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Robe d'Un Soir / ローブ・ダン・ソワール


<香 調> フローラルアルデヒド
<仕 様> レディース
<容 量> 120ml
<濃 度> PDT

トップ
アルデヒド、ベルガモット、マンダリン、ネロリ、ピーチ
ミドル
カーネーション、ジャスミン、ライラック、アイリス、ローズドメイ、イランイラン
ラスト
アンバー、ベンゾイン、シダーウッド、サンダルウッド、バニラ、ベチバー



 

1947年発売ですから、彼女にとって二つ目の香りとなります。最初の香りが発売された翌年ですから。その後一度廃番となった後、1991年に3つの香りとして再販されています。

Robe d'Un Jour (デイドレス)
Robe d''Un Reve (ドリームドレス)
Robe d'Un Soir (イヴニングドレス)

と3つのドレスとなり、ボトルも形を変えています。60年代の書籍の中では発売から10数年ということで広告のようなパルファムボトルがお目見えしているのですが、なかなか画像のタイプのボトルが見当たりません。ラベルが違うのです。とても綺麗なラベルですので、そこまで古くはないものなのだろうと思っていたのですが、1991年の再販品のボトルが全く違う形状になってしまっているために、こちらのレヴュー用のボトルもヴィンテージなのではないかというのが結論です。廃番になった年が定かではありませんので、70年代後半から80年年代前半っぽいということで。

 



海外オークションでも高値を付けているこの香りは、再販時に香りもリニューアルしてしまったようです。クラシックな香りはまさにフローラルアルデヒドで、ChanelのNo.5にウッディノートと花の種類を足したという感じの香りです。フローラルノートは天然香料ではなくてすでに単品香料になっていて、あまり強く前に出てきません。(いわゆるフローラルブーケ調で1つ1つの花の香りが明確ではない感じ)ウッディノートがペタッとしたムスクと共に肌に残るのですが、思いの他ウッディノートが強いのが特徴です。

(28/07/2011)

 

 

久しぶりに肌に乗せた香りはフレッシュなアルデヒドが弾けてスタート。そうそう、クラシカルなフローラルアルデヒドだった。軽やかだけど華やかではないのは、ウッディベースが効いているからであって、フローラルノートの軸は明確ではありません。ただ、クローヴ調のスパイスが効いていることから、カーネーションにアルデヒドを重ねているように感じられるのですが、カーネーションが肉厚な花弁ではなく、とてもさらりとしたジャスミンやローズ調のシンプルな香りのため、シングルノートのカーネーションのように存在感のあるタイプではないのです。

時代と共に調香技術は変わるし、流行も香料もスタイルも変わっていく。この時代はいかに軽やかに感じさせるか、新しい合成香料を駆使しながら調香されていたのでしょう。調香を学ぶものたちは、こうしたヴィンテージを模倣して、当時のバランスを研究していくわけですが、そうしたお手本になりそうな香りです。クラシカルだけど全然古めかしさはなく、今もなお美しく香ってくれます。

(06/01/2025)

 

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