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Sampleレヴュー
■woody (2012年)

絵本の辞書からインスパイアされたvo・cab・u・laryシリーズとして発売された香りの1つ。

ウォーム、ルートビア、スパイシー、レジノイド、リッチ、バルサミック、アンバー

何の香り? と聞かれると答えづらいのですが、香りはまぎれもなくウッディノートです。おが屑のような少しパウダリーな香りなのではなく、樹木の中に含まれているテルペン、そうテレピン油のような香りが全体の軸となっています。樹木で言うと松が近いのですが、そのウッディノートをスパイスとアンバーでまとめた、という雰囲気です。パッと香ると湿布香にも思えるテレピン油ですが、ガソリンっぽい雰囲気も持っていて好きな方にはたまらない香りだと思います。(20/08/2013)


■musky (2012年)

絵本の辞書からインスパイアされたvo・cab・u・laryシリーズとして発売された香りの1つ。

デリケート、ロージー、パウダリー、フルーティー、ハニー、アニマル

これはとっても個性的です。Maltolという焦がしたキャラメルの香りにローズとハニーを足したような香りで、スモーキーで香ばしい部分が強く出ています。そこにビターなウッディノートが重なっている感じですので、決してグルマン系のカラメルノートではありません。ムスク・・・これをムスクというタイトルにしてしまったのもびっくりですが、ホワイトムスクばかりがムスクではないのだと遊んでいるような香りです。(20/08/2013)


■Bolshevixen (2012年)

2012年のホリデーシーズンに発売された香りです。タイトルの意味が良く分からないのですが、冷戦がヒートアップしているというコメントから、ロシア共産党員のボルシェビキの過激党員という意味をもじっているのかもしれません。マリリンモンローのようなほくろのある唇からタバコの煙が吐き出されています。

ローストヘーゼルナッツ、バニラ、ココア、シナモン、ナツメグ、クリーミーウッド

グルマン系の香りもお得意な彼ですが、こちらの香りは控えめです。ローストナッツの香ばしい香りが控えめな甘さと共に香ると、まさにナッツの入ったクッキーそのものに感じられて美味しいのですが、香りたちが弱いというか、ムスクのように肌の上でゆっくりと香るのです。全く立ち上ってこない穏やかなグルマンというのはインパクトに欠けますが、香ばしいナッツはトップで消えてしまいますので、ミドル以降はクリーミーなムスクがボディクリームのように滑らかに肌と馴染んでいきます。(19/08/2013)


■Little Miss Panda Get's Lei'd (2012年)

オリジナルのLittle Miss Pandaがチュベローズとハワイアンピカケ(サンバックジャスミン)のレイをかけて新登場したもの。

ピカケ、チュベローズ、グアヴァ、ジャパニーズハニーサックル、チークウッド

トロピカルはトロピカルなのですが、フルーティーノートではなくて幾分グリーンを感じさせるフローラルノートです。ピカケはサンバックジャスミンですが、チュベローズがこれはひょっとしてアブソリュートを使用しているのかもしれない・・・と思われてくれるクセをもっています。ただ、どっしりとそれだけがメインではないのですが、少しビターなフルーツ(おそらくParadisamideという香料でしょう)と華やかなフローラルが渋く香る、という少し大人向けのレイの首飾り、というところ。(10/05/2013)


■Gelty Pleasures (2009年)

Guilty Pleasures(わかっちゃいるけどやめられない)という言葉にかけたと思われるタイトルで、「道楽の8夜」。
ユダヤの血を引く彼にとって、クリスマスのイメージはユダヤのハヌカなのでしょう。ユダヤでは画像のようなハヌキアと呼ばれる8枝のキャンドルスタンド(中央を入れると9つ)に毎夜1つずつ点灯し、8日間を祝うのです。その間、ハヌカゲルトと呼ばれる金貨の形をしたチョコレートを買ったり貰ったりして食べるのが慣わしのようですから、彼はチョコレートの香りとしたのでしょう。

アンバー、チョコレート

どろっと濃厚なブラウンカラーがボトルからこぼれるほど、カカオアブソリュートを使用した香りです。このチョコレートは「本物」。カカオのアブソリュートは甘さが控えめでどちらかというとチョコクッキーのような香ばしさと苦味が強く出ています。その特徴をいかんなく発揮した大人のグルマン系で、チョコレートを邪魔しない程度にスパイスやアンバーノートが加わってまろやかに肌の上で溶けていきます。甘すぎない大人のチョコレートはカッコいいとも思わせてくれる香りとなっているのですが、残念ながらこれは2009年のホリデーシーズンに発売された限定品。彼には来年のクリスマスに復刻して欲しいと伝えてあるのですが、さぁ、来年はいかに?(14/02/2013)


■Dead of Winter (2011年)

イヤーパッドをした可愛らしい骸骨。香りの黙示録がやってきた。

アニスリキュール、バニラ、ヘリオトロープ、シダーウッド、ゾンビムスク

香りはアニスアニスアニス。杏仁系のアニスの香りが甘くソフトに香ります。ベタベタした甘さではなくオイルと共に広がってすーっと雪のように肌の上で溶けて消えていくのです。香りが瞬殺で消えてしまうわけではありませんが、ミドルの甘さはアニスで、最終的にはバニラの甘さに変わって落ち着きます。白濁酒(アブサン酒、トルコのラクなど)がお好きな方にぴったりだと思います。(17/11/2011)


■SnoBirds (2011年)

画伯の鳥はスバラシイです。もう、耐えられない!!
タイトルはスノーバードではなくSnobな鳥ということ?

オレンジブロッサム、アンバー、スイートレジン、ダークパチョリ、カルダモン、ジンジャー

これ、シトラススパイシーアンバーですよね。全然雪ではない気が・・・。香りは予想通りのシトラスアンバーなのですが、アンバーよりもスパイスの方が勝っていて、シトラスもかなり強く入っています。たっぷりのシトラスに楽しめるくらいのスパイスが加わり、クリスマスポプリのイメージに。パチョリは探さないと分からないほどわずかですから、決して渋くはなく、ラストノートにはアンバーが甘く残ります。とても使い安い香りですよ。(17/11/2011)


■Hansel & Dreidel (2011年)

ヘンゼルとグレーテルをもじったタイトルで、ドレイデルは2010年のクリスマス商品のタイトル。

小麦アブソリュート、ハニー、スパイス、サンダルウッド、ヒバ、ムスク

昨年のdrDREIDELに手を加えたわけですが、香りは全然違うものに。小麦アブソリュートなのでしょう、パンの香りがするのです。ハニートーストにスパイスが加わった感じなので、クリスマスのジンジャーブレッドをイメージしているのかもしれませんよね。肌にはハニーノートが残りますので、蜂蜜の香りがお好きな科たにも良いのかもしれません。Serge LutensのJeux de Peauとはまた違った角度からのパンの香りなのですが、昨年のdrDREIDELよりも今年のこのバージョンの方が僕は好きです。(17/11/2011)


■Smell Bent The Pink Party (2011年)

Elyse Walkerが創設した女性ガン研究施設のイベント「The Pink Party」とSmell Bentがコラボして6月に香水を発売しました。2011年10月までの発売です。

ピンクグレープフルーツ、サトウキビ、レモン、キャンディームスク

香りはとってもジューシーで美味しいスイートシトラスで、グレープフルーツとレモンが本当にキャンディーのように甘く香ります。バニラでもハニーの甘さでもなくキャンディのような甘さで、さっぱりとしたグルマン系という感じです。あまり余計な香りがないからか、シトラスノートの存在が顕著で時間と共に甘さが強くなって肌に残ります。これはピンクグレープフルーツありきの香りですので、そこが消えてしまうとちょっと残念な感じなのですが、ジューシーで美味しい香りを堪能出来ます。Bath & Body worksのレモンメレンゲを上質にした感じで、これを限定品にしておくのはちょっともったいないです・・・。(21/09/2011)


■Shewolf (2011年)


ブランドの2周年を祝うNorth by Northwestというシリーズの1つです。タイトルはメス狼ですが、「貪欲な女性」という意味もあるそうです。「部屋の中散らかしちゃダメだったママ言ったでしょ!!」というのが彼のコメント。

スイートシトラス、キャンディーパチョリ、ドライシダーウッド、バニラ、ムスク

彼女は群れのリーダーなのだそうです・・・。女性の甘い誘惑・・・ということなのでしょうか。香りはグルマン系のスイートノートが軸で、カカオっぽい香ばしさが強く出ていますので、チョコクッキー風の香りの中にパチョリが少しだけ潜んでいる・・・という雰囲気です。基本は美味しい香りなのですが、じっくりゆっくり香っているとわずかながらいろいろな部分が感じ取れます。ワイルドなメス狼ではなく、甘やかなセクシーさで迫る女性像を香りで描いたのでしょうか。(21/09/2011)


■Mots Verts (2011年)

リスキーな駄じゃれ、語呂合わせの意味なのですが、いまいち理解が出来なかったのでご本人に聞いてみました。何故Mots Vertsがrisque punsの意味になるのかわからないのですが、リスキーなジョークということで、全てがまとまっているようで、

「彼女は頭がちょっとおかしいから髪でcinnabon(シナモンパン)作っちゃったんだよ!!

だそうです。シナモンパンが気になったのですが、何でヒゲは気にならないの?と彼に突っ込まれていしまいました。確かにそっちが先ですよね。・・・にしても強烈なキャラクターです。

ヒヤシンス、ルバーブ、グリーンカーネーション、カタラフェイ(katrafay)、ベチバー、バニラビーン、ムスク

どれほどグリーンなのかと期待したら、予想以上に甘いのです。バニラたっぷりのヒヤシンスというとても個性的な組み合わせですね。香りだって彼女のように個性的に・・・ということなのかもしれません。グリーンノートはやはり先に消えてしまい、甘さが残るのですが、グリーンなのに甘いの?という不思議な部分がそこまで長くは続きませんので、思いの他使いやすそうです。(14/02/2011)


■Disagreeable Object (2011年)

気難しいヤツだけど、見た目も香りもシャープだ。
ちょっと食べてみなよ!

ビターオレンジ、ぺティグレン、クミン、セロリー、カレーリーフ、ペッパー、シャムウッド、ローズウッド

GAGAはシューズもとても個性的ですが、クロコダイルの靴だってちゃんと履いています。でも、彼女ならこれくらいのシューズを履いてほしいところ・・・という彼のジョークなのでしょう。でもこんなものも作ってしまった人がいるんですよ。

肝心な香りはオレンジマーマレードです。とてもフレッシュな剥きたてのみかん、その香りがほぼ8割を占めており、スパイス類は前に出てきません。ちょっとクロコダイルにしては大人しすぎかなぁ・・・と思ってしまいますが、グリーンノートがあるロブスターセレフォンとはまた一味違うシトラスで、時間と共に少しローズウッドが出てきてシトラスとリナロールのコンビで落ち着きます。でもやっぱり香るのはペッパーだけでクミンやカレーリーフ、セロリが大人しすぎかなぁ。(14/02/2011)


■Happy Smelldays (2010年)

2010年の感謝祭後に注文をした方に無料配布される商品にはないサンプルです。香りはクリスマスを意識していてパインニードルやファーニードルを軸にバニラとファーバルサムでまとめたような香り。同じクリスマスの香りのPere-Noel Cowardと比較するとPere-Noel Cowardの方がダークでしっかりとしています。こちらのサンプルの方が松系の葉の香りがトップから強く出るのが違いですね。ミドル以降は爽やか度が入れ替わり、こちらのサンプルの方がダークに沈んでいきます。ラストノートに少しだけ顔を覗かせるのがバーチタールなのです。(焦げた樹木のスモーキーな香り)ウッディノートの中にほんの少しだけバーチタールを入れることで暖炉っぽい雰囲気をイメージしたのでしょうか?(10/12/2010
)


■drDREIDEL (2010年)

ドレイデルって何?と思ったら、ユダヤのゲームなんですね。ユダヤのハヌカを祝うゲームで、4面に文字のある独楽を使うのだそうです。

ヒバ、スパイス、アンジェリカ、ピメントリーフ

香料の通りにスパイシーウッディでウッディノートがとても柔らかくて心地良いです。かなりヒバの香りが強いので日本人には落ち着く香りなのではないでしょうか。入浴剤にしたいくらいのウッディノート。(19/11/2010)


■Sexy Turtleneck (2010年)

セクシーなタートルネックはフランス人。
タートルネックがセクシーじゃないなんて誰が言ったんだ?

ソフトウッディ、ムスク、トンカビーン、レジン、バターエクストラクト、パチョリ

えぇーーー、あのバターの天然香料を使うなんて!!
と、香料を知っていると驚きの声を挙げてしまった香りなのですが、さすがにバターっぽさは少なくて基本的にスイートムスクです。スイートムスクの中にアクセントとしてパチョリがあり、少しアンバーノートがセクシーさを出している、という感じです。レジン類はベンゾインとかステイラックス系なのではないでしょうか。調香にはないのですが、ハニーノートも結構香っていますよ。甘く柔らかく肌に馴染むスイートムスクです。(19/11/2010)


■Bewitched Bothered & Bewilderness (2010年)

蛇、カタツムリに吠える犬・・・真夜中の森の怪しい香り。
大釜であわ立っている甘くスパイシーな飲み物。
Bewitchedって「奥様は魔女」の英語タイトルなんですね。困ってしまっている魔女という幹事でしょうか?
これは少し変わった系統で、確かにスイートスパイシーな香りなのですが、洗剤っぽいムスクとグリーン系のハーバル香、そこにシナモン調の香りとクローヴがシトラスフルーツと共に香っています。コカコーラの香りにスプライトを足していった・・・という感じのスパイシーな香りから次第に落ち着いたウッディノートに変化していくのですが、あまり怪しくないです。(05/10/2010)


■Helen Carnate (2010年)

私はど〜よ?
と微笑んでいるのはヘレンです(笑)
罪深きレッドムスクとダークチョコレート、レッドマンダリン、ベチバーという組み合わせ。ルーシーの親友はいじわるな美味しさだよ!

昨年のハロウィンで発売されたルーシーも再販となっていますが、その親友はダークチョコレートです。本当にダークチョコレートのそのままで、マンダリンもあまりわからず、ベチバーも霞んでいます。(チョコレートが落ち着いた後からマンダリンが顔を出します)これぞまさにグルマン系という香りで、ハロウィンに配られるチョコクッキーな感じをイメージしたのかもしれません。ヘレンは首吊りの輪を手にしていますが、決して毒々しい香りではありませんのでご安心を。(05/10/2010)


Tibet ur Bottom $ (2010年)

7月に発売されたLeisure Cruise Collectionの追加品。$マークの意味がわからないのですが、チベットは君の足元に・・・ということですよね。ガランガルとアイロンウッドにインセンスという組み合わせで「彼と一緒に瞑想を♪」ということみたいです。香りはとても優しくて穏やかなウッディノートになっています。サンプルチューブから香るとジンジャーっぽいスパイシーさが強く出ているのですが、肌の上では主張をせずにウッディに隠れています。トップノートがなくて最初ぼんやりとスタート下香りが次第に強くなってくる、という雰囲気で、少しシナモン調のスパイスも使っているようですよ。(04/10/2010)


■Gaugain-Tuan (2010年)

7月に発売されたLeisure Cruise Collectionの追加品。
ゴーギャン・トゥアンでしょうか?インドネシアのゴーギャンさんということ?
香りはクリーミーなグルマン系で、ティアラフラワー、ベルガモット、バニラ、キャラメル、サンダルウッド
どんな絵画よりも良い香りだよ!!だそうです。
もう、彼の大好きなグルマンテイスト満載です。ナッツにバニラに香ばしいキャラメルです。全くフローラル感はなくてしっとりと肌の上に広がるナッツ系のクリーミーなバニラの香り。キャラメルっぽい香ばしさの中にどうもナッツの香ばしさっぽいものを感じるんですよ。これはバスラインがあったら好きな人多そうです。(04/10/2010)


■Never Never Land (2010年)

7月に発売されたLeisure Cruise Collectionの追加品。
もう、ショックなくらい不細工で愛らしいコアラ(笑)
オーストラリアにようこそ、ということでアンバー、デザートローズ、ガイヤックウッド、ベチバーとアンバーウッディ系の香り。20時間飛行機に乗るより簡単だよ、と。香りは確かにアンバーウッディ系の香りです。ローズは分からないのですが、思ったよりも主張が強くなくて穏やかに香りますよ。もっとガッツリと強いウッディノートゆアンバーノートの方が男性的で良いのではないかと思いますが、コアラですから。コアラのふわふわした愛くるしさを想像しながら香るとこれくらい穏やかで良いか、なんて思ってしまいます。蝶ネクタイが似合うジェントルマン風のコアラにぴったりかも。(04/10/2010)


■Chile Vanilli (2010年)

7月に発売されたLeisure Cruise Collectionの追加品。
最後はチリバニラ。国のチリと唐辛子のチリとかけて、スパイシーなバニラに。

バニラビーンアブソリュート、パチョリ、シナモン

ナチュラルシナモンは皮膚感度を引き起こすことがあるのでパッチテストをしてる、とのことです。付けた瞬間というか蓋を取った瞬間から甘さがブワーッと激しく出てくるのですが、肌に乗せると甘さよりもシナモンが出てきます。基本的にはシナモンパチョリで、ドライにならないようにバニラがある、というスタンスですのでグルマン系というほどではありません。もっともっともっとチリペッパーの辛さが出ていると個性的で楽しかったかな、と思います。美味しいソフトクリームではなくてカウボーイハットを被ったガンマンな感じのスパイシーパチョリ。(04/10/2010)


■St. Tropez Dispenser (2010年)

Leisure Cruise Collectionの1つで2010年1月発売。Smell Bentの船に乗り、香りの旅に出かけよう♪というもので、世界各地に寄航するというシリーズです。(面倒な)砂のないビーチというサブタイトルがついた最初の寄港地は南仏の保養地サントロペ。

ジャスミンアブソリュート、フレッシュココナッツ、アロエベラ、ライトブリーズ、ヴィンテージムスク

St Tropezが「ペッツ」の形になっているアメリカンジョーク。行ったことのない憧れのサントロペをBrentは「宝石をたくさん着けたハイヒールの女性がいるお金持ちの町」だと想像したそうです。ビーチでサンオイルを塗ることに余念のない女性。そして何故かブランドイメージはヴェルサーチなのだとか。(何故?原色っぽいから?)
そこで生まれた香りは肌を守るアロエベラにサンオイルのココナッツ、スキンムスクをメインにジャスミンを入れて完成させた、彼の中のイメージのサントロペ。いやもう香りはココナッツ一色なのです。サンプルチューブからこぼれるほどのココナッツ香。ここまでココナッツ一色だとどうなの?と思って肌に乗せてみると、肌の上では一瞬ココナッツが薄れてジャスミンが顔を覗かせました。ミドル以降はまた引き潮のようにココナッツに戻ってしまいましたが、少しだけ顔を出すジャスミンが素敵です。それでもきちんとアブソリュートを使用しているのだからもう少しアブソリュートの良さというかジャスミンを楽しめたら良かったのになぁ、とポツリ。(29/01/2010)


■Hippie Holidaze (2009年)

地球の平和を愛する男、休日のヒッピー。Holidazeは休日なので「ぼーっとする」(daze)という意味のシャレ。
タンジェリン、メープルシロップ、パチョリの夜食。
この香りにチャンスを!

パチョリを愛するBrentの作った香り。二人目のヒッピーです。好き嫌いが分かれるパチョリの香りですが、成分的にはとても複雑で単体でも香水となりうる良さを持っています。彼は通常わりと安価に出回っているこのパチョリの良質なオイルを手に入れました。パチョリオイルは採取された後、ワインのように何年も寝かせることで深みが出ると言われています。指示用に出回っている安価なパチョリはあまり寝かせていないフレッシュなもの。もちろんヴィンテージなパチョリはそれ相応に価格も高く、香りもサンダルウッドのようなウッディノートが出ていて古ければ古いものほど良くなります。これはヴィンテージなパルファムの中のパチョリがとても良い香りで残っていることにも現れていたりして実感しています。

彼が最初に作り出したホリデーの香りで、8月に構想を練っていたそうです。2つのヒッピーのパチョリはパチョリをドカッと投入しており、この香りはお蔵に入ってしまったものだそうです。でもシトラスとパチョリのバランスがとても良かったために限定品として発売することに。(香りにチャンスを与えた)

最初はハニーとシナモンを混ぜるつもりだったようなのですが、メープルシロップに出会ってしまってそちらに切り替えた結果、パチョリがシルクのようになめらかになって美味しい香りになったのだと。

香りは腹ペコヒッピーよりも使い安いシトラスパチョリで、パチョリが明るくなっています。随分軽やかなのですが、しっかりとメープルシロップが香っていてメープルシロップとマーマレードの香りにも思えます。ただ、そこにはパチョリがいるのです。思いの他シトラスが長く続いて驚きました。甘くて美味しい香りなのですが、少し焦げたスパイスがある、という香り。シトラスが抜けてくるとスイートパチョリになります。ダラダラと休日を過ごすヒッピーは、メープルシロップのかかったホットケーキを夜食に食べているのかもしれません。(13/11/2009)


■ハロウィンのプレゼント (2009年)

ハロウィンの限定品が今年4種発売されたのですが、そのうちの2種を購入したらプレゼントとしてサンプルを3つ頂きました。メッセージカードには「Trick or Treat」(お菓子くれなきゃイタズラしちゃうよ!)という子どもたちが戸口を叩くときの合言葉が書かれています。返答はもちろん、Happy Halloween!ですよね。

そんな可愛らしいカードに付いていたサンプルにはタイトルが記載してありませんでした。新作なのかナンなのか全くわからないサンプルなのですが、香ってみて大笑いしてしまいました。なんとグルマン系の香り3種だったのです。ハロウィンは皆さまご存知のように戸口を回ってお菓子をもらうもの。Trick or Treatの言葉の通りに、お菓子を香りとして同封してくれたんですね。だから、これは商品ではないぞ、ということでおまけだったんです。香りはポップコーン、キャンディー系、カフェ系クッキーな香りの3種でした。見事にみんなグルマン系です。

ついでに今年のハロウィンの限定品残り1種をメモしておきます。



■Lucy Fur (2009年)

私と遊びたい?
というコピーでタイトルは堕天使ルシファーではなく、Lucy Furなんですよ。そう、この子、ルーシーなんです。寺山修司の毛皮のマリーならぬ、「毛皮のルーシー」(笑)片手に持っているものは僕にはポインズンと読めるんですけど!!
毒を片手に遊ぼうよと言ってるルーシーはレッドムスク、バニラクリームにパチョリというグルマンな組み合わせ。

香りはまさにグルマン系な甘い甘いバニラの香りで、バニラというよりもトップノートでは練乳のようなクリーミーさを感じます。20分ほどすると甘さも少し落ち着いてオイルの香りの中に少しだけ、本当に少しだけパチョリの欠片を感じられるようになります。もう少し強い方がPoisonっぽくて良かったかな、と思うのですが甘い甘いグルマン系の香りというのはハロウィンっぽくてそれはそれで良いのかな、と思ってしまいました。ミルクキャンディーのような香りがムスクと絡んで肌の上で広がります。(26/10/2009)


■Blimey, Limey (2009年)

「しまった、水夫だ」というタイトルなのですが、水夫が転じて海賊です。言葉遊びでライムの香り。

フレッシュライム、シュガー、ソルティームスク

シェイカーの中に砂糖とライムジュースとラムを入れてカクテルを作り、甲板の上を歩く海賊の姿、といった所でしょうか。香りはとつてもフレッシュで苦味も含んだライムの果汁と皮の香りがします。その中に甘さがふわ〜っと広がり、ライムの綿菓子のような雰囲気に。ほの甘い香りがムスクと重なって余計に「包み込む」ような雰囲気になっています。アメリカらしいシンプルな香り。時間と共に甘さが強く出てきてライムキャンディーのような香りになります。(26/09/2009)


■Sunshine (2009年)

あの光線から逃れなきゃ!というような、燦燦と照りつけるカリフォルニアの太陽。それはオレンジを育む恵みの光線。

ブラッドオレンジ、サンダルウッド、バニラ、レジン、ゴールデンムスク

トップで香るのはやはり甘くて美味しいスイートオレンジの香りです。ブラッドオレンジジュースのような香り。その後に続くのが少し乾いた樹脂系の香りなのですが、基本はシトラス強めのシトラスアンバーだと思っても良いかな、と言う香り。このラインの中では比較的ありがちな香りでとつても使い安い香りだと思います。他社製品のシトラスアンバー系と比べると甘さやアンバーが弱くてサンダルウッドが強いという点でこれはこれで唯一の香りとなっています。(26/09/2009)


■Lemon Cowboy (2009年)

メインキャラクターっぽいイメージになっているレモンカウボーイ。新たな街の人気者(の保安官)というキャラクター。

レモン、ムスキーレザー

レモンにムスキーレザーなブーツの香りを組み合わせたというとても楽しい香り。香りを香ると確かにレモンとレザーの香りなんですよ。ただ、飽くまでもレザーはアクセントなので主立って香ってはこないのですが、すっきりさっぱりと爽やかなだけではないレモンの香りとなっています。時間と共に少しずつレザーが強まっていく様子が楽しくて、さっぱりとしているんだけど男性的だという隠されたアイテムを探すような香りです。(26/09/2009)


■Little Miss Panda (2009年)

ブログの中にThanks to...として登場するので、Pandaというのは友人の愛称なのかもしれません。

ピカケフラワー(ジャスミン)、新鮮な土、ピンクペッパー、ライム

fresh soilというのがどのような香りを意味しているのかわかりませんが、笹を食べるパンダの様子からしてグリーンノートの何かなのではないかと思います。香りで1番強いのはピンクペッパーで、草っぽいグリーンノートの中にピンクペッパーが香るんですよ。これでは笹を食べているパンダそのままじゃないですか!と笑ってしまうような香り。ジャスミンはピンクペッパーが落ち着いた頃に少しずつ香り始めます。後はモスやパチョリっぽい湿った香りがベースにあるなぁ・・・という感じですね。ジャスミンなのにミスなのに全くレディースっぽくはないユニセックスな香りです。(26/09/2009)


■Horny Little Devil (2009年)

角のある悪魔というと典型的なに姿ですが、Hornyには性的に魅力的な・・・という二重の意味が。そう、自分の中のダークサイドだって魅力の1つなのです。ダークサイドにようこそ、という香り。

ゴールデンアンバー、ブラックペッパー、穢れたムスク、シナモン

穢れた下品なムスクってどんな香りなのかと期待したのですが、ムスクよりも何よりもブラックペッパーがとってもキレイで美しいんです。悪魔というより美しきペッパーですよ。しばらくするとシナモンが顔を出してスパイシーさが広がります。アンバーも強すぎず、ドライになりすぎず、という良い感じのバランスの良さです。でも、キレイすぎて悪魔っぽくないですよ。とは言え、ホントに悪魔っぽかったら使いづらいわけですが。タイトルに親しみを感じて使ってみたら結構良いヤツだ、という感じですね。(25/09/2009)

 

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