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Fracas Parfum / フラカ・パルファム


<香 調> フローラルブーケ
<仕 様> レディース
<容 量> 7ml×3(リフィル2本)
<濃 度> P

トップ
ベルガモット、マンダリン、ヒヤシンス、グリーンズ
ミドル
チュベローズ、ジャスミン、オレンジフラワー、スズラン、ホワイトアイリス、ヴァイオレット、ジョンキル、カーネーション、コリアンダー、ピーチ、オスマンサス、ピンクゼラニウム
ラスト
ムスク、サンダルウッド、アイリス、ベチバー、トルーバルサム



 

1948年に発売となり、1996年に復刻したクラシックなフレンチフローラルブーケです。

 



黒いボックスにピンクの座布団。そして黒いアトマイザーと素敵すぎます。で、肝心な香りの違いですが、まずはEDPを右手に、パルファムを左手に乗せてみました。EDPの方がやはり華やかさがあってすぐに広がります。パルファムの方は苦味と青さが緩やかに出てくる感じで、賦香率の違いを良く感じます。EDPの方がやはり先にグリーンの香りが強くなるなぁ。パルファムの方がグリーンノートが弱い気がします。だから余計に穏やかに感じるのかも。ラストノートになって、やっとアイリスの香りを感じ取ることが出来るようになります。そこからはチュベローズというよりも、サンダルウッドにアイリス、ムスクの上に広がったホワイトフローラルという印象です。そのフローラルも薄れていって・・・という感じですね。

 



パルファム全体に共通していることなのですが、やはりこの香りも香り方、香りそのものがまろやかです。全く別の香りというわけではないのですが、香りの時間差が明らかに違うので、ゆっくりとゆっくりと時間が流れている感じがして、パルファムの穏やかさを感じます。

※ボトルからはチュベローズが素敵に香りますが、肌に乗せるとグリーンが強くなるので、チュベローズをメインとは感じなくなります。

(31/03/2008)

ヴィンテージのパルファムとの比較です。96年の復刻品が上記のものですので、こちらのヴィンテージはそれ以前のかなり古いタイプとなります。おそらく手元のヴィンテージコロンと同年代だと思われますので、60年代後半から70年代半ばだと思われるのですが、香りはとても芳醇なまま保たれています。トップノートのみ少し焼けてしまっていますが、そこが落ち着くと濃厚なチュベローズが開花していきます。復刻品のパルファムはグリーンノートがトップにあり、合成香料のMethyl anthranilateやAurantiolといったチュベローズを創る際の骨格香が強いのに対し、ヴィンテージは確かなチュベローズabsが芯を貫いています。もともとは天然香料率が高かったものなんですね。チュベローズが薄れるとムスクと共に薄れて消えていくのですが、現行品のパルファムは幾分フレッシュなままチュベローズを軸としたフローラルブーケとなり、最後は似た雰囲気のフローラルムスクとなって消えていきます。ヴィンテージの方がチュベローズabsの持続が短く早くラストノートになるのに対し、合成香料を多用した現行品の方がフローラルノートが豊かで持続も良い、という印象です。

 

(30/01/2013)

 

 

 

 

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