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Voyage A Nantes / ヴォワイヤージュ・ア・ナント




Le Parfum
ル・パルファン

Le Voyage A Nantesというフランスのブルターニュ半島南東部にあるロワール川河畔の街、ナント市の観光協会がフレグランスを作りました。企画がスタートしたのは、コロナウイルスがニュースになり始めた2020年1月のことでした。

3名の調香師Marc-Antoine Corticchiato、Melanie Leroux、Bertrand Duchaufourらが実際にナント市に招待され2日間を自由に過ごし、ナント市をどのように表現するかを考え、半年間で完成させる、というものでした。

 

 

コロナ禍で当初の計画よりも随分遅れましたが、ワクチン接種が進み、落ち着いた頃の2021年の6月12日〜9月12日まで、ブルターニュ公爵の城にて市民、観光客約3万人による投票が行われました。

結果、Marc-Antoine Corticchiato (28.26%)、Melanie Leroux (33.49%)、Bertrand Duchaufour (38.24%)とBertrand Duchaufour氏の香りが採用となり、商品化されて2021年11月20日より発売となったのでした。

 

 

ボトルはAtelier Polyhedreという地元のアトリエが、水滴、波紋、波辺の足跡などをモチーフに、更には港湾都市であるナント市に欠かせない水の流れ(動き)を汲みデザインされました。ボトルの表と裏で逆の波紋が広がり、タイトルはボトル下部にひっそりと印刷されています。全く無駄のない、美しいボトル。商品シールは横に小さく貼られているのみです。スプレーノズルがスクリュータイプで充填可能なのはSDGsな時代背景に合致していますが、カシメではないため、接合部が見えてしまい、その点は美しさに少し欠けます。液体部分を手がけたのは、Edmond Roudnitskaが1946年に始めたArt & Parfumというグラースのスタジオ。最初から最後まで全てがフランスで完結しています。そしてこれぞ、本当の地域、市民香水でしょう。

 

 

ボトルは55mlの容器で、価格は標準市価の半値というわずか45ユーロ。儲けではなくお土産価格に抑えた結果で、ナント市内12か所のショップで販売されています。今回はBertrand Duchaufourの香りが優勝となりましたが、投票結果が分かれたため、他の2つの香りも今後商品化する可能性もあるようですよ。(13/12/2021)

 

レヴュー済みの香りはタイトルにリンクあり
Le Parfum (2021年)  

Official >>> 英語、フランス語
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