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Eau Le Galion / オー・ル・ガリオン


<香 調> シトラスウッディ
<仕 様> メンズ
<容 量> 480ml
<濃 度> EDT

トップ

ラベンダー、ベルガモット、ジャスミン、ローズウッド、サンダルウッド、バニラ、シベット

ミドル
ラスト



1947年発売のメンズの香りで、Special for Gentlemenというサブタイトルが付いています。480mlという大容量で、ボックスも綺麗に残っていますので、ヴィンテージではありますが70年代のものだと思われます。香りの軸は大量のベルガモットとラベンダーという典型的なシトラスコロンで、そこからサンダルウッドに変化して落ち着くというもの。ベチバーやシダーウッドではなく、精油のサンダルウッドの柔らかさが特徴で、ボトルにはきちんと澱が出ています。ジャスミンもアブソリュート感のあるジャスミンが微かにアクセントとなって感じられますよ。これは100%精油のみで組まれたのではないかと思うほど、素朴でシンプルで軽やかな香りです。でも、いわゆるアロマの延長ではなくきちんと香水の形になっているんですよね。Guerlainのコロンよりもしっかりとしていますし、サンダルウッドが本物ですので肌触りの良い感覚もあります。最初はコロンなのかと思ったのですが、パッケージにはトワレの表記があるんですよ。

この大容量の軽やかなトワレはどのようにして使われていたのかを彷彿とさせるポスターがあります。一見スカートを履いているようにも見えて不気味にも感じますが、バスローブを羽織った男性が浴室から出てきてこれをミトンに逆さにして付けているのです。これで香り付けしつつさっぱりとさせようということなのでしょうか。どちらにしてももスプレーして少量使うのではなく、コロン感覚でたっぷりと使用するのだということは明確な香りなわけです。歴史の見える香りって素敵ですよね。

(26/07/2012)

新旧の香りを比較してみました。まず違うのはシトラスの量です。ヴィンテージは溢れるようにシトラスが香るのに対し、復刻品はラベンダーも強く出ており、最初からフゼアな雰囲気を感じられるものとなっているのです。オリジナルの方はシトラスウッディ色が強く、コロン感覚の香りなのに対し、復刻品はEdP濃度ということもあって骨格が明確化され、ベースにもアンバー系の香りが配置されたことで深みのある、でも爽やかさは保ったオリエンタルフゼアとなっています。

トップ:ベルガモット、シトラスノート、ラベンダー、ガルバナム
ミドル:シナモン、アンバー、ラブダナム、パチョリ
ベース:オークモス、バニラ、カストリウム、オポポナックス

オリジナルの方も今一度香ると微かにオークモスがあるような気がしますね。ほの甘いサンダルウッドに微かなオークモスが重なった形となってすぐに薄れていくのですが、復刻品は伸びやかで、アンバーとラベンダーの相性の良さ、オーソドックスな良さを感じさせてくれます。一見とてもシンプルに感じるのですが、メンズのこういった調香はとても細やかで、なかなか差別化していくのが難しいと思うのですが、甘さを強く前に出さず、全体のトーンを静かに落ち着かせているというのが特徴かもしれません。

(01/10/2014)

 

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