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Sampleレヴュー

■Silver Lining (2008年)

2008年発売の3つの香りのうちの1つで、タイトルはシルバーの裏地のこと。香りの軸はアイリスとアニスが軸で漢方っぽい甘さとアイリスがミドルで香りだします。トップにはシトラスノートとフルーティーな香りが、ベースには軽めなウッディノートがあると思うのですが、ミドル以降どんどんアニスが前に出てきてアイリスよりも遥かに強くなっていきます。通常アイリスは時間と共に香りが強くなるのですが、こちらの場合はトップからアイリスが香っていてアニスに負けてしまうという逆転なピラミッドです。それくらい軽めなヴァイオレット調のアイリス系香料なのだと思います。(Ionone α、Methyl ionone等)アイリスの香りがお好きな方よりも、アニスの香りがお好きな方向けと言えそうです。(17/04/2011)


■BoHo (2008年)

タイトルはおそらくポヘミアンの意味だと思います。

パチョリ、ココナッツ、フローラル、ソルトノート

アニマリックな香りにびっくりしたLes Fauvesに比べるととてもモダンな香りです。トップにはシトラスがフレッシュに香り、そこからマリンノートがハーブと重なって香ります。ココナッツとソルトノートが南国ムードを奏でるわけですが、そこに加わっているのはアニスとかフェンネルの甘さとミントなんですよ。だから少し歯磨き粉っぽい甘さとすっきり感を持った香りでココナッツの甘さはそれほど出ていません。ソルトノートは塩っぽいというよりもやはりマリンノートですね。マリン系の歯磨き粉の香り・・・。パチョリは全くわからないのですが、パチョリが入っていないともっとマリンノートがキーンと響く感じで香ってくるのではないかと思います。ハーバルなマリンノートという点ではクリードのSilver Mountain Waterなんかのイメージにも繋がっていく香りです。(04/11/2009)


■Les Fauves (2008年)


2008年の終わりに戻ってくると書置きを残してオフィシャルサイトを凍結した彼が約束を守って年末に新作3種を発売しました。その3種のうちの1つ。

ブラックペッパー、アンバー、レザーノート等

タイトルからして野獣なのでどれだけ野獣なのかと思ったらアニマリックなレザーノートを使用しているんですね。普通に香ったらびっくりだと思うのですが、アニマリックなものが手近にあるとこれくらいでは怯まない自分が居ます・・・。香りはジャスミンとレザー、アンバー、アイリスの組み合わせという印象で、ベースのアンバーは柔らかく甘くレザーと重なります。トップはペッパーやクローヴの香りがぴりりと引き締めているのですが、ベースにアイリスがあるのでパウダリーさも出ています。残念ながらトップノートのジャスミンは長続きしませんが、あくまでも楽しむのはレザーノートなのだと感じさせてくれる香りです。(05/02/2009)


■Satyr

ギリシア神話に登場する半人半獣のサチュロスをタイトルとした香り。シプレノートとアニマルノートが絡み合うユニセックスな香り。

トップ:レモン、ベルガモット、スペアミント
ミドル:タラゴン、クラリスセージ、ジャスミン、ローズ、ラベンダー、クローヴ
ベース:オークモス、ベチバー、パチョリ、シダーウッド、ベンゾイン、アンバー

アニマルノートというほどアニマリックではないのですが、パチョリにラベンダー、オークモスとアンバーと言った香りが深みを出しています。アイリスに見られるクセの香りも香っています。甘いわけではなくて、少しパウダリーさを持ったシプレノートですね。調香にはないのですが、アイリスっぽさが結構出ているのが不思議です。ハーブもいろいろとありますし、フローラルもありますが、混在していて一つ一つの表情は見えません。香りの変化もあまり大きくないようです。(08/11/2007)


■Benefactor

恩人というタイトルのバラの香り。あたり一面に漂うバラの香りをローズ、バニラ、アガーウッドを核としてオリエンタルなユニセックス系としてまとめたもの。

ベルガモット、カンファー、トルコローズ、サフラン、ベチバー、アトラスシダーウッド、バニラ、アガーウッド

ローズにアガーウッドですがMontaleとはまた違った雰囲気になっています。本当に雰囲気としてはオリエンタルで、ウッディがどっしりと存在します。その中のローズという雰囲気です。カンファーも香りますし、スパイスもあります。サフランがアクセントなんですね。ローズがもっともっと前面に出ていればレディースっぽくなると思うのですが、少し控えめであるためにユニセックスになっています。途中メンズかな?というくらいに偏りますが、トータルとしてはやはりユニセックスに感じます。結構深みのあるウッディ系ローズオリエンタルですが、ラストはアンバーっぽい雰囲気になり、ローズはわからなくなります。(08/11/2007)


■Pillow of Flowers

1950年代、ハリウッドの黄金時代の流行を再現したフローラルアルデヒドの香り。ベースノートがトップから香り、予想外のコントラストなのだとか。

バニラ、オポポナックス、フランキンセンス、ベチバー、アルデヒド、ジャスミン、ローズ、チュベローズ、スズラン、ライラック、オーキッド、イランイラン

付けた瞬間からアルデヒドというよりもグリーン系の精油があふれ出します。その中にジャスミンとアルデヒドが包まれて出てくるという感じです。香りの濃厚さはないのですが、すっきりとしたフローラルアルデヒドでこれはこれで素敵かも。クラシカルだというほどではなくて、新しい感覚です。ホワイトフローラルというよりもグリーンフローラルで、バニラはあまり感じないですね。あ、トップでドカッと香っていたのはフランキンセンスだ。フランキンセンスにグリーン系の精油が重なった印象です。現代の香りも、これくらいにまとめてくれたらヒットしそうな気もするのですが・・・。(08/11/2007)


■Maquillage

バラとスミレを核とした1930年代の香り。イメージとしては往年のハリウッド女優の私室にある鏡台にちょこんと乗っているクリスタル瓶の香水。

レモン、ビーワックス、ピーチ、カーネーション、ヴァイオレット、ローズ、ジャスミン、バニラ、アイリス、トンカビーン、ムスク

ピーチなどのフルーツが可愛らしく香ったかと思ったら、クラシカルな厚みを持ったフローラルが重なってきます。香りの印象は違いますが、雰囲気としてはランコムのトレゾアとかジャンフランコフェレのドンナとか似ている気がします。ああいう「バブル期に流行した濃厚フロリエンタル」な雰囲気なのです。香りはピーチがハニーノートを引きずって香り、次第にパウダリーな香りが少しずつ出てきます。そうなるとフルーツは引いていき、大人の印象を強く持った香りになるのです。あぁ、昔こういうのを使っていたよ、と懐かしく感じる人も多いのかなぁ。(08/11/2007)

 

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