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Tabac Blond / タバブロン


<香 調> オリエンタルレザリー
<仕 様> レディース
<容 量> 15ml、100ml
<濃 度> P

トップ
レザー、カーネーション、リンデン、アイリス、ベチバー、イランイラン、シダーウッド、パチョリ、バニラ、アンバー、ムスク
ミドル
ラスト



 

1919年年発売。第一次世界大戦が終結した年、男性の特権であったタバコがアメリカ文化とともにヨーロッパに入り込み、女性の喫煙者が増加しました。長い象牙と真珠のタバコ用パイプを口に当てる姿は、男性的な装いを纏うことでフェミニンさが際立ち、優雅な仕草として持てはやされたのです。調香師のErnest DaltroffとボトルデザイナーのFelice Wanpouilleは、この時流を察知し、「女性の解放の夜明け」として挑発的な香りをユニセックスとして発売しました。それが、この香りです。当時はとても風変わりな香りだと捉えられたようですが、華やかなフローラルを排除したその香りは、キャロンの評判を押し上げていきます。

こちらはパルファムエクストラクトで、「これぞ、キャロン」というパルファムならではのまろやかさとセクシーさが出ています。精油っぽさはトップにありましたが、決してワイルドではなくて「穏やか」です。タバコ特有の香りもしますけど、それほど男性的ではなくてパチョリやカーネーションも香っています。華やかなフローラルでフェミニンっぽさを出しているわけではないのですが、力強い感じでもないんですよ。ミドル以降はクラシカルっぽさも落ち着いていますから、これはこれで現代でも普通に人気があるものだと思います。パルファムなのですが、香りの持続は他のものに比べると短いようです。

※追記
ということで、2008年のパリではこちらを量り売りで購入してきました。以前にサンプルで香った際のニュアンスと比較するとレザーがとても強く出ていて、レザーにカーネーションを足した感じというのが第一印象でした。そこに少しパウダリーなアイリス、ウッディなベチバーの要素が入って渋いオリエンタルになっているのですが、華やかではないのにセクシーさを感じるとても素敵な香りです。甘い、と感じるほどにバニラやアンバーは出ていないので、全体的に丸みを帯びた柔らかさを出す程度の甘さになっています。

(20/05/2008)

 

 

ヴィンテージのパルファムを追加です。 見た目の色が全く違いますが、経年の結果濃くなるのですね。ボトルに濃度表記がないのですが、正規のパルファムと比較すると少し軽いようにも思います。香りたちも少し違っており、現行品の方がアイリスが強くてパウダリーです。ヴィンテージの方はミドルからのアイリスが綺麗で、深みはわずかに現行品の方が強そうです。基本的な違いはレザーとアイリスの違い。これだと思います。ヴィンテージのレザーノートはタールの香りがしてパワフルにスタートしますので、その分フローラルノートも強めに感じます。現行品の方はアイリスが前に出てくるために全体として柔らかなレザーになっています。柔らかながら深みがあるのがパルファムです。ヴィンテージの方もラストノートはアンバーが出てきて現行品とかなり似ている香りになって落ち着き、結果としては持続も同じですので共にパルファムなのかもしれません。ヴィンテージボトルは甕からの量り売りのものだと思いますので、それだとパルファムになるのです。

(27/04/2011)

 

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