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Sampleレヴュー / Oud Stars

最新シリーズとして2012年4月発売となりました。全てアラビア語のタイトルとなっていますが、1325年に書かれたIbn Battuta(アラブのマルコポーロと呼ばれた人が書いた一大旅行記)の中のタイトル(街の名前)とリンクしているのだそうです。ラオス、インド、ボルネオ島と3ヶ所で得られた天然香料のウードを使用し、アラブの伝統的な香り作りに挑みました。全て濃度はEdPで、50mlが315ドルで発売開始です。

1、Zafar (2012年)

ローズ、グリーンアップル、ブラックペッパー、モロッカンネロリ、ラオスウード、ホワイトフローラル、シダーウッド、フランキンセンス、ハイチベチバー、ムスク

グリーンアップルとネロリの酸味がトップで一際目立ち、ブルーチーズのようなクリーミーな香りと共に香ります。香りはまさにブルーチーズ。幾分酸味部分がアニマリックに感じられる方もいるのではないかと思いますが、臭みではなくてアクセントであり、次第に香りはブルーチーズだけではないウードらしい部分を覗かせるようになります。このブルーチーズっぽい残り香とウード香が重なるミドルかが個性的なウードとなって楽しませてくれ、その後はハニーウッディへと変化して落ち着きます。軸となっているウード香はGaoが1番近いのではないでしょうか。(19/04/2012)


2、Al-Khat (2012年)

イタリアンベルガモット、サンバックジャスミン、カシュメラン、バニラ、オークモス、ラオスベンゾイン、ラオスウード

サンバックジャスミンとオークモスがスイートウードと共に香ります。シプレというほどシプレ調ではないのですが、ジャスミンとオークモスというクラシカルで品の良い組み合わせにウードを重ねたところが個性的ですよね。トップを過ぎると次第に甘さが増してきてスイートオリエンタルウッディなウードとなって落ち着きます。6種の中ではオークモスがある分、そこが異質に感じられるのですが、クラシカルにまとめられた上品なウードという感じです。(19/04/2012)


3、Mamluk (2012年)

イタリアンベルガモット、ハニー、カラメルアコード、インディアンジャスミン、オスマンサス、ラオスベンゾイン、マダガスカルバニラ、インデイアンウード、クリスタルムスク、アンバー

シトラスハニーがトップから強く前に出ており、付けた瞬間にウードはどこにあるのかわかりません。シトラスハニーが薄れた頃にようやくウードがお出ましになるのかと思っていたら、さすがにハニーノートは強くて長く香り、ウードらしい部分はそこまで強く香ることはありません。6種の中では1番グルマンテイストなのですが、スパイスではなくジャスミンやオスマンサスといったフローラルでまとめられているために女性的な香りとなっています。(18/04/2012)


4、Gao (2012年)

スパニッシュサフラン、イラニアンサフラン、ガジュン、ケード、ナガモルタ、インドネシアンパチョリ、アンバー、タイランドウード、ラオスウード

ケードのスモーキーなタール香は感じられず、サフラン以外のすっきりとした少し金属的なウッディノートがウードと重なってセクシーに香っています。ミドル以降にようやくスモーキーな部分がレジンノートと共に香り、すっきりとしているのですが、ラストノートになってようやくウードを感じられるようになります。カストリウムやレザーノートに頼ることのなく樹木らしさを生かした香りで、基本的にアンバーウッディ系の合成香料(Kohinool等)が香るのですが、薫香時のウードではなく精油に近い天然香料のウードらしさを感じられることと思います。ただ、合成香料のウッディノートも結構強いため、全体としては6つの中で1番シャープなウードと言えます。(18/04/2012)


5、Najaf (2012年)

ウッディノート、スイートノート、ハーバルノート、オスマンサス、シダーウッド、パチョリ、サンダルウッド、バニラ、トンカビーン、タバコ、ムスク

ダークでスモーキーなウードです。パチョリとウードの中で浮かび上がるのがオスマンサスなのですが、これは間違いなく貴重なオスマンサスアブソリュート。ミドル以降はウードをかき分けてオスマンサスがレザリーな部分と共に香りを強め、オリエンタルウッディなオスマンサスとして肌に残ります。オスマンサスはオレンジやピーチと共に美しく軽やかに仕上げたものが多いのですが、これは重く歪んだ美しいオスマンサスとなっています。ラストノートは更に甘く重く歪みますが、主役であるはずのウードを押さえ込んでしまうほどのオスマンサスがアブソリュートらしいパワーを感じさせてくれてとても素敵です。(17/04/2012)


6、Fars (2012年)

イタリアンベルガモット、フレンチラベンダー、ケード、エジプシャンゼラニウム、ジャスミンアブソリュート、アトラスシダーウッド、アンバー、サンダルウッド、パチョリ、ハイチベチバー、インディアンナガモルタ

調香にウードはありませんが、もちろん香りはウード系です。とても上品なフローラルウードで、ローズではなくジャスミンと組み合わせたのは初めてなのではないでしょうか? シングルノートのようにトップからとてもまとまりの良いウード香が香るのですが、アニマリックなウードではなくアンバーウッディ系にジャスミンを加えたようなウードとなっています。この香りの中のジャスミンというのは、意識して探さないとわからないと思うのですが、それがあるからこそこの香りがフレッシュさをもって輝いて感じるのです。6種の中では1番柔らかなウードとなって肌に残ります。(17/04/2012)

 

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