激しい音楽のビート、溢れる監視カメラ、囁き声、ハッカーに私服警官・・・現代の闇というか、パラノイアに抗議する、という意味合いで生まれた香り。だから、まとまりのない混沌とした、それこそ支離滅裂さを表現したのだとか。

香りはそんな意味合いを象徴するようなものではなく、普通にオリエンタルなラブダナムウッディです。リナロールを追加していることで少し軽やかなフローラル感も混在しており、ダーク過ぎないテイストになっています。そもそもラブダナムを本気で使用したらかなりダークになるはずなのですが、そこまでダークになっていないことを考えると、濃度も低いのでしょう。香り自体はオリエンタルですがコロンのような軽さですし。欲を言えばベンゾインやスティラックスでオリエンタルさを補強して欲しかったところですが、他の香りたちの下地になりそうな香りですから重ね付けも良いのかも。たっぷりと澱が出ているのですが、天然香料率の高さを物語る印ですよね。

オフィシャルサイトでは、成分表示として

DRF Alcohol (DRF Alcohol), Labdanum Resinoid (Cistus ladaniferus), Sandalwood Oil (Santalum austro-caledonicum vieill), Elemi Oil (Canarium commune), *Limonene (*Limonene), *Citronellol (*Citronellol), Linalool (Linalool), *Citral (*Citral), *Geraniol (*Geraniol), *Coumarin (*Coumarin), *Cinnamal (*Cinnamal) *印のものは精油中に含まれるアレルゲン成分

とあります。しかし、説明文にはトンカビーン、ブラックペッパー、ガルバナムが加わっています。香りには確かにトップでガルバナムが感じられますし、成分中にCoumarinがあるわけですから正しく全て記載すれば良いのに・・・。しかも、オフィシャルサイトでは28gと表記されているこちらのボトル、国内表示では23gなんですよ・・・。何故?

(19/03/2015)