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Madame Rochas / マダムロシャス


<香 調> フローラルアルデヒド
<仕 様> レディース
<容 量> 7.5ml、50ml
<濃 度> P、EDT

トップ
エニシダ、ネロリ
ミドル
ジャスミン、ブルガリアンローズ、アイリス、チュベローズ、ライラック、スズラン、オレンジブロッサム
ラスト
アンバー、シダーウッド、サンダルウッド、ムスク



1955年、Helene Rochasが55歳で旦那さんがなくなって未亡人となったことでブランド゜を28歳の若さで継ぐこととなります。実際にはクチュリエであった旦那さんの共同経営者であるアルベール・ゴッセから新社長に任命されたわけです。若き女社長はとてもキレイな方で、すでにブランドの女神(広告塔)としてアメリカでは有名だったようです。彼女は以前Edmond RoudnitskaにRochas Femmeの制作を依頼していた方です。 今度は自身の香りを新基軸として発売するため調香師のGuy Robertに依頼して制作がはじまりまり、1960年に発売となります。調香師はシャネルのNo.5をウッディフルーティーにしたランバンのアルページュとキャロンのニュイドノエルに使われていたサンダルウッドにインスパイアされて作り出された香りです。彼の試作品の中から最初に選んだ香りは別のものだったそうです。選ばれなかった香りは別会社のオーナーに見せると、少し手直しを命じられ、手直しをしていたら今度はRochasの方から「 あの時選んだ香りが間違いだった、もう1つの方にしたい」と言われて逆戻りしたそうです。あわや、別ブランドで発売されるかもしれなかった香りなわけですよ。

香りは1989年に時代に合わせてリニューアルされたのですが、そのときに変化したのはトップのエニシダとネロリを押さえたこと、ミドルのジャスミン、ブルガリアンローズ、アイリスを強めたこと、ベースのサンダルウッドをクリーミーにしたことだそうです。

香りは全体としてクラシカルなフローラルアルデヒドになっています。甘さも濃厚なフローラルも 全てがクラシカル。ジャスミンというよりはローズの方が前に出ていて、チュベローズやアイリスの香りもきちんと香っています。トップが本当に少なめなんですよ。ミドルの方がどっしりと前に出ているので、爽やかさはそれほどなくて全体的にベルベットのコートのような厚みを感じる香りになっています。ただ、バニラの甘さはそれほどないので、重いということはないのですが、重厚感はあります。少しグリーンフローラルの欠片も感じるのですが、アイリスとウッディと混ざって肌の上で香ります。決してカジュアルではないし、一昔前のイメージではありますが、時代を感じさせる香りです。

(07/07/2006)

濃度違いのものが、何故か自然と手元に集まってくるようです。トワレをご好意で頂いたのですが、香りは基本的にパルファムと同じでした。トップのみガツンとアルデヒドがありましたが、しばらくすると柔らかなフローラルアルデヒドになります。パルファムと比べてチュベローズが分かり辛くてジャスミン、ローズ、アイリスという3つの調和にアルデヒドが重なっている雰囲気です。15分程度でラストノートになるのですが、最後にはムスクがフローラルアルデヒドの欠片と共に残ります。昔懐かしい石鹸のような香りで、少し薄茶けた包み紙を解くと懐かしい香りのソープが顔を出した・・・という雰囲気です。シャネルのNo.5とはまた違ったアルデヒドの雰囲気ですが、クラシカルで品の良い雰囲気は共通ですね。オークション等でも比較的安く出ている製品ではありますが、安くてもこういう製品が残っている事実が大切です。やはりこの香りを軽やかに楽しみたい、という意味でぴったりなトワレだと思います。

(14/10/2008)

 

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