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Fleur de The Rose Bulgare / フルール・ドゥ・テ・ローザ・ブルガーラ


<香 調> グリーンフローラル
<仕 様> ユニセックス
<容 量> 250ml
<濃 度> EDP

トップ
シチリアンマンダリン、イタリアンレモン、スパニッシュベルガモット
ミドル
ローズ、チャイニーズグリーンティー
ラスト
アンバーグリス



1948年、女優のAva Gardnerのために作られた香りとも、Natalie Woodのための香りとも言われています。作られたのが1890年とすると、もともと別の人のために作られて、手を加えたものを再発売したととるべきでしょうか。

とてもシンプルな香りで、グリーンティーとローズがすっきりと香ります。アーデンや他社ブランドの「緑茶系」の香りではなくて、とてもフレッシュなお茶の葉の香りです。Palazzo Vecchioのグリーンティーもこの香りなのですが、お茶として飲む緑茶ではなくて、生の葉をちぎった時の香りです。シトラスも香りますが、トップでなくなってしまうので、結果として一番強く香るのはミドルのグリーンティーとローズとなります。このコンビネーションはものすごく素敵で、青さが強いが由に、バラの花束をイメージする人も多いのではないでしょうか。花束はこの青い香りがあってこそ、ですよね。プライベートコレクションのみの展開なので250mlで高価格ですが、それでも購入された方は多いはず。世界中にファンを持つ、Creedの中では高い人気の香り。

(2008)

 

 

オフィシャルサイトの記述によると、昔の大統領夫人のために作られた香りで、新婚旅行でヨーロッパを訪れていたことがきっかけで制作されたそうです。夫人が帰国後に、ヨーロッパで香ったブルガリアンティーローズの香りが忘れられず、Creedに依頼をした、と。ご夫人はその数年後にファーストレディとなったそうですので、大統領就任前のことだったようです。

ダマスクローズの開花する5月の調香体験セミナーに向けて、模倣レシピを組んでみました。実際に模倣してみて判明したのは、きちんとローズアブソリュートを使用していること、合成香料を多用していることの2点です。1890年にはもちろん存在していない合成香料を多用していますし、1948年当時にもなかった香料を使用していることから、時代と共にかなり形を変えて続いてきたのでしょう。グリーンティーとローズという組み合わせだけが存続してきたわけです。

香りはグリーンティーノートを軸として、ローズが軽やかに香ります。細かなエッセンスがそこかしこに散りばめられ、とてもシンプルに作られていることがわかります。残念ながらこのEdPの持続はとても短く、コロン並みに早々に消えてしまうのですが、それはムスクが不使用である点と、ベースノートがほとんどない点でも理解が出来ます。たっぷりと使って欲しい、という意味を込めた250mlの1サイズ展開なのかもしれませんね。

上記2008年のレヴュー当時のものと比較をしてみると、香りが違っています。明らかに現在の香水の中には感じられないアニス調の甘さとハニーノートが存在します。以前の方が肌に残る甘さが強く出ていたことになります。時代と共に少しさっぱりテイストに変化した、ということに。ボトルも数年前にリニューアルしました。以前はダークグリーンの香料や薬品用のフラコンを使用していたのですが、リニューアル後はキャップにゴールドメダルのロゴを埋め込んだオリジナルのものとなりました。

(09/01/2013)

 

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