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A'suma / ア・スマ


<香 調> オリエンタル
<仕 様> レディース
<容 量> 15ml
<濃 度> P

トップ
不明
ミドル
ラスト



1934年発売で調香はVincent Roubertによるもの。八角形の赤い箱に入ったボトルと、青い箱に入ったボトルと2種存在し、それぞれボトルの模様が違います。こちらはそれとはまた別の後年に作られたであろうパルファムです。タイトルが何を意味しているのか分かりかねますが、30年代の広告にあるボトルにはなんとJaponaiseという文字が刻まれています。ヨーロッパ全体が東洋への憧れを抱いたのは17〜18世紀のこと。その頃は日本だけではなく広くアジアとしてシノワズリ(中国風)な文化がいろいろなデザイン、建築、様式に取り入れられましたが、20世紀に入ってもやはり憧れの雰囲気は残っていたのでしょう。パッと旅行できる距離ではなかったわけですから。このボトルは途中からJaponaiseの文字が消えていきます。その頃にはこの香りがBaliのイメージで販売されていくことになります。日本をイメージして日本っぽい名前にしたのは良いけれど、販売戦略の中でアジアへと変化してまったのでしょうね。


 

そんな香りは経年の劣化はあるものの。とてもしっかりとしています。それはこのボトルにきちんと内蓋があったことと、その内蓋が貼り付いてボトルと一体化してしまっていたことも香りが保存出来ていた要因なのかもしれません。往年のいわゆるオリエンタル香が軸となっていて、トンカビーンのCoumarinの香り、ヘリオトロープの甘くパウダリーな香りにパチョリとバニラが加わり、スイートオリエンタルな香りとなっています。本当であればもっとトップは爽やかに、中にはフローラルノートもたくさん入っていたのかもしれませんが、残っているのはベースのオリエンタル香のみです。渋さ、苦味は出ていませんので、このオリエンタルさが字のごとく「東洋」だったのでしょう。

(15/07/2011)

 

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