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Sampleレヴュー

■Infusion d'Iris Eau de Parfum Absolue (2012年)

パルファムではなくEdPのAbsolueということで発売された香り。調香はこのライン全てを手がけているDaniela Andrierで、2013年は軽やかなL'Eau d'Irisが発売に。

ネロリ、オレンジブロッサム、アイリス、ベンゾイン、トンカビーン、ムスク、バニラ

2007年発売のEdPと全体像は大きく変わりません。トップのシトラスがツンと爽やかに香ったと思ったらすぐにアイリスの美しい香りへと変化します。このアイリスの香りの良さはChanelのNo.19 Poudreと似ていて、その部分がとても好きなのですが、あっという間に仄かなスイートムスクに包まれて消えていきます。確かにアイリスの骨格は明確化されたのですが、それでもアイリスらしさを楽しもうとすると少し物足りなさを感じてしまうなぁ・・・というのが正直なところです。だからこそ、この香りをベースとしていろいろなアレンジ商品が生まれたわけですが。アイリスとネロリとムスクという組み合わせがシルクのヴェールにように肌を包み込むというとても美しい香りとなっていますので、濃度はあまり気にせずに少し多めに付けて楽しんでみて下さい。(21/01/2013)


■Infusion d’Iris EdT (2010年)

2007年に発売されたInfusion d’IrisはEdPだったのですが、EdTバージョンが発売となりました。調香は同じくGivaudan社のDaniela Roche-Andrierで調香も変わっています。

トップ:ネロリ、スズラン、ヴァイオレット
ミドル:アイリス、ガルバナム
ベース:ヘリオトロープ、シダーウッド、ムスク

2007年のEdPはちょっとウッディノートを強くしてオリエンタルウッディ調にしていたのですが、EdTは
ベースも軽やかにしてライトなウッディ系にしています。ガルバナムはあまり分からないので基本的にはアイリスらしさを存分に楽しめるものになっていますよ。基本的にとても軽やかで、たっぷりとたくさん付けても全然気にならない辺り、真夏には清潔感も出て良いのではないかと思います。オフィシャルサイトではなんと床にこぼしている映像が流れています。750mlという大きなサイズがあるのも納得出来るカジュアル感のある香り。とにかく軽いのですがアイリスはほんのりと持続し、最後はムスクが残ります。(07/10/2010)


■L’Eau Ambree (2009年)

国内でも先日発売された香りです。Daniela Andrierが手がけた香りで、レモン、ローズドメイ、アンバーノートを軸とした香り。プラダの「アンバー」というのは独特で、通常のいわゆるアンバー香ではないものが多いです。それでもプラダ製品に共通するパウダリーで化粧品っぽいラストノート、あれがこのブランドが作ったアンバーノートなんですね。香りは最初に作られたアンバーを軽やかにしただけのもので、ローズもレモンもあまりわからず、オポポナックスベースのようなパウダリーなウッディムスクが香ります。ものの3分でその香りになってしまうために、変化も期待出来ず・・・なのですが、とても柔らかくてセクシーですので、アンバー系のムスクがお好きな方には良いのではないでしょうか。プラダ製品の中では特に目立たない香りですが、他のブランドにはあまり見られないテイストなのは確かです。(26/05/2010)


■Infusion de Tubereuse (2010年)

ラルチザンシリーズの中からインフュージョンシリーズとして発売されたのはこのチュベローズとベチバーです。(ベチバーは全くの新作ですが)このチュベローズを手がけたのはDaniela Andrier。オリジナルとなるパルファムを再構築したものになっていて香りは別です。

インディアンチュベローズ、ぺティグレンビガラード、ブラッドオレンジ、Dynamone

という4つの香料が核となっているようですね。(Dynamoneはラブダナム調のアンバー系香料の名前)
濃度はコロンでさっぱりと使える夏向けのスプラッシュシリーズとして人気ですが、これもまたとってもさっぱりとしています。つけた瞬間はシトラスノートがスパークし、どこにチュベローズがいるのかわからないほどでした。既存のプラダ製品、特にInfusionシリーズのFleur d'Orangeとかirisに通じるパウダリー感、化粧品っぽいもったり感があるのですが、時間と共にチュベローズの方が勝ってきてもったり感がココナッツにスライドします。チュベローズはアブソリュートではなくて調合香料タイプなので精油っぽい青さはないのですが、酸味もあって清々しく使えるいわゆるフローラルノートになっています。華やかでクリーミーな生花やアブソリュートの香りを期待すると少し残念ですが、大量にさっぱりと使うためにはこういう香りの方が良いのでしょう。ということでプラダ風チュベローズなのです。全然チュベローズではない、というわけではなくてちゃんと香っていますよ、チュベローズ。チュベローズ系の香りは濃くてセクシーすぎて苦手だと感じていた方におススメです。(28/04/2010)


■Infusion de Rose (2007年/2011年)

2007年のクリスマス用に発売された限定品で調香はおそらくDaniela Andrier。もう、探してもどこにも情報が出てこないような希少品です。毎日毎日新作や限定品を追いかけている僕ですら気づいていなかった限定品です。2007年の9月にInfusion d'Irisが発売となりましたが、その数ヵ月後に発売されているということで、パッケージ違いだと勘違いされた方も多いのかもしれません。パッケージはローズで全体的にピンクっぽいんですよ。ボトルはInfusion d'Irisと同じです。

ブルガリアンローズ、トルコローズ、ムスク、マテリーフ、ハニー、アイリス、サンダルウッド

香りはInfusion d'Irisにローズを加えたバージョンで、肌に乗せるとアイリスがどっしりと出てきます。この中に組み込まれているローズは青さもあって柔らかくてとても素敵なのですが、やはりInfusion d'Irisっぽさが全面に出てきて、ミドル以降はそっくりとなります。こうしてローズが加わったことで柔らかな広がりをもったエレガントな香りになるのであれば、Infusion d'Irisにシンプルなローズの香りを重ねて楽しんでも素敵だと思います。それくらいシンプルに重ね合わせている香りです。こんな変化球な製品が出ていたなんて本当にびっくりですが、とても素敵ですので、いつの日かまた発売して欲しい香りです。(03/09/2009)

追記です。2011年春、発売が決定です。4月頃より世界発売に。(11/01/2011)


■Eau de Toilette Pour Homme (2007年)

6月のコレクションでプレスリリースされると同時に世界中で噂になったプラダのメンズです。発売当時は結構な話題だったのですが、あまりヒットしなかったように思います。香りを手がけたのはDaniela Andrierで、アンバーフゼアの組み合わせ。

アンバーノート:バニラ、トンカビーン、ラブダナム、パチョリ
フゼアノート:ゼラニウム、ベチバー、オレンジブロッサム、ミルラ、ムスク
レザーノート:サフラン、サンダルウッド

もともとアンバープールオムというタイトルでリリースが流れたほどアンバー軸にした香りだと噂されていたのですが、全くアンバーらしいアンバー香はないオーソドックスなメンズフゼア香だったためにがっくりされた人も多いはず。アンバーノートもラブダナムもパチョリも、ミルラも分からないフゼア香で、いわゆるアパレル系のブランドが出し尽くした香りです。オーソドックスなので1つくらい持っていたい香りですし、香り自体決して悪くはないのですが、「初めてのプラダのメンズ」として出すにはインパクトが弱すぎたなぁ、というのが印象です。でもシグネイチャーフレグランスとして長く発売していくには没個性的なものにするしかなかったんでしょうか。スーツに良く合う大人のフゼア香です。やはり香料会社に所属している以上、著名な調香師も(幅広いターゲット支持されるような)没個性的な香りしか作らせてもらえないんですね。(11/05/2009)


■Prada Exclusive Collection

プラダ初の香水としてPRADAが発売になった頃に、4本のシリーズ香水がプラダの店舗のみでひっそりと発売されていました。30mlで2万円近くしてたような気がします。青山のプラダ店限定で、2008年に8〜10が発売となって10種となりました。調香は全てDaniela Andrierが担当です。

No.1 Iris
No.2 Oeille
No.3 Cuir Ambre
No.4 Fleur d'Oranger
No.5 Narcisso
No.6 Tubereuse
No.7 Violette
No.8 Opoponax
No.9 Benjoin
No.10 Myrrhe

No.9 Benjoin

2008年に発売されたレジン系3種の香りの中の1つでタイトルの意味はベンゾインです。

ビターオレンジ、スイートベンゾインアコード、バニラ、ムスク

本当に香りの核は上の4つだと思います。トップからビターオレンジとバニラが出ているのですが、その中にウッディ調のレジンノートが隠れています。甘渋いというニュアンスがPalazzo Vecchioのスイートビターにも通じるのですが、澄み切った美しさを感じます。ハーブがあまり感じられないかなかなぁ。ムエットだと甘さが出ずに、肌に乗せるとトップで甘さが出て薄れていきます。やはり確認するのであれば肌に乗せた方が良いかと思います。ラストノートになればなるほどベンゾインというか少しラブダナム的な要素がムスクに包まれて香るのですが、全体的に柔らかくてほのかなので使いやすくまとめられたユニセックスな香りだと思います。(13/01/2009)


■No.6 Tubereuse (2007年)

2007年発売のセカンドシリーズであるフローラル3種のうちの一つ。

チュベローズ、ネロリ、ローズ、ヴァイオレット、マテアブソリュート、ムスク

華やかだけど美しいチュベローズです。他のチュベローズ製品との違いは酸味の強さで、梅干しのような甘酸っぱさを持っています。アニックのウジャメに通じる酸味をもっともっとチュベローズ寄りにしていった感じのチュベローズ。マテ茶のアブソリュートは全くわからないのですが、トップノートではチュベローズのアブソリュートのような青みと渋みを感じました。時間が経過してからの方がチュベローズの香りがクリアになるのですが、その頃にはヴァイオレットっぽさも出てきています。生花そのものそっくりさんだというわけではないのですが、きちんとチュベローズらしさを軸にして作り上げたフローラルブーケだと思います。特に時間が経過してヴァイオレットが出てくるとピゲのフラカに似てきます。パルファムなのですが、そこまで香りの持続はないですから意外とさっぱり使えそうです。(13/01/2009)


No.3 Cuir Ambre (2004年)

最初に発売された4種のうち、基本的にユニセックスな香りなのですがこれだけはメンズ寄り。

ルシアンレザー、アンバー、ネロリ、コリアンダー、シナモン、クローヴ、アンブレットシード、カーネーション、ローズ、ジャスミンアブソリュート、アイリスアブソリュート、サンダルウッド、オークモス、ヘリオトロープ、バニラアブソリュート、パチョリ

レザーの香りもアンバーの香りもばっちりしてますから。最近の香りの中のアンバーはこういう香りではないので、個人的にはとても好きな香りです。暖かでしっとりとしていて、ドライなスパイスはないんです。もともとこういう香りって海外では人気があったはずなんですけど、しばらくは下火になっていました。ようやく復活してきた感じがします。流行系にはこういう香りは出てきませんから、一般向けではないんだろうけど。このアンバーはレザーがどっしりと香っているので、アンバー主体ではないんですよ。レザーが随分と強いので、アンバー独特の甘さや艶やかさが出過ぎることなくレザーに押さえられている感じです。レザーとアンバーという僕にとっては好きすぎる香りの組み合わせですね。スパイスが強すぎないことでユニセックスな香りになっているのだと思います。

香りは時間とともにレザーが残り、アンバーが薄れていくのですが、レザーだけだともっとドライなので、アンバーがまだまだ存在しています。温かみのあるレザーですね。


■No.4 Fleurs d'oranger (2004年)

すっきりとしつつも香りに安定感を感じるオレンジブロッサムです。

オレンジブロッサム、スズラン、ローズ、サンバックジャスミン、チュベローズアブソリュート、サンダルウッド、ミルラ、パチョリ、バニラ、クマリン、ムスク

余計な香りは入っていないと思うほど、純粋にオレンジブロッサムが香るのですが、精油のクセが少し押さえられています。逆に強めになっているのは葉の香りでしょうか。ぺティグレンほどの渋みではないのですが、オレンジの葉をちぎった時の青さを感じます。パルファムゆえの緩やかな香り方で、上品に上品に香り続けます。

 

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