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Sampleレヴュー

■Orris Tattoo / 29 (2018年)

アイリスは香料の中でもひと際高価で貴重な香り・・・という説明がなされています。それは確かに本当のことですが、ニッチなフレグランスファンにとっては周知の事実でしょうから、その上を行くストーリーがなければキャッチが弱いですよね。花屋は花を大切にするけれど、香料業界では地下の方が魅力的なんだよ、というアイリス。調香もアイリスだけで勝負です。

アイリスルート

アイリスの天然香料はイロンアルファという香りが含まれており、それがアイリスの香りを特徴づけています。そのイロンは合成香料でもとても高価で、アイリスの天然香料の価格はイロンの配合率によって左右されます。でも、肝心なイロンそのものの香りはアイリスというよりヴァイオレットに近く、透明感すら感じられる美しいアイリスの香りではないんですよね。

ざっと試した中ではとても印象の良いアイリスだったのですが、肌ではスズランアイリスが強いアルコール臭と共に弾け、本当にシンプルな香水というよりアイリスアコードが香ります。あるのはスズラン、アイリス、ホワイトムスク、そしてクマリンとバニリン。その他はフレッシュフローラノートがいくつかレイヤーのように重なっているのだと思います。ヴァイオレットではなくきちんとアイリスになっているのですが、その部分の持続は長くはなく、少しオイリーにも感じられるウッディムスクとなって落ち着きます。コロン感覚の軽さですが、一転ミドル以降はもわもわと肌の上で主張を始めますのでご注意を。(18/10/2018)


■Chypre Mojo / 45 (2017年)

Mojoとはセックスアピールのような意味合いの言葉。つまりは魅力ですよね。シプレを魅力的に仕上げた香り。

ベルガモット、マンゴー、カーネーション、パチョリアコード

現行品の中では一番ユニークな香りで始まります。マンゴーがスパイシーでアーシーに香るのですから。マンゴーにスパイスを混ぜたマンゴーチャツネが思い出されるのですが、香りはそこからスパイスが抜け、煮詰めたような酸味のマンゴーがリアルにチャツネっぽくなって広がっていきます。カーネーションはどこ、探してもシプレにはならず、少し腐敗したようなチャツネを経て、フルーティーウッディなドライダウンとなりますので、好き嫌いが分かれてしまうかもしれません。パチョリがもう少し強いともう少し分かりやすいユニークさだったのになぁ。(18/10/2018)

 

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