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X SE / イクス・セ

セクシャリティは現代を象徴するようなテーマですが、彼はどんな香りにエロティシズムを感じるのかは人それぞれですが、自分がどのような人間なのかを知ることは、自分自身が他人ではない何かであり、自分を認めることにつながります。自分は何者なのか、というは常に彼が自問自答してきた問題なのでしょう。ひと際目立つ個性を生かすことが出来ているわけですから。この4種の香りの中で度の香りに喜びや必然性を感じるのか。ステレオタイプだと思っていた自分の中に、人とは違ったエロティシズムが潜んでいるかもしれない。30mlのExtrait de Parfumがロールオンボトルで発売となりました。サンプルセットは20ユーロ、フルボトルは130ユーロで送料は28ユーロです。

 

 

■cyber-sex (2021年)

サイバーセックスという何とも現代的な香りは、PC中毒者。スマホ中毒などはスクリーンジャンキーとも呼ばれますが、4つの中では一番想像力に富んだ香りだそう。

 

 

トップ:マンダリン、ピンクグレープフルーツ、ジュニパー、ネロリ
ミドル:ローズマリー、ラベンダー、シクラメン、アーモンドブロッサム、スパイス
ベース:バニラ、トンカビーン、アンブレット、ベチバー、プレシャスウッド、シダーウッド

思わず声を上げてしまったトップ。クミンだけでなく、何となく汗臭い体臭を感じたから。いるいるいる、確かにいる、こういう体臭の男性。その驚きのトップから静かに、アロマティックな精油やウッディノートが広がっていくのですが、全体をまとめている、包み込んでいるトーンが、穢れこそないもののある意味体臭っぽく、かろうじてアロマティックなエッセンスが香水としての立場を守るように香っているのです。クセになるというのはこういうことなのかもしれません。でも、ある意味危険にも感じられる体臭の香り。それでも10分ほどで慣れてしまい、リタッチしても違和感がなくなるので、慣れるって凄いです。でもこれは隠し切れない外国人男性の体臭だなぁ。でも、こういう香りで安心を感じる人たちもいるのかもしれない。(25/05/2021)


■slightly-b!tch (2021年)

ちょっとビッチ。それはもう説明する必要がないほどのキーワード、ビッチ。安い口紅、強い洗剤の匂いがする服。会社員ではなく田舎の職人たちの夜をイメージした卑猥さと淫乱さを描いた香り。

 

 

トップ:グリーンアーモンド、ミント
ミドル:ホーソン、イランイラン、ラブダナム、マグワート
ベース:シダーウッド、パインウッド

アーモンドとミントは共にトップで弾けるフレッシュな香り。そこに重なっていくのか少しアニマリックなラブダナムです。洗い立ての清潔感で穢れたラブダナムを包み込んでみたけれど、隠し切れずにラブダナムが溢れだし、やがてはその香りにスライドしていく・・・というワンシーンのような展開で、ラブダナムにアーモンドとい意外性のある組み合わせを配置したことで生まれた違和感を、アロマティック香りを足すことで安定させた印象です。職人さんの中でも鉄工とか配管工、グリースの匂いが染みついた車の解体作業員とか、つなぎを着て働く人たちのイメージかも。これは人によって想像が違って印象を言い合うと楽しそうです。(25/05/2021)


■cruising-area (2021年)

クルージングエリア。それは、その日の相手を見つけるための夜の徘徊。隠された場所に同じ嗜好の人たちが集い、会話をすることなくアイコンタクトで相手を見つけていく。

 

 

トップ:スモーキーノート、スパイス、クローヴ
ミドル:パチョリ、アミリスウッド、ブラックペッパー、ベチバー
ベース:コパル、ガジュンバルサム、ガイヤックウッド、シダーウッド、プレシャスウッド

夜の湿気た匂いに包まれる・・・それは、全く危険を感じないパチョリが軸となりました。それはパチョリの香りを知っているからであって、知らない人はもっと純粋にイメージを楽しむことが出来るはず。たっぷりのパチョリに少しずつスモーキーノートやウッディノートがアクセントとして散りばめられ、湿気た地下倉庫のような印象に。もっとスパイシーで危険な香りだと面白かったのですが、高濃度では使用できない香料がスパイスには多いため、なかなかそうも出来ないという理由もあります。パチョリと思ってしまうとそのイメージが離れないため、そうした先入観を払拭してイメージを楽しんで欲しいですね。(24/05/2021)


■popper-pop (2021年)

ポップに弾けるもの。つまり、それはドラッグ。19世紀に始まった合成麻薬のことで、瞬間的に陶酔感を生む香り。

 

 

トップ:レッドアップル、アジアンペア、スイートアーモンド、ミント
ミドル:トベラ、オーキッド、マグノリア、ダヴァナ
ベース:コニファー、ウッディノート

どのように何が弾けるのかというと、エステル系のフルーティーな香りが弾けて始まるのです。わざとそうしたのか、意図的な気がするのですが、とてもケミカルさが際立つスタートです。アップルやペアにはエステル系のフルーツ香料を使うのですが、それがシトラスのように弾けてスタートしたのです。でもそれらは瞬間の賑やかしで、クラッカーのように広がり、そこからは少しアロマティックなフローラルノートへと変化していきます。4つの中では一番使いやすそうなフローラルウッディではありますが、トップのケミカルさが5、60年代のポップアートのように鮮やかで、ミドル以降はアロマティックなフローラルウッディとなって落ち着きます。4つの中では一番フローラルトーンが強いのですが、とてもユニセックスなまとまりです。(24/05/2021)

 

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