*Log in
 *Log out
 *My account

| Top | Books | Topics | PMF | Q & A | Making | Essential | Perfumers |  PRESS |
  

Sampleレヴュー

■L'Eau de Chloe (2011年)

1つヒットしたら、どんどんシリーズ化して発売していくのが昨今の流れ。EdP、EdP intense、EdTに続いて4つ目の香り。調香はオリジナルを手がけたMichel Almairacで、香りはフレッシュフローラルシプレ。

トップ:シトラスノート
ミドル:ローズ、ジャスミン、ピオニー
ベース:ムスク、パチョリ、シダーウッド

軽い軽いとてもライトなファブリックの香りで、誰もがビギナーだった頃に手にしていたであろう香りだと思います。シャンプーとか柔軟剤とかファブリーズのように軽くエアリーに作られた香りで、水ではなくローズウォーターにしたそうです。10分でラストノートになってしまう軽さで、肌には仄かなパチョリフローラルが残りますが、これはサマーコロンですよ。シャンプーの香りのボディスプラッシュです。香水として楽しむには少し物足りなさを感じてしまいますが、この香りのファブリックがあれば日本ではまだ売れるのではないでしょうか。ローズウォーターはもちろんそれと分かるほど多くはなく(多すぎると白濁してしまいます)、天然香料はほぼ使用されていません。でも、この透明感は合成香料のおかげなんですよ。香りの軸はオゾン系のフレッシュフローラルな合成香料だと思います。この香りがヒットすることで、少しパチョリが香るシプレノートが一般に受け入れられるようになると、もう少しクラシカルなシプレ調の香りたちがリバイバルヒットしたりするのかな、と微かな期待がよぎります。(21/05/2012)


■Eau de Fleurs Neroli (2009年)

Alienor Massenetが手がけたクリアでクリーンなネロリ。ラベンダーとナスタチウムと共に3種のEdTが発売となったのですが、大ヒットした一連の香りとは別の顧客を狙ったようなナチュラル感を全面に出した香りの1つ。

トップ:オレンジ、マンダリン、ローズマリー
ミドル:ネロリ、ティー、クラリセージ、ピオニー
ベース:ホワイトムスク、シダーウッド、アンバー、トンカビーン

付けた瞬間からオレンジブロッサムが香ります。精油を使用しているのかどうか定かではありませんが、ぺティグレンっぽいオレンジブロッサムノートがすっきりと広がり、5分ほどでハーバルなグリーンノートが顔を出します。その後は薄いアンバーノートにホワイトムスクとクマリンが重なったような微かなパウダリー感に包まれて消えていくのですが、全体的にとても軽やかで儚げです。濃度的にはEdTですが、サマーコロンとしてカジュアルに使ってしまいたい、という香り。少し持続のあるシトラスコロンですので、他社製品のシトラスコロンが軽すぎると思われる方には良いのではないでしょうか。(11/01/2011)


■Chloe Eau de Parfum (2008年)

亀の歩みであったクロエが、ライセンス会社をコティに移したことでウサギになったとのリリースが出て笑った記憶があります。今回、コティにライセンスが移行したことで既存のクロエやナルシスがどうなるのか注目されていたのですが、無事に引き継がれることになり、元祖のクロエは「クロエクラシック」と名を変えるそうです。名前は変わっても良いから廃番にならないだけでも嬉しいことです。

調香はRobertet社のAmandine MarieとMichel Almairacが担当。 Amandine Marie氏はここ数年の活躍で、JovoyとかL'Occitane等をいくつか手がけている人(新人な感じです)なのですが、Michel Almairac氏はArmani PriveのBois d'EncensでFifi賞も取った著名人です。グッチのラッシュ2とかグッチだけでも5種類、Bond no. 9も5種類、リニューアルした資生堂のZenもこの方です。ライセンスがコティに移ってからの最初の香りということで、いかに力を入れているのかがわかりますよね。ボトルのリボンにもこだわりがあり、素材選びだけで計り知れない時間を費やしたようですし。

香りは、モダンクラシカルなパウダリーさを少し持ったフレッシュフローラルで、

トップ:ピオニー、ライチ、フリージア
ミドル:マグノリア、ローズ、スズラン
ベース:パウダリーノート、ムスク、アンバー、シダーウッド

ボトルにリボンをあしらったのは、Patrick Veilletによるデザインだそうです。元祖のクロエを愛用されている方にはフレッシュ過ぎる雰囲気ではありますが、ボトルのデザインがとてもフェミニンで大人の可愛らしさを上手く現していると思います。若い世代であれば少し背伸びをした感じに、30代以降ではそのまま素敵にマッチするボトル。香りもボトル同様にフェミニンなのですが、元祖と比べたら断然使い安い現代風なまとまりです。フルーティーな可愛らしさではなく、ローズの酸味とグリーンノートがあるためにフレッシュなのです。このグリーンノートが春らしさを感じさせているんです。しばらくするとほんのりとパウダリーさが出てきてかすかなアンバー香とウッディと混ざり合っていきます。トップよりもラストノートが一番可愛らしいかも。思ったよりもフルーツが押さえられていることが好印象で、発売と同時に大人気なようですよ。

今までのクロエをお好きな方も、今までを知らない方も、これからのクロエを位置づける香りとして手にしやすい香りだと思います。 (05/03/2008)

 

<Chloe Topに戻る>

profice〜香水のポータルサイト〜