2005年発売でEDTの後に発売になりました。調香はFrancis Kurkdjian。ピンクフローラル、ソフトアンバー、官能的なウッディノートの3つを基調としてまとめた香りで、トワレよりもずっと大人な香りです。シプレがとても強く香る印象があったのですが、頂いたこのボトルはどうもEDPにしては香りが軽いんですよ。シプレも存在感がない。トワレよりも香りが薄いのはおかしいと、EDPのこのボトルを持っている方に香って頂きましたが、やはり香りが薄い、そしてシプレが香らない、とのこと。

これはこれで楽しめますが、他と違う香りなのも難点です。可愛らしさだけではないこのピンクボトルの香り、実際にお持ちの方、比較してみますか?

(30/01/2008)

別途、Sampleと比較をして確認をしました。香りは同じですのでやはりこれが正規のEDPだったのですね。香たちが弱いと感じたのはムスクがかなり入っているから。肌に乗せるとピーチやフルーツにアンバーの重なった香が広がり、そこから次第にムスクへと移行していきます。このムスクの量が多いのでEDP濃度なのではないかと思います。ムエットだとトップノートが薄くて判断がし辛いのですが、時間と共に香りが出てきました。シプレっぽさはパチョリが醸し出しているようなのですが、それほど強くはありません。ただ、EDTと比較すると入っていることがわかります。

(08/10/2008)

確かにEdTと比較してもEdPらしさを感じるほど濃度感はなく、EdTでもEdCでも通じるほどのトーンではあるのですが、ムスクがたっぷりとあるため、肌では抜群の存在感を表します。香りはピンクをイメージしたアコードをいろいろと使用しているようですが、それほどの可愛らしさ、キュートさはなく、スイートフローラルムスクとなって落ち着きます。このスイートムスクがEdTと共通でバニラというよりもキャンディーに近いグルマン調で、少しローズやオレンジブロッサムなどの存在を感じさせ、そこに柔らかなピーチが重なっていくのです。

フェミニンかと言われればフェミニンではあるけれど、華やかではないため控えめに感じられるフェミニンさ。でも、今の時代は柔軟剤の残り香の方が印象は近いかもしれません。ただ、今の時代の柔軟剤は香りの主張も強めになっているので、少し前の香りの強い柔軟剤が流行しはじめた頃の香りの方が近そうです。衣類全体ではなく使用するのを下着のみに限れば、こうした香りもまだまだ需要があるのではないでしょうか。

(21/11/2023)