Fanny Balの調香で、組み込まれたのはヘッドスペース法で再現されたブルージンの香りで、イメージされたのは夏の夕暮れに楽しむオンザロックのジン。飲みながら友人たちが来るのを待つ、パーティーが始まる前の香り。92.50%が天然由来です。

トップノートはまさにジンの香りで始まります。本当に美味しいジンの香りで、近年流行のクラフトジンのようなニュアンスで、香りはそこからゆっくりと静かなウッディムスクへと変化していくのですが、天然香料が多くともワイルドではなく、フレッシュなアロマティックノートに重点を置き、ムスクも強くはせずにさらりと楽しめる香りとなっています。夏にぴったりの爽やかなフレッシュアロマティック。

(29/08/2022)

シーズン的にチュベローズを優先しましたが、フルボトルを買うとしたらこの香りも第一候補でした。30mlはすぐに使い切ってしまいそうなほど、真夏にぴったりの爽快なフレッシュアロマティックです。とにかく、シャワーのように浴びたくなる爽快感で、シトラスノートがかなりリッチに配され、ハーブやスパイスと共にシュワッとしたジンの炭酸のように肌の上で弾けます。ベースのウッディノートもムスクも強く残るほどではないため、一息ついたらまた浴びたくなるのです。もちろんジンの香りがメインで、それはそれでリアルに感じられますから、ヘッドスペース法で再現されたジンアコードはとても生き生きとしたフレッシュなジュニパー系の香りになっていたのでしょう。また、残り香の中にフランキンセンスの樹脂香がドライに香っている辺り、とてもユニークな、でもベストマッチな組み合わせだと思います。

テーマは夏の夕暮れに飲むアイスジンということだったので、夕陽色のハイビスカスで撮影をしたのですが、ボトルそのものがカクテルだしたら、この色合いにとてもマッチする香りだと思います。

(04/09/2023)