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Sampleレヴュー

■Regina Vergine (2025年)

6つ目の香りはヴァージンクイーンと名付けらり、女王蜂のイラストとなりました。もちろんミツバチです。女王蜂の周りでは、ミツバチたちが蜜のありかを教え合うためにダンスする。それはそれで別の見方をするととてもカリスマティックであり、宗教的であり、君臨している感も感じられる姿ですよね。

 

 

トップ:ジンジャー、バナナリーフ、ベルガモット
ミドル:チュベローズ、ヒヤシンス、ビーワックス
ベース:ベンゾイン、バニラ、ガイヤックウッド

あぁ、これはまさしくハニーチュベローズだ、というハニーたっぷりのチュベローズでスタートです。ハニーノートにはいくつか種類がありますが、もちろん選ばれたのはフローラルハニーノートで、それがフレッシュに広がるのです。ヒヤシンスのグリーンやジンジャーは微かなアクセントであり、一瞬で散りますので楽しむほどの時間はなく、ハニーチュベローズからやがてはバニラの甘さが加わったグルマン系にも近いハニーフローラルとなって落ち着きます。チュベローズよりもハニーの方が勝って感じられますが、ミツバチたちがチュベローズの花から蜜を集めたらこういうハニーになるのかもしれないね、と想像させてくれました。(18/03/2025)

 

 

■Bianca Forte (2024年)

Bianca Forte(ホワイトストロング)と名付けられた5つ目の香りは、チュベローズの白さを際立たせた、ラクトニックなチュベローズ。

 

 

トップ:ココナッツ、バナナリーフ、ジンジャー
ミドル:チュベローズ、イランイラン、ガーデニア
ベース:サンダルウッド、チュベローズ、トルーバルサム、バニラ

7種のコレクションになるならば、1つくらいはチュベローズそのものを楽しむ香りが欲しいよね、と思ったらこの香りはココナッツやバニラの利いたグルマン系ではじまりました。ところがカスタードクリームのようなバニラにココナッツが重なった部分はトップノートで薄れはじめ、ミドル以降は完全にグルマンというトーンから抜け出し、ラクトニックなチュベローズとなります。ここまでの5種の中では一番チュベローズがabsらしく香り、甘さ強めで南国調を強化したような香り。(23/07/2024)


■Murice Imperiale (2022年)

3作目はマリンチュベローズ。チュベローズが貝殻となり、波に運ばれて波打ち際に届けられたというテーマで、色に例えるのならば白ではなく紫に近い赤だという、ミネラルなチュベローズ。ラベルには貝から花が咲いているデザインとなっています。

 

 

トップ:バナナリーフ、ジンジャー、ルバーブ
ミドル:チュベローズ、コーラル、ペトリコール
ベース:チュベローズ、レッドシーウィード、マリンムスク、アンバーグリス

赤紫の海藻を表現したというルバーブよりも、まずトップで弾けるのはカビっぽい雨上がりの匂い、ペトリコールです。ごく少量で強いインパクトを残す香料で、近年使われることが増えてきました。でも、基本的にはカビっぽく、強めに配されることは稀です。この香りの中ではそれがミネラルノートに引き継がれていくのですが、チュベローズがマリンノートというよりも、海藻に包まれて香る、しかもペトルコールがアクセントとなって個性的に広がっていきます。今までのマリンとは違うけれど、別の意味で好き嫌いが分かれそうで、最後は少しキュウリっぽいヴァイオレットリーフ調のムスクとアンバーグリスが肌に残ります。このアンバーグリスは強めなので、苦手な方はご注意を。液体はオイルベースのようにトロリとしているのも特徴です。(23/07/2024)


■Boa Madre (2021年)

卵を抱く蛇が描かれた2作目。蛇はダチョウの羽で誘惑し、忍び寄る。卵は生命の始まりの象徴であり、フェミニンなチュベローズに絡んでいく。彼はこれをイタリア人イラストレーターのRene Gruauへのオマージュだとしています。Diorの広告を多く手がけた方で、特徴のあるタッチのため、誰もがひと目でRene Gruauのものだと分かることと思います。下記のイラストレーターではありませんが、ダチョウの羽が印象的に使われていたものが多かったことから、ダチョウの羽と卵が蛇と共に組み込まれたのです。

 

 

トップ:チュベローズ、バナナリーフ、ジンジャー、ピンクペッパー
ミドル:チュベローズ、ジャスミン、オレンジブロッサム、アイリス、イランイラン
ベース:ウード、サンダルウッド、ムスク、コスタス、バーチ、レザー、シベット、アンブレットシード、オークモス、カストリウム

チュベローズは確かに香るものの、それを凌駕するダークなエッセンス。何とも肌に乗せてみないと、なかなかフローラルノートが感じられないかもしれませんが、レザーやウードを柔らかくしているのがフローラルノートです。チュベローズのそれらしさは強く感じられるほどではなく、全体としてフロリエンタルで、Histoires de ParfumsのTubereuse 3のタバコチュベローズをレザーウードにしたようなフロリエンタル。とてもクールで男性的。好きな人が多そうな香りですが、時々見かけるタイプでもあります。予想していたほどアニマリックではなく、安心して使えるバランスです。(23/07/2024)


■Musa Paradisiaca (2021年)

フレグランスの中のミューズをチュベローズとして発売された最初の香りは、バナナの木(実際は木ではなく草です)を組み込んだ香りに。

トップ:セロリ、チュベローズ、バナナリーフ、ジンジャー
ミドル:チュベローズ、ナルシス、イランイラン
ベース:チュベローズ、シベット、アンバーグリス、サンダルウッド、カカオ、バニラ、トンカビーン

チュベローズを軸に、少しワイルドなまでのトロピカルトーンでまとめられた香り。セロリのキリッとしたグリーンとバナナではなくバナナリーフのグリーンをアクセントに、トップノートはワイルドなグリーンチュベローズで始まります。そこから、少しクラシカルなテイストのチュベローズブーケへと変化しつつ、ベースのカカオやバニラが感じられるようになります。フルーティーで可愛らしいチュベローズではなく、どこかゴムっぽいリアルなチュベローズをクラシカルな佇まいで表現したような香り。もともとチュベローズにはココナッツ調やピーチ様の香りがあるのですが、その部分をバナナで補填したのでしょう。でも、バナナの香りよりもグリーンノートの方が際立ちますので、トロピカルとは言ってもカクテルではなくジャングル系な香りです。このベースにカカオがあるのがとてもユニークで、とても個性的なラストに引き継がれ、やがてはチュベローズとなって落ち着きます。(22/07/2024)

 

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