2002年発売。マリエラブラーニのメンズフレグランスはこれ1つしかありません。香りはみの少ないフレッシュフゼアで、それほど大きな香りの変化はなく、ドライな香りが続きます。トップのラベンダーが少し強いくらいでしょうか。後は、強いクセのあるスパイスは感じないので、好きな方も多そうです。若々しくエネルギーに溢れたフレッシュ感ではなく、落ち着いた大人のドライ感ですので、スーツに似合いそうなイメージです。

(04/07/2006)

経年を経て指でこすると消えてしまうボトルに書かれたタイトルとブランド名。ボトルキャップはしっかりとはまらず、上に乗っているだけの状態。何とも時代を感じる少し残念なつくりですが、ボトルデザインとしては羽が浮き彫りになった状態で斜めにあり、他とは違うオリジナルで勝負したことが伺えます。

香りは、典型的なイタリア風のフレッシュフゼアで、トップから勢い良くラベンダーが広がります。まさにクラシカルなフゼア。フレッシュとは言え、合成香料のフレッシュノートでフゼアに仕立てたのではなく、濃度で軽やかにした雰囲気が感じられ、たっぷりのシトラスノート、ラベンダーで軽やかさを、それをベチバーとパチョリで支えたという全体像で、ガルバナムも強くはなく、クマリンも強くはなく、オリエンタルではなく軽やかなまま消えていくのです。ムスクやマリンノートに持続を頼っていた商品が多かった時代の中では、イタリアらしいクラシカルさを保っていた香りと言えそうですね。高濃度化が進んでいる時代の中で、このような軽やかEdTというのはとても新鮮に感じられました。

(12/04/2021)