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Zanzibar / ザンジバル


<香 調> スパイシーウッディ
<仕 様> メンズ
<容 量> 50ml
<濃 度> EDT

トップ
シトロン、カルダモン、コリアンダー
ミドル
ジンジャー、ブラックペッパー、クローヴ
ラスト
サンダルウッド、ベチバー、アンブレットシード



2001年発売。スパイシーなシトラスからゆっくりとウッディへ変化する使いやすい香りだと思います。比較的分かりやすいスパイシーウッディで、トップにはシトラスが香りますけど、すぐに落ち着いてスパイシーさが出てきます。ドライな香りですから、季節を問わず使えるマルチな香水だと思います。更には年齢も幅広くカバーしそうな雰囲気です。ブランドイメージも高いし。ボトルもシンプルながら宝飾メーカーらしいテイスト。ザンジバルとは香料貿易で栄えたタンザニアの島のことです。

(15/07/2006)

 

Jacques CavallierとAlberto Morillasというゴールデンコンビによる調香で、力が入っていたのだろうということが推測されます。2001年当時は宝飾メーカーが次々とこうしたフレグランスをリリースし、そこそこのヒットをしていた時代ですから。

久しぶりに肌に乗せた香りは、ほとんど劣化を感じないシトラスが弾けて始まりました。爽快感のあるフレッシュシトラスで、そこに微かなスパイシーノートが重なっていくのですが、精油感はなく大量のフレッシュノート、透明感のあるウッディノートの上に微かなアクセントとしてスパイスが配置されていたのだという、調香のバランスを感じます。カルダモンの精油感はトップのシトラスの中に感じられますが、後はそれほど印象的な香り方をせず、シトラスノートのアロマティックな残り香の中に隠れて香ります。だから、誰もが使いやすい香りとなるのです。教科書のようなバランスの香りですので、調香をされる方はこの香りの模倣をしてみると、精油の量がいかに少ないか、シンプルな合成香料やフレッシュノートがいかに多いのか、という配分のバランスが理解できることと思います。肌に残るのはウッディノートよりもフレッシュノートの方が多いというのもこうした香水のバランスのなせる業。

このボトル、ザンジバルの海に沈む夕陽をモチーフとしていたのでしょうか。プラキャップがボトルにはまる部分は、厚みが違うから生まれる色の違いなのか、下部が明るく上部が暗く、液体の中に射し込む夕陽のよう。

(23/06/2020)

 

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