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Sampleレヴュー

■Immortal Beloved (2013年)

コニャックのようなアンバーノートを使用した香り。きらめく星座のように、ギラギラ燃える太陽のように、消えることない秘密のラヴストーリー。ベートーベンのラヴレターにインスパイアされて作られた香りだそうです。耳は聞こえなくとも、香りは分かるわけですよね。

トップ:プラム、コニャック、ラベンダー
ミドル:アンバー、ダヴァナ、ペッパー、ローズ
ベース:イモーテル、ラブダナム、オポポナックス、カストリウム

トップから溢れたのは微かにフルーツの混じったラブダナムで、どっしりとしたアンバーノートに圧倒されていると、香りは肌で温められてすぐに落ち着きを取り戻します。イモーテルの精油はカレーっぽいし、アブソリュートはカラメルハニーのような香りなのですが、どちらかというとアブソリュート系の香りがラストノートでラブダナムと共に肌に残ります。フルーティーな部分は持続をしませんし、ワイルドな部分も瞬間で消えていきますので、香りの軸はあくまでもアンバーノート。ラベンダーがありますが、メンズっぽくなっているわけではありませんのでご安心を。(26/09/2013)


■Metaboles (2011年)

スプリングラプソディー。タイトルは変化のような意味のようですから、芽吹きの春ということなのかもしれません。

トップ:トマトリーフ、ベルガモット、ガルバナム、アイビーリーフ
ミドル:リコリス、ブラックペッパー、クローヴ、ゼラニウム、ペパーミント
ベース:アンバー、ベンゾイン、サンダルウッド、バニラ、ホワイトムスク

トップからキリリとグリーンノートの香るガルバナムにアニスを加えたような香りが広がります。アニスの甘さとグリーンノートとミントがどことなく歯磨き粉っぽくも感じますが、ミドル以降もグリーンノートが続き、ゼラニウムが重なって少しローズっぽい青さを湛えて香ります。ハーブをいろいろと組み合わせた・・・という香りですが、全体的にとても儚げでEdP濃度ですがEdTくらいです。いや、この香りならEdC濃度でたっぷり使った方がフレッシュかもしれませんね。(22/09/2011)


■Pohadka (2011年)

夢の時間と名づけられた香りでタイトルはチェコ語で「おとぎ話」のこと。

トップ:シソ
ミドル:ジャスミン、ヴァーベナ、ダヴァナ、ラブダナム
ベース:バニラ、イモーテルアブソリュート、リアトリクス、セージ、ブロンドタバコ

シソをシソらしく使いこなした香水はほとんどありませんので、トップのシソに期待をして香って見ました。すると、トップからすでにタバコやレザーノートのようなイモーテルが香っており、おとぎ話のような夢心地な香りでしありません。そもそもフローラル感があまりなく、ミドルはレザーノートです。ただありがちなレザーノートではなくて飽くまでも柔らかく優しい香りになっているところがポイントです。ミドル以降はレザーノートがひと段落してタバコの香りへと沈んでいきます。樹脂の甘さはありませんが、ファーバルサムにタバコを足したような少しダークなオリエンタル香を好まれる方には良いと思います。おとぎ話と言えどもハッピーエンドを期待するものではなく、ウッディノートが強いわけではないのですが、本当は怖いグリム童話のに出てくる森の奥深く・・・という香りに思えます。(22/09/2011)


■Lale (2011年)

花咲く土地で雪と踊るサイレントラヴストーリー。Laleはトルコ語で赤いチューリップ。

トップ:オスマンサスアブソリュート、マンダリン、ウィンタースイート
ミドル:サフラン、アプリコット、ピンクペッパー、ホワイトブーケ、ローズ
ベース:ベンゾイン、フランキンセンス、アンバーアコード、ブロンドウッド

オスマンサスと言えばオレンジとアプリコットが抜群の相性なのですが、それを忠実に守って作られたフルーティーフローラルな香りです。オスマンサスアブソリュートもレザー調の渋さを微かに感じる程度で綺麗な種類を使用しており、アプリコットのフルーツ香の方が勝っています。デザイナーがアジアの女性の方ですから、こういった香りが出来上がったのかもしれません。ベースノートは最後まであまり香らずに美しいままのオスマンサスで終わるのですが、アプリコットが補っている分使い安いフルーティーフローラルなオスマンサスだと言えます。ちなみにトップノートの中のウィンタースイートとは蝋梅のこと。(22/09/2011)


■Monodie (2011年)

一本の旋律を意味するフランス語のタイトルで、それは明るくなる時間だったり、暗く沈む夕刻の空だったり、ロックだったりドラマだったり光のメロディーだったり・・・。

トップ:ピンクグレープフルーツ、ミラベル、レットマンダリン
ミドル:ガルバナム、プラム、ルバーブ、シクラメン、フリージア、ローズ
ベース:カラメル、ホワイトムスク、サンダルウッド

1番調合ベースが多そうなこの香りは4種の中で1番フルーツが強く出ています。カシスを甘くしたような香りが軸で、グレープフルーツとプラムにルバーブが重なっている感じです。バニラの甘さではなく香るのはハニーノートで、あまり精油感は感じられません。ハニーノートがかなり強いため、とても持続が良くミドル以降はどんどんグルマン系な香りに傾いていきます。その頃には酸味も青さも薄れてしまい、フルーツコンポートっぽい感じになって消えていきます。(22/09/2011)

 

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