンジ、マンダリン、ダヴァナ、ココナッツ、スズラン、ミモザ、ガーデニア、ヘリオトロープ
ミドル:ピスタチオ、ナツメグ、クローヴ、ジンジャー、シナモン、パチョリ、カルダモン、パイン、セロリ、コリアンダー、トンカビーン
ベース:バニラ、ミルラ、シスタス、ウード、ベンゾイン

トップノートでオレンジがパウダリーに弾けた瞬間はとても懐かしいラムネを彷彿とさせましたが、瞬間でそれは消えてレザーに切り替わりました。トップノートはとても混沌としていて、その混沌としたニュアンスがイランなのだと伝わります。ピスタチオは強くはなく、スパイスも1つ1つは明確ではなく、少しタール系のスモーキーなレザーから、やがては滑らかなオリエンタルレザーに切り替わっていくという香り。スモーキーなニュアンスだけを薄く残して消えていくレザーです。(20/06/2024)


■Dickens in Varanasi (2024年)

インドのヴァラナシをイギリスの小説家、Charles Dickensと旅しましょう。ヴァラナシは言わずと知れたヒンドゥー教の一大聖地で、毎日100人の遺体が川沿いで火葬されているそう。かたやディケンズはいろいろなタイプかあるものの、人間の魂を描いた作品が多いことから、ガンジス川のほとりで火葬の様子を見ているシーンを香りにしたのだそう。光と自由を求めたヴァラナシの旅。

 

 

トップ:グレープフルーツ、エレミ、カモミール、ナツメグ、グリーンアップル、ペア
ミドル:マグノリア、ジャスミン、パチョリ、シダーウッド、サフラン、シナモン、アンバー
ベース:フランキンセンス、バニラ、ホワイトムスク、ベチバー、サンダルウッド、ウード、タバコ

魂、祈り、火葬・・・となるとどうしても香りはフランキンセンスが主体となります。こちらの香りもフランキンセンスを軸に、少しフルーティーなトップ、スパイシーというほどではないスパイス、ごくわずかなシナモンがバニラに重なり、甘めなお香のように広がっていきます。お香のように感じられるのはウッディノートがしっかりとあるからですが、フランキンセンス以外はバラバラに1つ1つが感じられるほど強くはなく、全体的なバランスは1つのまとまりとなっています。その分、個性は強くはないけれど、安心して使える祈りの香り。(20/06/2024)

 

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