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Sampleレヴュー

■Lierre Rose (2007年)

アイビーローズと名づけられたEDPシリーズの1つで調香はJacques Chabertです。彼が普段の仕事ではなかなか自由に使えない天然香料を贅沢に使い、自由に作ったフローラルブーケ。

インディアンチュベローズコンクリート、ローズアブソリュート、グラースヴァイオレットアブソリュート、マダガスカルイランイラン、ネロリ、ジャスミンペタル、グアテマラカルダモン、ハイチベチバー

調香を見るとアイビーはどこ?と思うのですが、精油に十分青さがあるのでグリーン系の要素もきちんと入っています。チュベローズは華やかだけどさっぱりとローズに溶け込み、微かなスパイスと混じります。少しするとヴァイオレットの甘いパウダリーさも出てくるのですが、全体的にはさっぱり目のフローラルブーケに感じます。この香料を精油で作るともっともっとワイルドになると思うのですが、ここまで柔らかなフローラルブーケにすると上品ですよ。なかなかベースノートが出てこないのも当然、ウッディがあまり強くなく、もともとそれほど入っていないような印象を受けます。持続することよりも花束を抱えたときのイメージを大切に作られたのではないでしょうか。オフィシャルサイトで言うほどのどっしりとした精油感はなくてラストノートはスズランっぽいホワイトフローラルにチュベローズの微かなクセが残っているという雰囲気になります。これは一般的に使い安いだろうなぁ。(03/10/2008)


■Lentisque (2007年)

Lentisqueとはpistachio treeのことです。ピスタチオツリーだからピスタチオなのではなくて、これは樹脂のマスティックが採取されるマスティックツリーの学術名なんです。だから、この香りのメインはマスティックだぞ、と。

トップ:マスティック、アンブレットシード、ジャスミン、メロン
ミドル:アイリス、トルコローズアブソリュート
ベース:ムスク、ハイチベチバー、アンバー

なんだなんだ、ピスタチオフルーツってピスタチオの実の香りなのかな。pistachio treeは地中海沿岸に自生している樹木です。香りはとても深みのあるものなのかと思ったら以外にもすっきりとしていて、フローラルがわずかなフルーツと共に香っています。もともとマスティックがレモンっぽい乾いた香りですし、そこにジャスミンですもん。時間とともに軽やかで仄かなクリーミーさが出てきて、薄っすらとしたベールのような香りになっていきます。主張の少ない香りで、日本人向きかも。個々の香りがあまり際立っていないので、全体的なイメージでしか捉えられない香りなのですが、香りの持続がわりと短いなぁ・・・なんて思っていたらねサマーフレグランスなんですね、これ。サマーフレグランスというよりも、夏の香りということのようですが。

もともと発売時は100mlのEDPが110ドルだったのですが、わずか数ヶ月で145ドルにまで値上げされてしまいました。110ドルの時に買えていた人はラッキーだと思います。(オフィシャルは125ドルですけど)(18/06/2007)


■Cedre (2003年)

最初に作られた温かみのあるシダーウッドをメインとした香り。

トップ:ヴァイオレット、ベルガモット、グレープフルーツ、マンダリン
ミドル:シダーウッド、ナツメグ、カルダモン
ベース:サンダルウッド、ムスク、ベチバー、アンバー

メンズフレグランスなのですが、とても柔らかでトップのシトラスが強くありません。ヴァイオレットがあることで和らいでいるのでしょうか。心地よいくらいのシトラスで、シトラスウッディと言うほどのシトラスではないんですよ。ふわーっとした優しいウッディの方が強くて、「テンダーウッディ」という言い方の方が適切な感じです。甘くしっとりとしたサンダルウッドというよりもやはりおが屑的な乾燥した硬質の樹木の香りがします。サンダルウッドよりもシダーウッドの方が強いですね。スパイスとシトラスの調和は主張しすぎていなくてとても好印象です。きっとこのスパイスがなかったらぼやけた感じになっていたんだろうなぁ。胡椒のない料理みたいな感じで。シトラスが消えて行くとサンダルウッドも見えてきます。(18/06/2007)

 

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