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Ma Griffe / マ・グリフ


<香 調> シプレグリーン
<仕 様> レディース
<容 量> 30ml
<濃 度> P

トップ
ガーデニア、シトラスノート、ガルバナム、アルデヒド
ミドル
ジャスミン、ネロリ、スズラン、ローズ、イランイラン、アイリス
ラスト
スティラックス、オークモス、サンダルウッド、シナモン、ベンゾイン、ラブダナム、ベチバー



 

1946年発売。Robert PiguetのBanditを世に送り出した(服ではなく香水を)方と、輸出を手がけてきた方たち4名が立ち上げた香水会社から発売された最初の香り。今で言うCotyみたいなものです。ライセンスを取得して「あなたのブランドの香水を作りましょうよ」みたいな。彼らは海外販路も持っていたこと、幅広い広告展開が得意だったことであっという間に人気となるのですが、4.8mlのミニボトルを付けたパラシュートを空から投下したことで交通渋滞が起こった、なんていう逸話も残っています。無料の大量配布です。

 

 

Griffeとはカギ爪のことで、上記のポスターにも男性の背中をひっかくものになっています。これは、「私のサイン」という意味が込められているようです。当時、母親世代に向けた香水が主流だったため、彼女は若い世代の香水を依頼したのですが、手がけたのは巨匠のJean Carlesです。香料の特徴は40年代初頭に発売されたStyrallyl acetateという合成香料を多量しようしている点です。別名Gardenolと呼ばれるこの香料はガーデニアの花の中から見つかったグリーン香なのですが、ガルバナムと共にトップノートのグリーン香を形成しています。(Styrallyl acetate自体は少しフルーティーさを持った青さで、持続自体は長くありません。)Styrallyl acetateとCitronellalを多く使用した香りですが、肌に乗せると往年のクラシカルなシプレグリーン香が広がります。(確かにStyrallyl acetateとCitronellalがトップで香ります)華やかなフローラル感もそこまで強くはなくて、ジャスミン主体の中にネロリとアイリスがあるなぁ・・・という雰囲気です。その下に広がるのがオークモスとウッディノートで、シプレグリーンを形成しているのですが、キリリとした爽やかさがありつつも肌にしっかりと残る良さもあります。「朝付けて夜まで香る」というのが彼女が求めた香りのようなのですが、さすがに現行品はそこまでのパワーはありません・・・。上記のものは店頭テスター用の30mlのParfumですのでボトル自体は味気ないのですが、香りはとてもフレッシュです。昔の書籍ではムスクの記載がないのですが、今のものはムスクがあるようですよ。(最後はウッディムスクになります)この香りも歴史と共に変化してきていると思うのですが、ライセンス会社がどこになろうと、現代まで廃番とならずに受け継がれてきたことが素晴らしいです。(厳密に言うと一度廃番になった後、1995年に再販されたのですが)決して今の時代に「若い人向け」ではありませんが、リバイバルヒットする日が来て欲しいなぁ。

(10/08/2010)

 

 

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